ファッションビジネスの拡張から生まれた衣食住を組み合せた「ライフスタイルビジネス」に関する授業科目を展開する。
【図1】ブランド・マーケティングコースが考えるファッションビジネスの世界観
近年のファッションビジネスを概観すると、これまでのような衣服だけを提供する旧来型ビジネスモデルだけでは立ちいかなくなってきている現状がある。また、当初は消費者から支持されているブランドであったとしても、5年、10年と経年変化による企業側や消費者側双方の感性の劣化も手伝い、そのことはプロダクトライフサイクルの短命化も呼び起こすことになっている。
一方で、ファッションを全く新しい感覚でもって切り取ろうとするビジネスモデルも登場している。たとえばwebサイト構築の受託から始まり、e-commerce取引の進展に目をつけ自らもファッションwebサイトでのビジネス展開を行い、バーチャルからリアルへと進化した企業が出てきたり、ラグジュアリー・ブランドの新規出店やショーなどのレセプションでのおしゃれな空間や場の創造を演出することをビジネスとして進化させた新たな企画クリエイティブ集団の存在はこれまでのファッション=生産・卸・小売の世界観に縛られてきた価値観を一掃するはたらきを強力に推進しつつある。
こうした世の中の動きにあって、流通学部ブランド・マーケティングコースにおいては、学問体系としては「マーケティング」をベースに、コースのブランド・コンセプトとしては「おしゃれ空間の価値創造と演出」を謳うことになる。基本科目は「ブランドマーケティング」「ブランドビジネス」「ファッションマーケティング」「ファッションビジネス」を置くことで、ファッション世界で必要とされる知識や技術を学び、応用科目には「マーケティングリサーチ」「商品開発論」「広告ビジネス」「ファッションビジネス実践」があり、企業で必要とされるリサーチ力や課題発見能力を身につけることになる。そして、発展科目として「マーケティング実践」「プロジェクト演習」「卒業研究」を通じた学びの広がりを通して課題解決能力や企画調整力の育成、および組織としてのチームワークに適応できる個々人の能力アップにつなげていくことを想定している。
【図2】学問体系