文:秋吉恵梨香 写真:服部美雪
 
 今回は、2019年度卒業で経営情報学部総代の岡野稜さんに、インタビューさせていただきました。

GPAは3.98

——:主席卒業おめでとうございます!
岡野:ありがとうございます。
——:総代に選ばれたときの気持ちを教えてください。
岡野:びっくりしました(笑)。「私なんだ」と思いました。
——:取得単位数・S取得単位数・GPAを教えてください。
岡野:取得単位数は、158単位で卒業です。GPAは、おそらく3.9だと思います。
担当教員注:岡野さんは、教職課程科目(卒業所要単位外)を除くと128単位で、そのうちSは124単位、GPAは3.98です。GPAの計算法は、2017年度卒業生総代の記事をご覧下さい。
——:すごいですね!岡野さんが熱心に授業を受けられていた証明ですね。
授業に対して、意識していた、心掛けていたことはありますか?
岡野:ノートをしっかりとる事です。大事なことや先生が板書していたことはもちろん、話されていた中で大事そうなところは、メモを取るようにしていました。
——:阪南大学や経営情報学部の授業で、受講して良かったと思う授業を教えてください。
岡野:経営も情報も、まんべんなく取っていました。経営系は、「消費者行動論」です。自分たちのことを客観視して考えることが出来たのがよかったです。情報系は、「プログラム構成論」です。プログラムは難しかったですが、自分がプログラムしたものが動くのは面白かったです。
担当教員注:「プログラム構成論」は、ロボットをプログラムで動かす授業です。

ARを使ったアプリの提案でビジネスプランコンテスト入賞

——:次に、岡野さん自身のことをお尋ねします。
阪南大学に入学した理由と経営情報学部を選んだ理由を教えてください。
岡野:最初は、経営学部のある大学を見ていたのですが、阪南大学は経営と情報どちらも学べる学部があるということで気になっていました。これから将来的に、情報に強くならないとだめだという考えがありました。その後、オープンキャンパスに行った際に、実際に通っている学生から話が聞けて、オープンキャンパスを学生が主体となって運営しているのを見て、私もそれがしたいと思って阪南大学に決めました。
——:入試区分を教えてください。
岡野:指定校推薦です。
——:出身高校を教えてください。
岡野:東大阪大学敬愛高等学校です。
——:部活の経験はありますか?
岡野:高校では、演劇部に所属していました。大学では、部活はしていないです。
——:所属ゼミを教えてください。
岡野:北川ゼミです。
——:なぜ、北川ゼミに入られたのですか?
岡野:教職で情報の先生だったのと、大学で何か頑張ることをしたかったのですが、自分は何がしたいのかがわからなくて悩んでいました。北川先生の話を聞いたときに「頑張らないといけない」と言われたので、この先生についていこうと決めました。
——:北川ゼミでは、どんな勉強をしていますか?
岡野:プログラムとビジネスプランコンテストです。
——:応募したビジネスプランの内容を教えてください。
岡野:道案内の地図アプリの提案をしました。例えば、駅から目的地までの行き方を友達に教えるとき、ARを使ってスマホの画面に映る実際の景色の上に、矢印や文字などの情報を表示するものです。AR上に、道案内の看板を自分で置いていくという感じです。自分で道案内を作れて、作ったものを友達に送ったり、観光地だとホームページからダウンロードできるようにしておいて誰でも使えるというアプリを考えました。
担当教員注:AR(Augmented Reality)は、ポケモンGO等で利用されている拡張現実のことで、「カメラで撮影した現実の映像に文字や画像などの情報を重ねて表示する手法」(朝日新聞出版発行「パソコンで困ったときに開く本」)です。VR(Virtual Reality;仮想現実)が仮想世界を基本にしているのに対し、ARは現実世界の映像に文字や人工的な画像等を重ねるものです。
——:自分自身で簡単に道案内の地図が作れるのは、とても便利ですね!
ARを選ばれた理由は何ですか?
岡野:ARは、比較的身近で将来的にも可能性のある技術と考え、更に誰かが使っているところを想像しやすいという点で選びました。また、1人ではなくチームなので、全員でやるときに共有しやすいテーマであったというのもあります。
——:ビジネスプランコンテストには何か所くらい応募されたのですか?
岡野:4ヵ所です。
——:コンテストの成果はどうでしたか?
岡野しずおかビジネスプランコンテストでは、一般と学生部門合わせて96件の応募があったのですが、奨励賞を頂きました。ですが、静岡以外は書類審査で落ちました。
——:岡野さんは、静岡県出身ではないのに、なぜ静岡のビジネスプランコンテストに応募したのですか?
岡野:募集条件に当てはまるところは、遠方でも応募しました。通過したのが、静岡でした。
——:書類審査を通過してから最終審査までの流れを教えてください。
岡野:予選と予選通過後に1回ずつパワポでプレゼンをしました。
——:ビジネスプランコンテストに参加してよかったことは、何ですか?
岡野:自分の意見を、人前で発表したことです。こういう機会は、普通に生活している中にはないので、それを経験できたことです。

卒論では根拠のないことは書くことはできないのでデータ集めに苦労した

——:卒業論文のテーマは、何ですか?
岡野:「高齢化社会におけるコミュニケーションロボットの可能性について」です。
——:なぜ、そのテーマにしたのですか?
岡野:一人暮らしをしている高齢者の問題を、コミュニケーションロボットで解決できないかと考えました。あと、ラボットという去年末に発売されたコミュニケーションロボットを私が気に入り、それにかかわって書きたいとおもったのがきっかけです(笑)。
——:苦労した、大変だったことは何ですか?
岡野:データを集めて書くことです。自分で仮説は立てますが、裏付けられるデータとかを調べるのは苦労しました。根拠のないことは書くことはできないので、そこが大変でした。
——:ゼミ以外で大学時代に力を入れたことは、ありますか?
岡野:オリエンテーション委員会です。入学を決めた理由がオープンキャンパスだったので、入ることは決めていました。実際2,3年生ではオープンキャンパス担当をすることが出来ました。
担当教員注::正式名称は、経営情報学部学生オリエンテーション委員会です。「大学入門ゼミ」のスチューデントアシスタント・運動会・オープンキャンパスの学生企画等を担当しています。
——:オリエンテーション委員会をやっていてよかったことは、何ですか?
岡野:人と接するときの自分の考え方が変わったことです。
——:阪南大学や経営情報学部に入学してよかったことは、何ですか?
岡野:色んな活動ができて経営や情報の授業だけでなく、教養の授業なども受講できたことや、教職を取っていたので日本国憲法や法律、心理学など幅広く学べたことです。
——:卒業後の進路を教えてください。
岡野:水道のメンテナンス会社で働きます。
——:今年、卒業式が中止となりましたが、連絡を聞いた時の気持ちを教えてください。
岡野:悲しかったです。卒業式で自分の気持ちに区切りをつけられると思っていたので、それがないまま社会人になることの不安もあります。袴を穿けるのは、一生に一度のことだと思っていたし、卒業式で先生やみんなに最後に会いたいと思っていたので、中止を知ったときはすごく残念でした。
——:一緒に卒業する同級生への想いを教えてください。
岡野:感謝しています。卒業式で、ありがとうと言いたいと思っていました。

取材を終えて

 岡野さん、主席卒業おめでとうございます!教職課程科目も受講しながら、S取得単位、GPAの高さに本当に尊敬しました。私も後1年ですが、できる限り頑張りたいです。岡野さんのビジネスプランや卒業論文の内容、興味深く取材とても楽しかったです。お忙しい中、ありがとうございました。
秋吉恵梨香

 今回は新型コロナウイルスの影響で予定していた場所が使用できなくなり、初めての屋外での撮影でした。屋外の撮影は室内以上に課題が多くあることを知りました。この経験を次回に生かしたいと思います。岡野さんの話を聞いて、実際にラボットを見に行ってきました。私の想像よりも大きくてびっくりしました。最後になってしまいましたが、首席卒業おめでとうございます。お忙しい中、取材に応じてくださりありがとうございました。
服部美雪

ゼミ指導教員より

 岡野さんご卒業おめでとうございます.総代に選ばれたもの岡野さんの4年間の頑張った証だと思います.私自身も約15年間大学教員をしていますが,GPA3.98は初めて見ました!!
 岡野さんは,授業に,ゼミ活動に,後輩への指導に,と全てに全力で取り組んでいたのがとても印象に残っています.この記事を読んで改めて思ったことは,岡野さんは努力の人だということです.社会人になってもその努力があればどこででも活躍できると思います.もし,何かあればいつでも私のところに相談・報告に来てください.これからも岡野さんの活躍を期待しております.
北川悦司
経営情報学部学生広報委員会では、「じぇむ」の記事を書いていただける方・撮影をしていただける方を募集しています。興味のある方は担当教員(濱)か、教務課までお問い合わせください。