藤田 大翼 さん(経済学部2年生)

 海外研修でシンガポールとタイに行き海外のIRの視察や海外の配車アプリやタクシーを利用してみての日本との違いについてまとめました。

1)IR

 シンガポールの統合型リゾートIRを実際に現場に行き思ったことはまず観光客の多さでした。日本人やアメリカ人などの他国から訪れている観光客がほとんどで、観光事業収入の高さを痛感しました。IRの中はたくさんの世界的に有名なブランド店が並んでおり、観光客の富裕層に絞った店が多いように感じました。中でも注目したのがカジノです。シンガポールのカジノではギャンブル依存症を防止するために入場規制や入場抑制のために入場税徴収や顧客が掛け金の上限を自身で設定できるロスリミットプログラムなどの対策がされていました。IRの来場者が多い理由には、世界的観光名所のマーライオンが近くにあるからというのも関係しているように思いました。自分たちが実際にマーライオンを訪れた時、観光客の流れを見るとIRの方向に進んでいる人が多いように感じました。日本のIRの候補地、夢洲を訪れてみると夢洲付近に日本が誇れるような観光場所があればIRに訪れる観光客が増えるのではないかなと思いました。

2)配車アプリ・タクシー関連

 シンガポールやタイを訪れ、配車アプリを実際に利用してみて思ったことは、圧倒的に移動する手間を省けたりや観光場所を訪れる効率の良さやお会計の楽さを感じました。配車アプリ、Grabはお金の支払いをクレジットであらかじめ会計できるうえにタクシーの運転手に迎えの場所や目的地を直接伝える手間を省けて、海外の移動に適していると思いました。海外のタクシー移動をするのに一番不便なのは目的地を伝える難しさと感じる人にとってGrabは適していると思います。タクシーの迎えを呼ぶのも日本のように電話を通して伝えるよりも携帯の現在位置情報を通して呼ぶことができるのでより正確ですし、運転手の現在位置もわかるので到着までの大まかな時間が自分で把握できて便利でした。ただ海外で利用していると携帯の電波が悪くなることが多く、運転手の方と連絡が途絶えお互いの位置情報の共有ができなくなったりしたのが少し不便に感じました。

3)言語の違い

 シンガポールやバンコクを訪れた時、日本との様々な違いを感じました。その中で特に日本と違うと感じたのが当たり前の事ですが言語でした。相手の言葉を理解していないと何をするにしても言葉は通じませんし、道案内の標識も理解できません。自分が1番困ったのがコミュニケーションでした。タクシーの中で会話がなく運転手の方が話しかけてくれるのですが質問に軽く答えるだけでちゃんとした会話ができませんでした。よく英語は将来とても大切といいますが海外に行くとより感じましたし、海外で事業を展開しようとする人だけが英語の勉強をしたらいいと思っていましたが、会話が最低限出来る程度は英語が話せないとだめだと実感できた研修でした。

本田 千尋 さん(経済学部2年生)

 大阪・夢洲がIRの有力候補地であるということで、シンガポールのIRを見学しました。シンガポールのIRはマリーナ・ベイ・サンズとセントーサ島の一部で、両方を見学した結果、私はマリーナ・ベイ・サンズのようなIRなら日本には必要ないと感じました。
 マリーナ・ベイ・サンズは世界最大のカジノやホテル、ショッピングモールなどが含まれた施設です。しかし私たちのような若者はカジノに賭けられる予算が少なく、一泊数万円の高級ホテルに泊まることも難しいです。ショッピングモールは誰もが聞いたことあるような有名高級ブランドばかりで、正直見るだけで終わってしまいました。他には、安価で食事ができるフードコートやスターバックスコーヒーなどがありましたが、それはすでに日本にも多く普及しているし、そこだけを見ればイオンモールと大差ありません。大阪には阪急百貨店や近鉄百貨店、他にも様々なデパートがあり、わざわざ新たに高級ブランド店ばかりが立ち並ぶショッピングモールを作る必要はないと感じました。セントーサ島のようにアミューズメント施設を建設するにしても、夢洲付近にはすでにユニバーサル・スタジオ・ジャパンや海遊館や観覧車があります。だから新たに商業施設を建設するならば、アミューズメント施設ではなく、温泉旅館や着物を着て茶道体験が出来たり、日本の文化を体験できる小さな街のような施設の方が日本を訪れる意味になり、日本でしかできないことを体験してもらいたいです。
 研修中の期間はタクシー配車アプリ「Grab」を利用して、タクシーで移動しました。Grabにはメリット、デメリットがあると感じました。一番のメリットは早さです。日本のタクシーはタクシー会社に電話してから約20分待たなければなりません。しかしGrabは近くにいるタクシーが迎えに来てくれるので、すぐに乗車できます。私たちは滞在中11回Grabを利用してタクシーを配車しましたが、待ち時間の平均はわずか5分ほどでした。研修中の貴重な時間を無駄にしたくなかった為、待ち時間が少なく、滞在時間を有効活用できました。それとは反対に一番のデメリットはアプリの使い勝手でした。アプリ内の言語がすべて英語で、こちら側の勉強不足ではありますが、とても不便でした。後で調べてみたところ日本語に対応していないのは、アプリ自体を日本で利用することができないからでした。近い将来、日本ではオリンピックや万博が開催されるので、外国の方々が使い慣れたGrabを日本にも普及させ、快適なタクシー移動を提供したいと感じました。
 今回の海外研修で最も学んだことは、語学の大切さです。シンガポールとタイは日本人がよく訪れるため、現地の人々が少し日本語を話すことができ、不自由することはあまりありませんでした。しかし海外の人々が日本語を学ぶように、私たちも英語を学ぶべきだと痛感しました。知っている単語を使って精一杯文章にしても通じない時や、何を言われているのか分からず現地の人々に迷惑をかけている瞬間がとても辛かったです。近年、翻訳アプリという便利なものが存在するので頼ってしまいがちですが、私は自分の力でコミュニケーションを取りたいと思いました。だから少しずつではありますが、語学を学んでいこうと決めました。
 言葉が通じなくても表情や態度で人の気持ちを察することができます。シンガポールとタイの接客は、言葉が分からなくても日本に比べて遥かにレベルの低いと感じました。4日間の滞在で、日本の接客はとてもハイレベルで、日本の強みであると確信したので、オリンピックや万博で多くの外国人が訪れた時、その強みを存分に発揮し日本の人気に繋げて欲しいです。

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