科学研究費助成事業(科研費)の成果報告会

科学研究費助成事業(科研費)の成果報告会を開催

 本学では、科学研究費助成事業(科研費)の成果報告に係る事業として、一般社会人等を対象とした「公開講座」や「ハルカスアカデミー」、小・中学生及び高校生を対象とした「ひらめき☆ときめきサイエンス~ようこそ大学の研究室へ~KAKENHI」を開催しています。
 令和2年度の公開講座事業は、あべのハルカスキャンパスで実施する「ハルカスアカデミーオンライン」講座として、「科学研究費補助金研究成果還元事業」を開催しました。

令和2年度ハルカスアカデミー(オンライン講座)

第2回「ミュージアムの可能性—観光振興や地域づくりなどの観点から—」
講師:国際観光学部 准教授 和泉 大樹
開催日時:2021年2月27日(土) 14:00~15:30

【講座内容】
 近年、観光立国をめざす戦略的な展開を背景として、ミュージアム(博物館)を観光振興に積極的に活用しようとする機運の高まりが見られます。この潮流におけるミュージアムへのまなざしは、ミュージアムを「観光者を集客する施設」として捉えていると考えられますが、私は、もう1つ「観光振興を創造する施設」という捉え方がある、とりわけ、地域に所在するミュージアムはそうではないかと考えています。本講座では、事例をあげながら観光振興や地域づくりという観点から、ミュージアムの可能性について、アプローチしてみたいと思います。

第1回「転換期を迎える旅館経営ー日本旅館の存続に向けてー」
講師:流通学部 准教授 大島 知典
開催日時:2021年1月23日(土) 14:00~15:30

【講座内容】
 2003年の観光立国宣言によって、観光は国の成長戦略の柱の一つに位置付けられ、官民一体で観光振興が進められてきました。しかし、日本の伝統的な宿泊施設であり、観光資源ともなるべき旅館の経営不振が各地でみられています。このような状況にあって、旅館のサービスを再定義するとともに、オペレーションを全面的に見直すことによって、長期的な視野に立った事業展開を図ろうとする旅館も登場しつつあります。本講座では、旅館が直面する経営上の課題をその歴史を紐解きながら検討し、今後の進むべき方向性を探っていきます。

令和元年度ハルカスアカデミー

 あべのハルカスキャンパスでは、2019年10月~2020年3月にかけて、阪南大学の各学部の特性を反映したテーマの講座「ハルカスアカデミー」(全6回)を開催しています。
 全6回のうち4回は、「科学研究費補助金研究成果還元事業」として、科学研究費補助金を受けて実施した研究成果を、広く一般社会に公開する事業として実施しました。

「多様性の国カナダの文化と社会 -移民、先住民、日系作家からシルク・ド・ソレイユまで-」
講師:流通学部教授 真田 桂子
開催日時:2020年 2月8日(土)14:00~15:30

【講座内容】
 カナダは多文化主義を掲げ、先住民や建国の二民族と呼ばれるイギリス系住民とフランス系住民に加え、世界の各地から移り住んできた多様な移民たちが共存するモザイク国家です。一方、そこでは先住民によるアートや移民の文学、多様性をバネに小さな路上パフォーマンスから世界的な舞台芸術にまで成長したシルク・ド・ソレイユなど、インターナショナルで多様性と独自性に富んだ文化が花開いています。この講演では、カナダの文化や芸術に注目しながら、北米にありながら、トランプ政権のもと自国第一主義に傾く隣国アメリカとは一線を画し、移民やマイノリティを尊重し多様性に開かれていこうとするカナダ社会の特徴や可能性も浮き彫りにします。

「日系中小企業の海外進出と地域経済」
講師:経済学部准教授 櫻井 靖久
開催日時:2020年 1月25日(土)14:00~15:30

【講座内容】
 日本の中小企業の海外進出は、産業空洞化の原因との懸念も以前はありましたが、現在は販路の拡大や企業成長による地域経済への貢献が期待されるようになっています。これは、中小企業がグローバルなサプライチェーンを構成しているためであり、その役割をうまく活かした事業活動を行うことによって、成長や貢献が可能となるのです。本講座では、グローバルなサプライチェーンという視点から、具体的な中小企業の海外進出の事例を紹介することで、企業や地域の活性化にどのように繋がっているかを探っていきます。

「第二次世界大戦下にアメリカによって強制収容された日系ラテンアメリカ人に対する戦後補償」
講師:国際コミュニケーション学部教授 賀川 真理
開催日時:2019年12月 7日(土)14:00~15:30

【講座内容】
 第二次世界大戦で、日本は連合軍を相手に戦闘を繰り広げたが、ラテンアメリカ諸国とは直接交戦をしていません。しかし、アメリカ政府は自国の捕虜との交換要員として、ラテンアメリカ諸国から「日系人」2264人を「誘拐」しました。本講座では、このあまり知られていない史実を明らかにすると同時に、テキサス州の「クリスタル・シティ抑留所」の実態を紹介します。その上で、こうした政府による不正に対し、戦後補償という形でアメリカがどのように向き合ってきたのか、現在のアメリカは、当時の教訓を受け止めているのかどうかについて検証します。

「若年者の地方への定住について-地方創生事業の可能性と限界-」
講師:国際観光学部准教授 堀内 史朗
開催日時:2019年11月16日(土)14:00~15:30

【講座内容】
 東京一極集中が進む中、地方への人口定住・移住が求められています。国が進めてきた地方創生事業は、産学官連携を進めることで、その地域の関係者が協力して若年者の地方における雇用・定住を促進してきました。私たちは、山形県の事業経営者、労働者、大学生に注目して、彼らの地元への関心などについての調査を進めてきました。本講座では、最近行っている大阪市や淡路島の調査結果も合わせ、地方創生事業の可能性と限界について論じます。

「ひらめき☆ときめきサイエンス~ようこそ大学の研究室へ~KAKENHI」

各課題における科学研究費助成事業(科研費)等の成果報告会

  • 科研費・(財)三菱財団助成金による研究会を開催しました(2019/12/25 守屋教授)
  • 科研成果報告:翻訳論文が『松ヶ岡文庫研究年報』に掲載されました(2018/7/11 守屋教授)

公的研究費(科研費等) コンテンツ