1年間の研究成果をまとめ、小豆島で発表しました
土庄町役場、小豆島町役場、小豆島観光協会で発表しました
森重ゼミ3年生(現4年生)は香川県の小豆島をフィールドに選び、観光で小豆島を訪れたことをきっかけに、移住について考えてもらえるような観光マップの作成に取り組んできました。昨年夏に現地で観光資源調査や、住民や移住者、町役場、観光協会、観光客への聞き取り調査を実施し、11月には第30回日本観光研究学会全国大会学生ポスターセッションで中間成果を発表しました。その後、学会発表でいただいた意見をもとにさらに議論や検討を重ね、学内で3回の発表を行った上で、今回の現地発表となりました。
3月28日(月)から2泊3日で小豆島を再訪し、1日目に小豆島町役場と小豆島観光協会、2日目に土庄町役場で発表し、現地の皆さまからさまざまなご意見やアイディアをいただきました。現地報告会の様子については、以下で参加したゼミ生が報告します。今後は現地報告会でいただいたご意見をもとに観光マップを改善し、小豆島で使っていただけるよう働きかけていく予定です。
今回の現地報告会を実施するにあたり、年度末のお忙しいなか、お時間を割いてくださり、貴重なご意見をくださった現地の皆さまに心より御礼申し上げます。(森重昌之)
3月28日(月)から2泊3日で小豆島を再訪し、1日目に小豆島町役場と小豆島観光協会、2日目に土庄町役場で発表し、現地の皆さまからさまざまなご意見やアイディアをいただきました。現地報告会の様子については、以下で参加したゼミ生が報告します。今後は現地報告会でいただいたご意見をもとに観光マップを改善し、小豆島で使っていただけるよう働きかけていく予定です。
今回の現地報告会を実施するにあたり、年度末のお忙しいなか、お時間を割いてくださり、貴重なご意見をくださった現地の皆さまに心より御礼申し上げます。(森重昌之)
当日の現地報告会の様子
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参加したゼミ生の報告
マップを手に取る人のことを考える大切さ
国際観光学部4年 久保田萌子
今回の現地報告会では、1日目に小豆島町役場と小豆島観光協会で、2日目に土庄町役場で研究成果発表を行いました。ここでは1日目について報告します。
昨年9月に小豆島を訪れた際、私たちは移住者の方々や地域の方々にお話をうかがい、それぞれの立場からの移住への思いや考えがあることを学びました。外から見ている立場から「移住者を増やすべきだ」という考えを押し付けるのではなく、実際に小豆島に足を運び、人びとの移住に対する意見や感じ方を知ることができました。将来、小豆島に定住してくれるなど良い影響を与えられる人を求めていること、移住する人には移住後のギャップがないよう、しっかりと小豆島を知り、検討してから移住してほしいという思いを感じるとともに、移住者を受け入れる側の立場からも物事を感じ、考える大切さを学びました。
私たちはパワーポイントを利用し、ゼミの紹介、どのような経緯で小豆島を選び、移住について研究することになったのか、前回のフィールドワークを踏まえて改良した点、マップの特徴、私たちがこのマップをつくる目的や考えられる影響などを発表しました。小豆島町役場観光課の万代さま、向井さまのお二人が私たちの発表を聞いてくださいました。発表後にはフィードバックをいただきました。
その中で、どのような人がこのマップを手に取ることを予想して制作するのかというご指摘をいただきました。例えば、お年寄りに手に取ってほしい場合は文字を大きく見やすく、本格的に移住を考え、最後の決断を迷っている方々にはより詳しく、スーパーマーケットや病院、利便性を感じられる情報を掲載することが必要です。また、手に取る人にとって、このマップはどのような役割を果たすのかをはっきりさせる重要性を感じました。私たちの制作したマップは、観光客に向けて移住を知ってもらう、少しでも意識してもらうことを目的に、色や配置を考えました。ポップで気軽に手に取りやすい、明るくて見やすいマップにすることを心がけています。ただ、マップをつくる目的を観光客向けか、移住を本格的に検討している人向けのどちらかに決め、ニーズをはっきりさせるべきではないかというご意見をいただきました。ターゲットをより明確にすることによって、文字のサイズや色、レイアウトをもっと工夫し変えていくことができるからです。
いただいたご意見やアドバイスを今後に生かしていきたいと考えています。今回の現地報告会で、普段実際に事業を行っている行政の方々にお話を聞き、私たち学生の立場で考え、行動したことを発表させていただいたことはとても貴重な経験だったと思います。また、人に影響を与える、人の考えを変えようとすることがどれだけ難しく、時間がかかることかを身をもって学ぶことができました。
昨年9月に小豆島を訪れた際、私たちは移住者の方々や地域の方々にお話をうかがい、それぞれの立場からの移住への思いや考えがあることを学びました。外から見ている立場から「移住者を増やすべきだ」という考えを押し付けるのではなく、実際に小豆島に足を運び、人びとの移住に対する意見や感じ方を知ることができました。将来、小豆島に定住してくれるなど良い影響を与えられる人を求めていること、移住する人には移住後のギャップがないよう、しっかりと小豆島を知り、検討してから移住してほしいという思いを感じるとともに、移住者を受け入れる側の立場からも物事を感じ、考える大切さを学びました。
私たちはパワーポイントを利用し、ゼミの紹介、どのような経緯で小豆島を選び、移住について研究することになったのか、前回のフィールドワークを踏まえて改良した点、マップの特徴、私たちがこのマップをつくる目的や考えられる影響などを発表しました。小豆島町役場観光課の万代さま、向井さまのお二人が私たちの発表を聞いてくださいました。発表後にはフィードバックをいただきました。
その中で、どのような人がこのマップを手に取ることを予想して制作するのかというご指摘をいただきました。例えば、お年寄りに手に取ってほしい場合は文字を大きく見やすく、本格的に移住を考え、最後の決断を迷っている方々にはより詳しく、スーパーマーケットや病院、利便性を感じられる情報を掲載することが必要です。また、手に取る人にとって、このマップはどのような役割を果たすのかをはっきりさせる重要性を感じました。私たちの制作したマップは、観光客に向けて移住を知ってもらう、少しでも意識してもらうことを目的に、色や配置を考えました。ポップで気軽に手に取りやすい、明るくて見やすいマップにすることを心がけています。ただ、マップをつくる目的を観光客向けか、移住を本格的に検討している人向けのどちらかに決め、ニーズをはっきりさせるべきではないかというご意見をいただきました。ターゲットをより明確にすることによって、文字のサイズや色、レイアウトをもっと工夫し変えていくことができるからです。
いただいたご意見やアドバイスを今後に生かしていきたいと考えています。今回の現地報告会で、普段実際に事業を行っている行政の方々にお話を聞き、私たち学生の立場で考え、行動したことを発表させていただいたことはとても貴重な経験だったと思います。また、人に影響を与える、人の考えを変えようとすることがどれだけ難しく、時間がかかることかを身をもって学ぶことができました。
観光を通じた地域貢献の必要性
国際観光学部4年 劉俊峰
3月28日から30日までの3日間、森重ゼミ3回生は再び小豆島を訪れ、昨年9月に小豆島で行った現地調査の成果について、小豆島町役場、小豆島観光協会、土庄町役場でそれぞれ発表させていただきました。私が所属するグループは、現地調査の時に小豆島観光協会で聞き取り調査を行ったので、今回小豆島観光協会で発表させていただき、喜んでいただきました。
私たちは昨年9月8日から11日の3泊4日、現地調査を行いました。小豆島の現状を調査したところ、小豆島の課題は地域経済の再興と地域産業の担い手の必要性であることがわかりました。これらの課題解決のためには、移住の促進が必要ではないかと考えました。そして、先行研究を通して、移住先として考えたきっかけとして「旅行などで訪れたときの印象が強い」ということが明らかになりました。
小豆島は中山千枚田や寒霞渓など、豊かな環境が整っています。また、移住促進のための取り組みとして、島暮らし体験ツアー、オリーブ農業体験なども行われています。高松から小豆島までは高速船を利用すると、約30分で移動することができます。この自然豊かな環境、積極的な移住促進活動、アクセスの良さという観点から、小豆島は移住先の条件に当てはまっていると考えました。そこで、私たちは小豆島の魅力が伝わるような観光マップを提案しました。観光マップの狙いとして、私たちは観光客に注目し、移住への関心を持ってもらうことを考えました。そして、昨年11月末に行われた日本観光研究学会全国大会の学生ポスターセッションで発表し、他大学の先生や学生から多くの貴重なご意見をいただきました。
聞き取り調査や学会でいただいたご意見を踏まえ、私たちは「家の近くにこんな場所があればいいな」と思えるような場所や地域住民と移住者が交流できる場所、移住者が経営するカフェなどを掲載することによって、観光を通じて無意識のうちに移住を意識するようなマップをつくりました。「のんびり島旅しませんか」をテーマに、表にはまず、このマップを手に取った時に私たちがどのような経緯でこのマップをつくったのかがわかるメッセージを添えました。観光客にとって、実際に何度か観光したことのある人の声は非常に参考になると考えます。私たちがつくったマップでも、小豆島を訪れた人に少しでも興味を持ってもらえればと思うので、他のマップと見比べて違った楽しみができる工夫をしました。最終的に、観光を通じて移住促進の可能性につながると考えています。
小豆島観光協会の方は私たちの発表を聞いて、観光を通じて移住を促進する考えが良いとおっしゃいました。そして、私たちが先行研究で使った四国経済連合会のアンケート調査は有効な参考文献であるので、後日送ってほしいと言われました。
今回も現地の方々のお世話になり、本当にありがとうございました。私たちはこれからも、観光を通じて移住を促進する可能性の研究を続けて頑張りたいです。
私たちは昨年9月8日から11日の3泊4日、現地調査を行いました。小豆島の現状を調査したところ、小豆島の課題は地域経済の再興と地域産業の担い手の必要性であることがわかりました。これらの課題解決のためには、移住の促進が必要ではないかと考えました。そして、先行研究を通して、移住先として考えたきっかけとして「旅行などで訪れたときの印象が強い」ということが明らかになりました。
小豆島は中山千枚田や寒霞渓など、豊かな環境が整っています。また、移住促進のための取り組みとして、島暮らし体験ツアー、オリーブ農業体験なども行われています。高松から小豆島までは高速船を利用すると、約30分で移動することができます。この自然豊かな環境、積極的な移住促進活動、アクセスの良さという観点から、小豆島は移住先の条件に当てはまっていると考えました。そこで、私たちは小豆島の魅力が伝わるような観光マップを提案しました。観光マップの狙いとして、私たちは観光客に注目し、移住への関心を持ってもらうことを考えました。そして、昨年11月末に行われた日本観光研究学会全国大会の学生ポスターセッションで発表し、他大学の先生や学生から多くの貴重なご意見をいただきました。
聞き取り調査や学会でいただいたご意見を踏まえ、私たちは「家の近くにこんな場所があればいいな」と思えるような場所や地域住民と移住者が交流できる場所、移住者が経営するカフェなどを掲載することによって、観光を通じて無意識のうちに移住を意識するようなマップをつくりました。「のんびり島旅しませんか」をテーマに、表にはまず、このマップを手に取った時に私たちがどのような経緯でこのマップをつくったのかがわかるメッセージを添えました。観光客にとって、実際に何度か観光したことのある人の声は非常に参考になると考えます。私たちがつくったマップでも、小豆島を訪れた人に少しでも興味を持ってもらえればと思うので、他のマップと見比べて違った楽しみができる工夫をしました。最終的に、観光を通じて移住促進の可能性につながると考えています。
小豆島観光協会の方は私たちの発表を聞いて、観光を通じて移住を促進する考えが良いとおっしゃいました。そして、私たちが先行研究で使った四国経済連合会のアンケート調査は有効な参考文献であるので、後日送ってほしいと言われました。
今回も現地の方々のお世話になり、本当にありがとうございました。私たちはこれからも、観光を通じて移住を促進する可能性の研究を続けて頑張りたいです。
初めて現地発表で学んだこと
国際観光学部4年 李龍珠
私たちは、今までゼミで研究した「観光マップを通じた小豆島の移住促進」の成果を発表するため、3月28日から30日まで現地を訪れました。
小豆島は香川県内で最も高齢化が進み、人口がどんどん減っているので、移住者を増やすためのさまざまな政策や移住促進のしくみが必要です。私たちは、小豆島を訪れる観光客に魅力を感じてもらい、「小豆島に住んでもよいかもしれない」と少しでも移住を考えてもらえるようなマップを提案しました。
現地では、小豆島町役場と小豆島観光協会、土庄町役場の計3回、発表を行いました。発表を終えると、さまざまな意見をいただきました。まず、小豆島の問題を理解し、その問題を解決するために考え、研究してくれて嬉しいという感謝の言葉をいただきました。そして、よく知られている小豆島の観光名所ではなく、あまり知られてない場所をマップの内容に取り上げたことや、移住者と交流ができる場所をマップに載せたことが珍しくておもしろいと言っていただきました。さらに、今年は瀬戸内国際芸術祭が開催され、観光客が大きく増えている状況にあるので、観光マップを通じて移住を考えてもらうには時期的にも良いし、宣伝しやすいとの意見をいただきました。
しかし、観光客が最初にマップを取る時に「のんびり島旅しませんか」のタイトルでは他のマップとの違いがわからないと教えてくださいました。また、ひとつのマップに観光の情報と移住を考えてもらうための情報の両方を入れると、マップを見る観光客にはあまりよく伝われないかもしれないとのご指摘もいただきました。そこで、私が今後の課題として考えたことは、まず初めて小豆島に遊びに来た観光客用のマップとリピーター用のマップの2種類を作成します。そして、初めて訪れた観光客には、私たちが今までつくってきた小豆島の移住に興味を持ってもらうマップを提供し、リピーター用のマップには実際に小豆島に住むと、どのような生活ができるのかということを載せてはどうかと思いました。
現地での発表は初めてでしたので、少し緊張し、うまくできなかったこともありました。しかし、現地の方々が優しく聞いてくださったおかげで、最後まで発表ができたと思います。そして、さまざまなご意見をいただき、私たちが考えていなかったことや研究に足りない部分を教えてくださり、とても良い勉強になりました。また、現地の方々の目線から私たちの研究を見てくださり、これから私たちがどのように研究を続けていけばよいか知ることができました。たくさんの思い出がある小豆島ですので、もっと多様な研究をしてみたいと思いました。
小豆島は香川県内で最も高齢化が進み、人口がどんどん減っているので、移住者を増やすためのさまざまな政策や移住促進のしくみが必要です。私たちは、小豆島を訪れる観光客に魅力を感じてもらい、「小豆島に住んでもよいかもしれない」と少しでも移住を考えてもらえるようなマップを提案しました。
現地では、小豆島町役場と小豆島観光協会、土庄町役場の計3回、発表を行いました。発表を終えると、さまざまな意見をいただきました。まず、小豆島の問題を理解し、その問題を解決するために考え、研究してくれて嬉しいという感謝の言葉をいただきました。そして、よく知られている小豆島の観光名所ではなく、あまり知られてない場所をマップの内容に取り上げたことや、移住者と交流ができる場所をマップに載せたことが珍しくておもしろいと言っていただきました。さらに、今年は瀬戸内国際芸術祭が開催され、観光客が大きく増えている状況にあるので、観光マップを通じて移住を考えてもらうには時期的にも良いし、宣伝しやすいとの意見をいただきました。
しかし、観光客が最初にマップを取る時に「のんびり島旅しませんか」のタイトルでは他のマップとの違いがわからないと教えてくださいました。また、ひとつのマップに観光の情報と移住を考えてもらうための情報の両方を入れると、マップを見る観光客にはあまりよく伝われないかもしれないとのご指摘もいただきました。そこで、私が今後の課題として考えたことは、まず初めて小豆島に遊びに来た観光客用のマップとリピーター用のマップの2種類を作成します。そして、初めて訪れた観光客には、私たちが今までつくってきた小豆島の移住に興味を持ってもらうマップを提供し、リピーター用のマップには実際に小豆島に住むと、どのような生活ができるのかということを載せてはどうかと思いました。
現地での発表は初めてでしたので、少し緊張し、うまくできなかったこともありました。しかし、現地の方々が優しく聞いてくださったおかげで、最後まで発表ができたと思います。そして、さまざまなご意見をいただき、私たちが考えていなかったことや研究に足りない部分を教えてくださり、とても良い勉強になりました。また、現地の方々の目線から私たちの研究を見てくださり、これから私たちがどのように研究を続けていけばよいか知ることができました。たくさんの思い出がある小豆島ですので、もっと多様な研究をしてみたいと思いました。
1年間の成果報告と観光の役割の重要性
国際観光学部4年 温莎莎
3月28日から30日まで、小豆島役場と小豆島観光協会、土庄町役場で、私たちがゼミ研究として取り組んできた「観光マップによる小豆島の移住促進の可能性」について発表しました。
ゼミ内でのグループディスカッションの際に、「島観光がしたい」、「人と触れ合いたい」、「何か形に残したい」、「自然豊かな環境で過ごしてみたい」といった話があがりました。その後、昨年11月末に行われた日本観光研究学会学生ポスターセッションで発表させていただき、他大学の先生や学生からいただいた多くの貴重な意見を参考しながら、小豆島の観光マップを作成することにしました。小豆島の魅力を詰め込んだマップを観光客に手に取ってもらうことで、観光を通じて初めて小豆島を訪ねてきた人にも、何度も小豆島を訪れた人にも双方に楽しんでもらい、直接的に移住にかかわるのではなく、まず交流人口の増加を見込めるのではないかと考えました。その結果、小豆島に観光で訪れた人が私たちのマップを思い出していただければ、小豆島を移住先に考えるきっかけやひとつの材料になると考えました。最終的に、観光を通じて移住促進の可能性につながればと思います。
今回の発表を通じて、小豆島は観光地としても知名度が高く、一定数の観光客も訪れていることから、足を運びやすい環境にあると考えられます。これらの要因が移住者誘致に向けて必要になってくるのでないかと考えました。つまり、移住者は移住後の生活を重視しており、仕事や生活環境などを事前に体験することで、移住を決意すると感じました。地域によってさまざまに異なる点があり、その地域でしかできない仕事や祭り、風土もあります。それらが充実していることは、まちづくりにおいて特別なポイントになると思います。その地域にしかない生活習慣を生かしたまちづくりを進めていくことで、それらが地域の魅力となり、人びとを引き寄せるのではないかと思います。
現地での発表を通していろいろな意見をいただき、自分では思いもしなかった疑問などを聞くこともでき、勉強になりました。私は、日本観光研究学会の学生ポスターセッションでも発表し、今回が3度目の発表となりました。1年間を通して、自分たちで集めたデータを分析し、そこから何が読み取れるのかと考えることに苦労しましたが、観光学について以前より深く学ぶことができ、より関心を持つことができました。最後に、観光マップを完成版に仕上げてくれたゼミ生の皆さんと、今回の調査にご協力いただいた小豆島の皆さまに御礼を申し上げます。
ゼミ内でのグループディスカッションの際に、「島観光がしたい」、「人と触れ合いたい」、「何か形に残したい」、「自然豊かな環境で過ごしてみたい」といった話があがりました。その後、昨年11月末に行われた日本観光研究学会学生ポスターセッションで発表させていただき、他大学の先生や学生からいただいた多くの貴重な意見を参考しながら、小豆島の観光マップを作成することにしました。小豆島の魅力を詰め込んだマップを観光客に手に取ってもらうことで、観光を通じて初めて小豆島を訪ねてきた人にも、何度も小豆島を訪れた人にも双方に楽しんでもらい、直接的に移住にかかわるのではなく、まず交流人口の増加を見込めるのではないかと考えました。その結果、小豆島に観光で訪れた人が私たちのマップを思い出していただければ、小豆島を移住先に考えるきっかけやひとつの材料になると考えました。最終的に、観光を通じて移住促進の可能性につながればと思います。
今回の発表を通じて、小豆島は観光地としても知名度が高く、一定数の観光客も訪れていることから、足を運びやすい環境にあると考えられます。これらの要因が移住者誘致に向けて必要になってくるのでないかと考えました。つまり、移住者は移住後の生活を重視しており、仕事や生活環境などを事前に体験することで、移住を決意すると感じました。地域によってさまざまに異なる点があり、その地域でしかできない仕事や祭り、風土もあります。それらが充実していることは、まちづくりにおいて特別なポイントになると思います。その地域にしかない生活習慣を生かしたまちづくりを進めていくことで、それらが地域の魅力となり、人びとを引き寄せるのではないかと思います。
現地での発表を通していろいろな意見をいただき、自分では思いもしなかった疑問などを聞くこともでき、勉強になりました。私は、日本観光研究学会の学生ポスターセッションでも発表し、今回が3度目の発表となりました。1年間を通して、自分たちで集めたデータを分析し、そこから何が読み取れるのかと考えることに苦労しましたが、観光学について以前より深く学ぶことができ、より関心を持つことができました。最後に、観光マップを完成版に仕上げてくれたゼミ生の皆さんと、今回の調査にご協力いただいた小豆島の皆さまに御礼を申し上げます。
観光マップから移住へのさらなるステップへ
国際観光学部4年 川口華月沙
3月29日、土庄町役場の方々にこれまでの小豆島での研究の成果を報告しました。報告はすべてパワーポイントを使用し、報告会には土庄町役場の企画課の方々3名が来てくださいました。まず、小豆島をフィールドワーク先に選んだ理由、そして小豆島の現状から人口減少、産業の担い手不足という課題を指摘し、私たちが移住促進の研究に至った経緯を説明しました。その上で、観光マップを活用することを提案しました。小豆島の従来の観光マップでは、一度訪れただけで終わってしまいます。私たちは何度も小豆島を訪れたいと思ってほしい、かつ移住という言葉を少しでも意識に入れてほしいという考えのもと、観光マップを作成しました。マップには、小豆島のアクティビティ、ネイチャー、食の具体的な例を掲載し、移住者が実際に経営しているカフェや移住者と交流できる場所などを選びました。
私たちの発表が終わり、土庄町役場の方々にご意見をお聞きしたところ、小豆島の現状をよく調べていて、住民とは違った目線での意見を聞き、とても参考になったとのことでした。そして、人口減少などの問題について、土庄町役場でも理解しているとのことでした。小豆島の人口は5年ごとに約7%ずつ減少しています。そして、小豆島への観光客が増えた年が、ドラマや映画の舞台になった年と一致することから、まず小豆島に人を増やすには情報発信が必要ではないかとのご意見をいただき、私たちのつくったマップを大学の学食トレーなどに置くのはどうかとのご提案をいただきました。移住について、移住を定住につなげるための取り組みとして、移住者へのアフターケアの必要性について発表した点については、現在小豆島町と土庄町を合わせ、約500件の移住についての相談があり、年々増加していて、移住者を含む住民へのアンケート調査も行っているそうです。観光から移住、そして定住につなげるためには、まず“来て”“見て”“知る”ことが前提になります。それは観光客が増えることで、移住にもつながるとも言えます。観光から移住につなげるには、観光という非日常からどれだけ日常をイメージできるかが大切であるというご意見もいただきました。
私たちは今回、観光から移住を少しでも考えられるようなマップの作成に取り組んできました。しかし、ここから定住までいくつかのステップに分けて考え、どの情報を掲載するのかを考えなければならないとのご意見をいただき、これからもぜひ小豆島の研究を続けてほしいとのお言葉をいただきました。
私たちの発表が終わり、土庄町役場の方々にご意見をお聞きしたところ、小豆島の現状をよく調べていて、住民とは違った目線での意見を聞き、とても参考になったとのことでした。そして、人口減少などの問題について、土庄町役場でも理解しているとのことでした。小豆島の人口は5年ごとに約7%ずつ減少しています。そして、小豆島への観光客が増えた年が、ドラマや映画の舞台になった年と一致することから、まず小豆島に人を増やすには情報発信が必要ではないかとのご意見をいただき、私たちのつくったマップを大学の学食トレーなどに置くのはどうかとのご提案をいただきました。移住について、移住を定住につなげるための取り組みとして、移住者へのアフターケアの必要性について発表した点については、現在小豆島町と土庄町を合わせ、約500件の移住についての相談があり、年々増加していて、移住者を含む住民へのアンケート調査も行っているそうです。観光から移住、そして定住につなげるためには、まず“来て”“見て”“知る”ことが前提になります。それは観光客が増えることで、移住にもつながるとも言えます。観光から移住につなげるには、観光という非日常からどれだけ日常をイメージできるかが大切であるというご意見もいただきました。
私たちは今回、観光から移住を少しでも考えられるようなマップの作成に取り組んできました。しかし、ここから定住までいくつかのステップに分けて考え、どの情報を掲載するのかを考えなければならないとのご意見をいただき、これからもぜひ小豆島の研究を続けてほしいとのお言葉をいただきました。