経済学部 眞鍋 英嗣

 今回のグルメ散歩は、阪南大学から徒歩10分ほどの場所にある「まつなが」さん。松原で10年にわたり愛され続ける焼肉の名店です。夕方にお腹を空かせて伺い、事前に予約していた国産黒毛和牛A5ランクの焼肉コースをいただきました。
 

 まずは飲み放題の乾杯からスタート。最初に白ご飯か、食後の冷麺orビビンバを選べるのも嬉しいポイントです。しばらくして運ばれてきたのは、炙りタンユッケと特選塩タン。やっぱり焼肉の始まりはタンですが、炙りタンユッケは初めての体験で驚きました。まずは卵を絡めずにそのままひと口。炙られた香ばしさとタンの柔らかさがじんわり広がり、脳までとろけるような旨み! そのあと卵黄を絡めていただくと、コクと旨みがさらに引き立ち、「もう飲み物?」と錯覚するほどの滑らかさでした。こんなのファーストに出てきたら反則です(笑)。ここでしか味わえない特別感がありました。一方で特選塩タンはユッケとは真逆の魅力。歯ごたえがしっかりしていて、噛むほどにタンの旨みが滲み出してきます。程よい塩加減が肉の質を邪魔せず引き立て、シンプルながら格の違いを感じさせる一品。ユッケをつまみながらタンを焼く、なんとも贅沢なスタートでした。
 続いて登場したのは特選ハラミ・カルビ・ロースの三種。どれも堂々とした見た目で圧倒されます。ハラミは赤身らしい力強い旨みがありつつ柔らかくジューシー。噛みしめるたびに肉汁が溢れてきて、お酒もご飯も欲しくなる味わいです。カルビは「やっぱり焼肉といえばこれ」と言いたくなる脂の甘み。口に入れるとじわっと広がる濃厚さがたまりません。脂は多いのに全然くどくなく、次の一枚をすぐに焼きたくなる後引く美味しさ。ロースは柔らかさと赤身の旨みが絶妙なバランス。カルビほど重たくなく、ハラミよりもしっとりとした味わいで、三種の中でも一番バランスの取れた一枚でした。
 
 さらにお酒が進むホルモン三種盛りも登場。テッチャンは噛むほどに脂の甘みが広がり、王道の旨さをしっかり堪能できます。コリコリはその名の通り独特の歯ごたえが特徴で、なかなか見かけない“知る人ぞ知る”ホルモン。いつものホルモンとは一線を画す旨みが楽しめました。そして赤センは、まるで鶏肉かと錯覚するほど新鮮な薄ピンク色。噛みしめるたびに濃厚な味わいと食べ応えを楽しませてくれます。三種それぞれが個性を放ち、ホルモンの奥深さを改めて感じさせてくれる盛り合わせでした。
 最後の締めは冷麺かビビンバから選択可能。私は冷麺をいただきましたが、さっぱりとした味わいで口がリセットされ、贅沢な焼肉コースを心地よく締めくくってくれました。焼肉の締めはやっぱり冷麺、わかってるなあと頷いてしまいます。一方で、ビビンバを選んだ仲間の器を覗くと、色鮮やかなナムルやお肉がたっぷりのった豪華な一品。香ばしいごま油の香りと混ぜ合わせた時の旨みは格別で、焼肉の余韻をしっかり受け止める〆ご飯でした。冷麺とビビンバ、どちらを選んでも「最後まで美味しい」が約束されているのは嬉しいポイントですね。
 
 質・量ともに大満足の焼肉体験。「この値段でここまで味わえるのか」と驚かされる、まさに松原の名店でした。「あー美味しかったなぁ、また来たいな」そんな独り言を残して店をあとにしました。

店名:まつなが
住所:〒580-0032 大阪府松原市天美東2丁目53-73
TEL: 072-331-2929
営業時間:月〜日 17:00~23:00