吹田市でフットパスとまちづくり活動(part3)

ゼミ3年生が吹田浜屋敷で交流会

 2017年10月8日(日)、国際観光学部 塩路研究室の3年生が吹田市の浜屋敷で吹田フットパス交流会を行いました。浜屋敷は、吹田歴史文化まちづくり協会の拠点となっている場所で、吹田まち案内人の方々や住民の方々が参加してくださり、学生たちが2回にわたって歩いた吹田市内のコースについて意見交換をしました。その後、グループで話し合った内容をもとに、グループごとにフットパスコースの提案をして、ご参加くださった方々からたくさんのコメントや示唆をいただきました。

吹田まちづくり交流会
3年生 畑田 麻奈

 私たちは、10月8日に浜屋敷の吹田歴史文化まちづくりセンターに行きました。5月21日に緑地公園・桃山台を案内して頂いた筏さんや浜屋敷の方々と7月8日に自分たちで歩いて感じたことなどを意見交換しました。
 最初は、各グループで自己紹介しました。私たちは、3年生2人と2年生1人と筏さんを含めた浜屋敷の方4人でグループになりました。意見交換ということで、どこから話していいのか戸惑いつつも時間が経つにつれて話せるようになり、私たちが意見を出したことに対して浜屋敷の方々が答えてくれました。街を案内してもらったときに話して頂いたことで私たちが忘れていたことなど、もう一度丁寧に教えてもらえました。その中で、良い点、悪い点、改善点を出し合いました。私たち学生の意見は大体見た目についてでした。例えば、北急車庫が近くで見られて良かった、トイレ・休憩所が少ないなどでした。浜屋敷の方々は、都市開発が進んで山を削って出た土を池を埋めるために利用したなど見た目だけではわからない点を挙げてくださいました。良い点、悪い点が沢山出たところで地図を作り始めました。私たち学生は、どこから書いていけば良いのか悩んでいました。そこで筏さんは私たちに最初は自分たちが書きたいポイントを書いてからルートを書いていけば上手に書けるとアドバイスしてくれました。自分たちが歩いたコースと案内して頂いたコース、さらにこの意見交換の場で教えて頂いた点の中で、自分たちが興味を感じた場所を選んでフットパスルートを作りました。
 次は、各グループが自分たちのフットパスルートについて発表しました。私たちのグループは最初の発表でした。最初は緊張しましたが、その中でも筏さんに教えてもらったことを中心に、私たちが歩いてみて感じた点、ツバメの巣ができれば傘を逆さにしてフンを避けるといった工夫など面白いと感じたことなど発表の中でとりあげ伝えました。発表が終わると、筏さんは私たちが発表で言えなかった部分を補足してくださいました。
 この交流会で吹田は自然が少ないので、どのようにフットパスを開拓していくかが課題だと思いました。浜屋敷の方々と何度も意見交換の場を作り、歩いていて楽しいフットパスコースを作っていきたいです。また、私たち学生は今回の交流会で、私たちがフットパスを作ろうとしている地域のことを知らない点が多かったことに改めて気付きました。そのため、まず何度もフットパスを作る地域を歩いて、その地域のことを詳しく知る必要があると感じました。

まち全体での取り組みに向けて
3年生 山口 大葵

 私たちは10月8日に吹田歴史文化まちづくりセンターのある浜屋敷で、吹田まち案内人の方と吹田フットパス交流会を開催しました。以前に、1回目はまち案内人の筏さんと一緒に歩き、2回目は学生だけで歩きました。交流会では、町の知られていない観光資源、魅力や課題にそれぞれ注目し、まち案内人の方と意見交換しました。とくに、今回、私たちは服部緑地公園コースを歩いて感じたことを良い点・改善点を伝えました。
  良い点は、スポーツ施設があり更衣室や休憩所が完備されている事や、道路脇にある花壇をボランティアの方が手入れされていた事、昔ながらの住宅や道、自然豊かな公園の中を散歩できる点を挙げました。改善点では、お手洗いを含む休憩所やコースを㏚するスポットが少ないと感じました。また、地図だけでは道が複雑で迷子になってしまう恐れもあると感じ、案内板等の設置をするなどが改善点だと思いました。具体的には、今回のコースにはお手洗いがコンビニエンストアや緑地公園内にしかないため休憩所スペースを新たに設置することや、吹田市ならではの「ご当地グルメ料理」を振る舞うなど、歩いている方の休憩場所や印象に残る魅力を増やしながら、ルートの拡張をすることで、観光資源を新たにい取り入れることも改善点だと感じました。
  交流会の最後に、地図とルートを模造紙に記載し、まち歩きしたコースからそれぞれのポイントを押さえてまとめました。私たちが歩いたコースでは、環境を大切にしたマンション(大阪府の建築優秀賞)があり、その周囲は桜の木がたくさんあり、春になれば桜が満開になるそうです。春のまち歩きではとても風景を堪能できると感じました。他のグループともテーマや問題・課題が類似しているように感じました。
  夏に、私たちが海外調査で訪れたカナダのブリティッシュコロンビア州のフットパスコースは観光地化しており、数多くのトレイルや緑がある一方で、自然が街と共生しており、街や自然の中を歩くことを楽しむことが出来るようになっていました。吹田市では、昔ながらの建物や道がそのまま保存されているため、歩くことで歴史を感じることが出来ると思います。しかし、カナダと比べてみると、吹田市はまち全体で仕掛けを用意することで、まちがより一層盛り上がるのではないかと考えました。

吹田フットパス交流会
3年生 上村 瞳

 私たちは、南千里のまち歩きをして良かった点、改善点など感じたことの報告とまち案内人の方々との意見交換会を吹田の浜屋敷で行いました。まず、南千里で歩いたコースをマップにしました。私たちがまち歩きしたコースの特徴は、自然が多く閑静な住宅街や公園が多いことです。歩いた時に感じたことを、コース上に付箋で貼りました。主に、自然豊かであることや家族で過ごしやすいことが良かった点として挙げられ、公園に綺麗なトイレがないこと、休憩できる店や自販機があまりないこと、昔は店をやっていたが今は閉まっていてそのままの状態であることが改善点として挙げられました。
 それらをまとめ、改善策としてどのようなことがあるかを提案しました。公園に綺麗なトイレがないことは、ボランティア活動で綺麗にすることや増設することが挙げられました。元々店があったが現在、閉まったままの建物に関しては、私たち若者の意見として、今流行りのSNS映えするカフェなどの飲食店はどうかと提案しました。今では車移動が主流になり、遠くにある大型ショッピングセンターまで行くことが出来るようになった為、閉店した店が多いとおっしゃっていました。そのため、一人でも多くの方に知ってもらい若者や家族連れに足を運んでもらうことが必要であると考えました。SNSで発信し、それを見た人に来てもらい、そして来た人がそれをまた発信してもらえるような店が良いと私たちは考えました。南千里の良さを知ってもらえるように、SNSなどを通じてさらに発信していくことは、大切であると感じました。その提案に、まち案内人の方々が賛同してくださったのは嬉しかったです。
 南千里は、四季折々楽しめる場所であり、自然豊かで家族が住みやすいまちと思っていましたが、一部シャッター街があることに驚きました。町の良いところをどう活かすか、どのように活性化するか、そうした情報をどのように発信していくかについて、浜屋敷のみなさんと考えて発表できたことは、私自身、吹田市民としてとても良かったです。

吹田フットパス交流会
3年生 庄田 美幸

 10月8日(日)、塩路ゼミの3年生は吹田市にある浜屋敷で、吹田まち案内人の方とともに吹田フットパス交流会を行いました。浜屋敷とは吹田歴文化まちづくりセンターがある場所の事です。JR吹田駅から徒歩10分くらいのところにあります。建物は、昔ながらの古い建物で、説明を聞きながら見学している人々もいました。久しぶりに吹田まち案内人の方と再会できて、嬉しかったです。私たちを覚えてくれているかなと思いました。
 3つのグループに分かれて、それぞれ6月に2回フィールドワークをしました。私の班は南千里を歩きました。私達学生が考えて良かった事や、こうしたらいいのではないかと感じた改善点をまち案内人の藤井さん、赤石さんと共に意見交換をしました。藤井さんが歩いた道やポイントを思い出すために初めに地図を書いていこうと提案してくださり、地図を書き始めました。書いているうちに、ここはこんな感じだったと思い出してきて、事前に良かった点と改善点を話していたので、そのポイントに合わせて付箋を貼っていきました。
 1回目のフットパスでは、決められたルートで歩き、藤井さんの説明があったので休憩もこまめにとれて、歩きやすかったです。2回目のフットパスの時は私達が考えたルートを歩いたのですが、休憩の場所が分からない上に道に迷ってしまい、1回目の時みたいにスムーズに歩く事ができませんでした。
 良かった点は自然が綺麗で歩いていても飽きない場所であること、家族連れで遊んでいる人や犬の散歩をしている人など地元の方々が歩いていた点です。春は桜、夏は蛍、秋は紅葉と季節折々に楽しめることも良い点だと思います。とくに、私たちのおすすめは、南千里駅にあるサニーサイドというパン屋さんのカレーパンです。今まで食べた中でも最も美味しくて絶品なので、歩き終わった時に「ご褒美」として食べることを、歩くコースに含めるととても良いと思います。
 一方で、改善点は3つあります。1つ目は綺麗なトイレが少なく休憩の場所が分かりにくい点です。私達のように初めてまち歩きをする人は、トイレや休憩所を探すのに時間がかかってしまうかもしれないで、案内図や標識を作ることが必要です。次にコストはかかってしまうのですが、住宅地が多く自販機が少なかったので、喉が乾いてしまった時や夏場は少し苦痛だと感じました。最後に、地元の方が若者が少ないと悩んでいた点です。最近若者の中で流行りのinstagramやtwitterで広めてもらうのはどうかと考えました。もう1つの案はインターネットに記載することです。紅葉や桜は本当に綺麗で穴場スポットだと感じたので、インターネットに記載すると外国人観光客も来れるのではないかと考えました。簡単な事ではないのですが、徐々にやっていけたら良いのではないかと思います。
 交流会を終えて、地元の方は本当に吹田の街が好きであることを実感しました。私自身は吹田の街について知識があまりなかったのですが、まち歩きや交流会を通して知ることができ、大阪でもこんなに綺麗な街があるのだなと感じることができました。自然が綺麗なまちに住む人は心が暖かいですし、吹田には近所付き合いがあり、住民同士の仲が良いと感じました。

フットパスルートをつくる難しさ
3年生 松本 拓誠

 10月8日に、6月に一緒に吹田のフットパスコースを歩き、吹田の街について教えていただいた地元の方との交流会が吹田市浜屋敷でありました。1回目のまち歩きで神崎川コースとして案内してくださった岡村さんと町案内人の丹羽さんに、吹田のフットパスについて改めて聞いたり、自分たちが実際そのコースを歩いて思ったことについて話し合うことができました。
 1回目と2回目のまち歩きを終えて神崎川チームの僕たちが思ったことがいくつかありました。1つは、神崎川の横を歩く時、約3?の間、トイレや休める店や場所がないということです。そのことについて、岡村さんと丹羽さんに相談しました。しかし、その3?の間は川の横が工場地帯であり、需要がないことから、どうしても新たに作るには難しい場所だと説明してくれました。そしてもう一つ、川の横には土手があり、今回のフットパスコースではその下を歩くため、吹田の特徴とも言える工場地帯や文化的な町並みがほとんど見えなくなってしまうことです。この事については岡村さんも同じように思っていたようでした。
 これらをふまえて、2回目のまち歩きで僕たちが歩いた、まちをメインとしたコースを説明しましたが、そのコースは神崎川を活かすことができなくなってしまったり、車がすぐ横を通る歩きにくい道になってしまうなど、新たな問題が見つかりました。
 そして、岡村さんと丹羽さんと話し合い、1回目のコースと2回目のコースを合わせた新しいコースを考えました。神崎川を歩く道は少し短くなってしまうのですが、トイレや、休憩の問題がなくなり、糸田川沿いを通るコースができました。その糸田川沿いの道は、川に沿って桜の木が吹田の人たちの協力によって植えられていて、春になると桜並木を歩くことができます。
今回の吹田フットパス交流会では、最終的に納得のいくコースや提案をできたかというとあまりそうではありません。吹田の人たちが神崎川を大切にしている話を聞いたのに、神崎川を十分に活かせるコースを提案できなかったからです。しかし最後に、来年新しくおおさか東線の「西吹田駅」(仮称)が出来ると聞きました。その駅はちょうど神崎川のトイレのない3?の間の近くだそうです。そしてその駅周辺が最近発展してきています。この駅が出来ることで新たに納得のいくコースが作れれば良いなと思いました。
 今回のフットパス研究でフットパスのコースを考えるには、いろいろな角度から物事を考え、一つ一つの課題に対応していかなければならない、大変難しいものだと感じました。

浜屋敷でのワークショップ
3年生 山下 和樹

 10月8日、吹田市で古民家の良さを活かし歴史と文化のまちづくり拠点とされている浜屋敷という施設において、フットパスを歩いたまち案内人と多くの地元の方々で意見交換を行いました。またそれぞれのチームで模造紙を作成しワークショップを行いました。
 神崎川沿いには、カルガモ、ユリカモメ、オナガガモ、ハシビロガモなど多種の鳥たちが生息しており、水鳥が集まる綺麗な場所でした。そこで、私達が意見を提示した点は、自然が豊富でしたが、ベンチが少なく、休憩所として設けてみようという提案でした。まち案内人の方々には、私達の知らない神崎川の文化や歴史などを詳しく教えていただきました。神崎川は眺めも良く、まち歩きコースとしては最適なコースでした。また神崎川だけではなく、緑豊かな公園での休憩、ランチや一息休憩のためのカフェなどをまち歩きコースの立ち寄り場所として指定し設けると、さらに1日充実できるコースになるのではないかと感じました。フットパスコースには、足を休めることができる休憩所は欠かせないものだと意見交換を通して改めて感じました。
 ワークショップを通して、それぞれの意見を出し合うことによって、私には考えつかなかった意見や提案が発生し、より良いコースを提案することができたと思います。他の2チームもおすすめスポットや良い点、改善点が明確にされており、見ていて楽しく、訪れてみたいと感じる発表でした。今回、浜屋敷にお越しいただいた吹田のまち案内人の方々、提案や歴史、色々なことを教えていただき、ありがとうございました。

参加学生一覧

庄田 美幸、山口 大葵、上村 瞳、岡本 和哉、畑田 麻奈、松本 拓誠、山口 智也、山下 和樹、山西 駿祐、三枝 寛和

塩路研究室 2017年度キャリアゼミの活動