ゼミ3年生が吹田市内(南千里・緑地公園・神崎川コース)をまち歩き

 2017年5月20日(土)と21日(日)、塩路研究室の3年生が吹田市内でまち歩きをし、昨年から継続している「フットパスとまちづくり」をテーマとしたキャリアゼミの活動を開始しました。
 今回は、1回目のまち歩きということで、昨年に引き続き、ゼミの連携先である吹田歴史文化まちづくり協会の吹田まち案内人の方々にガイドをお願いしました。学生4人1チームで吹田市内の南千里コース、桃山台から緑地公園コース、神崎川コースを歩きました。今回は、それらのコースを学生たちがはじめて歩いた感想と発見について報告します。次に、同じチームで、学生のみで同じエリアを自由に歩き、フットパスとしてのルートなどを考えていく予定です。

吹田市まち歩き 南千里コース
3年生 上村 瞳

 5月20日に南千里でまち歩きをしました。南千里コースを案内してくださったのは、吹田まち案内人の藤井さんです。阪急南千里駅を出発して千里ニュータウンプラザ・千里ニュータウン情報館へ向かいました。そこでは、「千里キャンドルロード」の展示がありました。千里キャンドルロードとは「千里ニュータウンの『ふるさとの祭り』のような、みんなの思い出に残る参加型イベントを…」という思いから、2012年「千里ニュータウンまちびらき50年」事業の一つとしてその計画が始まったそうです。2015年に開催された千里キャンドルロードでは、紙コップにメッセージや絵をかいてもらい、住民の皆さんで並べて点灯していくものでした。
 次に、千里南公園に向かいました。当日晴れていたこともあり、緑がとても綺麗でした。公園には全部で16個の石ぶみの丘、石碑が置かれていました。あやめ橋に向かいました。そこでは阪急千里線の線路の上に橋が架かっているため電車が下をくぐるのを見られます。線路沿いには桜が植えられており、春は絶景だと思いました。そのまま歩いていくと高町池という場所に着きました。高町池ではヒメボタルが見られるそうです。環境が良くないとホタルは見られないので、改めて南千里は自然が多く水や空気がきれいな地域だと感じました。西山田中学校を越えて海老池周辺に着き、モミジのトンネルを歩きました。緑が綺麗でところどころ赤いモミジもありました。竹の子通りを過ぎ、ぼだい池にも木々が多く静かで涼しく落ち着く場所でした。そして、ぼだい池周辺ではアケボノゾウの化石が発見されたということが書かれている説明版がありました。吹田市で化石が発見されていたことが意外で驚きました。
 最後に、千里ニュータウン再生モデルとして注目されている佐竹台公社住宅地域の前を通り、阪急南千里駅に到着しました。全体で6km歩きました。案内をしてくださった藤井さん曰く、気温が高かったせいもあり全部を回ることができなかったらしいです。しかし、吹田市民である私が全く知らなかったことが多くありました。今回のまち歩きを通して新たな発見ができてよかったです。吹田市北部は木々が多く、自然が豊かであることは想像していましたが、南千里ではホタルを見ることができるほど環境が良く空気が清浄な町ということは知らなかったため驚きました。千里ニュータウンは自然豊かで、住宅地が美しく心身ともに住みやすいまちと感じました。

南千里まち歩き
3年生 庄田 美幸

 塩路ゼミでは、現在フットパスと吹田市のまちづくりをテーマとして活動しており、私達3回生は3つのチームに分かれて吹田市のまち歩きをしました。1チーム4人で活動し、私たちのチームには4回生の先輩も2人参加してくれました。私のチームは、南千里で、5月20日(土)に第1回目のまち歩きが行われました。吹田まち案内人の藤井さんのガイドでまち案内人の方々が考えたルートを歩きました。
 南千里は梅田から阪急電車(北千里行)約20分程度のところにあり、乗り換えもなく交通は便利だと思いました。吹田市といえば、万博公園のイメージが強いので南千里はどんなまちなのだろうと楽しみでした。私達は千里南公園からスタートしました。千里南公園は、去年の11月に千里キャンドルロードが開催された場所でもあります。公園には、15個の石碑があり、そこには、与謝野晶子などの詩が彫られていました。どこを見渡しても木があり緑がとても綺麗で紅葉や桜のシーズンに行くとまた違う自然の美しさを楽しめるのではないかと感じました。
 次に、公園を出て、住宅街を歩きました。小学校も広くどこの家も大きく綺麗で住んでみたいと感じました。ヒメボタルの生息地の高町池に行ったのですが、昼間と言うことでホタルを見る事できませんでした。ヒメボタルは5月の下旬から6月の初旬が見所だそうです。池には鳥がいましたが、その鳥の名前は分かりませんでした。しかし、南千里には数多くの野鳥がいるそうです。公園内には、親子で遊んでいる人や吹奏楽器のサックスを練習している人がいて、とても広い公園でのびのびとしている人が多かったです。歩く道はほとんどに緑がありテレビドラマに出てきそうな綺麗な街並みです。他にもホームレス中学生のモデルになった滑り台がある公園もあるみたいなので次回行ってみたいです。
 歩いて気づいた事は、吹田市のマンホールに太陽の塔の柄がはいっていたことです。そこに地域らしさが感じられ、工夫も感じました。私たちは、約6kmを3時間で歩き、ガイドの藤井さんは千里南公園や高池公園について丁寧に説明して下さり、とても楽しく歩くことができました。

 まち歩きを終えた後、休憩でサニーサイドというパン屋に行きました。そのパン屋はカレーパンが美味しいことで有名だったので、さっそく食べてみました。カレーパンの味は、サクサクの生地に牛肉カレーが中に入っていて、とても美味しかったです。
 来月には、自分達だけで同じエリアを歩いて回り、新しいルートなどを考えていきます。そこで今回は見つからなかった、歴史文化資源や隠れカフェや店など新しい地域資源の発見ができればよいなと感じています。

緑あふれる服部緑地公園地域
3年生 岸村 優子

 私たちは、今回吹田の緑地公園地域を吹田まち観光案内人の筏さんと一緒にまち歩きに出かけました。コースは、地下鉄御堂筋線の桃山台駅から順に桃山公園(春日大池)、北大阪急行車庫、春日神社、春日会館、春日の地蔵、昔の面影が残る民家、西照寺、下新田新道記念碑、服部緑地乗馬センター、日本民家集落博物館、円形花壇、野外音楽堂、センチュリーオーケストラハウス、緑地公園駅の6kmでした。このコースは、1970年(昭和45年)の大阪万博開催に合わせた新御堂筋と北大阪急行の開通後大きく変わった春日地区と府立服部緑地を巡るもので、起点の桃山台駅は吹田市の北西部の交通ターミナルとなっています。

 春日地区には、古い町並みや田んぼ、果樹園などの原風景が今でも少し見られます。春日大池や桃山公園には花壇や多くの樹木、竹林が噴水のある春日大池を囲むように広がっています。筏さんの話によると、竹林は「千里竹の会」が市から委託を受けて毎週月曜日の午後に作業し管理しているようです。春日神社では、招霊の木(オガタマノキ)という霊木があります。この木は、古代から神事に用いられ「神霊」を招き寄せる意味の招霊の木から転じてオガタマノキと呼ばれています。日本に自生する(関東以西の暖地)モクレン科では唯一の常緑樹で、天然記念物に指定されているものも多くあり、宮崎県の高千穂町では“町の木”として大切にされています。春にはほのかに香る白い花が咲き、秋には鈴の形に似た実がなります。吹田市には三本しかなく、春日のご先祖が大切に守ってきた貴重な木です。春日神社は、下新田村が開発されてから約20年後の1648年に祀られました。1953年に下新田村が吹田市との合併にあたり、この神社の名前にちなんで、この地域を春日としたそうです
 服部緑地は「日本の都市公園100選」にも選ばれています。甲子園球場の約33倍、府内でも有数の規模を誇ります。桜や緑豊かな木々や花壇に、日本民家集落博物館、野外音楽堂、オーケストラ練習場、乗馬センター、陸上競技場、テニスコート、ウォーターランドなど多彩な施設がそろい、北大阪地域のスポーツ・レクリエーションの拠点になっています。その中でも私が最も興味を持ったのが日本民家集落博物館です。この博物館は1956年に日本で最初に設置された野外博物館です。国指定重要文化財の民家など日本各地の代表的な古民家12棟があります。大阪の身近な場所にこんなに素晴らしく、昔にタイムスリップしたかのような気分を味わえる博物館があるなんて知りませんでした。今回は時間が限られており中に入る時間がなかったのですが、次回は入館したいと思います。
 今回、吹田の町を歩いてみて、道や公園の歴史や、それを手入れしてきた人々がいることを知りました。私の住んでいる泉州にも、今まで何も気にせず通っていた道や遊びに行っていた公園には自分の知らないところで手入れされているかもしれない、そして様々な歴史があるかもしれないと気づくことができました。普段、私は電車や車を使いがちですが、歩いてみることも色々な発見につながると感じました。

桃山台から緑地公園フットパス
3年生 山口 大葵

 5月21日(日)に吹田市でまち歩きを行いました。今回、桃山台から緑地公園にかけて歩きました。吹田市は、大阪市内・京都・兵庫を結ぶ起点都市とされ、新大阪・大阪(梅田)・京都・三ノ宮・大阪空港につながる多くの交通機関が存在しています。北大阪の電車の車庫などは吹田市に存在している事がわかりました。
 今回のまち歩きには、吹田まち案内人の筏さんに案内していただきました。桃山台駅隣の桃山公園からスタートしました。この公園は、春日大池を周回する約1?の遊歩道があり、子供たちが遊ぶ遊具等はありませんが、ウォーキングには最適な公園で、竹林・落雨松・ヒラドツツジなどの樹木や花壇があり、ボランティアの方が世話をしているそうです。春日大池は農業用水に使われて春日や下流の吹田市内神崎川まで流れていきます。桃山公園では、日が照り付けていても緑が多くため涼しく、ウォーキングなどに最適だと感じました。また、春日公園には野球場や車両車庫上にテニスコート、利用者用の更衣室も設けられており、スポーツを行う上では設備が揃っています。

 その後、423号線沿いを南方面に向かって歩いて行くと、クロネコヤマト配送倉庫にツバメの巣がありました。天井に傘を裏返して吊るし糞除け防止のための対策がなされており、隣の会社でもツバメの出入りのためシャッターに5?ほどの穴を開けていました。動物にやさしく微笑ましいと感じました。春日神社裏山では山を削り、住宅地を建設していました。山の土砂は、隣の大池に土砂を運びマンションを建設したようです。このように豊中市では山を削り、田んぼを整備し住宅地建設している所が多く見られました。案内人の筏さんも住宅地が作られ若い世代の家族が増えることは良い事だが、緑が無くなっていく事は悲しいと話していました。そんな中、建築会社遠藤設計事務所は、環境を大切にしてマンションを建設し、大阪府の建築優秀賞を受賞したそうです。そのマンションを見に行くと、桜の木がたくさんありました。春になれば桜が満開になるそうです。緑に囲まれたマンションはとても新鮮に感じました。
 最後に、服部緑地公園に行きました。服部緑地公園では、乗馬センターや野外音楽堂、オーケストラ練習場、テニスコート、陸上競技場など多彩な施設が揃っており、日本の都市公園100選にも選ばれています。1日だけでは回ることのできないほどのたくさんの施設があり府内でも有数の規模を誇ります。
 今回、吹田市桃山台から緑地公園にかけてまち歩きをしましたが、昔の面影が残る民家や建設最中の建物、緑や桜が豊かで、スポーツ・レクリエーションの拠点としても発展していると感じました。これからまだ知らない魅力を発見できれば、フットパスとして活用できるのではないかと思いました。

神崎川コース 〜緑あふれるフットパス〜
3年生 松本 拓誠

 5月20日に第一回目吹田まち歩きをしました。まち案内人の岡村昇二さんにガイドをしていただき、江坂駅から公園や川沿いを通り阪急吹田駅までの約6kmのルートを歩きました。
 私は、吹田市には万博公園にしか行ったことがなく、ビルなどが建ち並ぶ都会のようなイメージはあまりありませんでした。しかし、集合場所の江坂駅に着くと全くイメージとは違っていて、DUSKINや大同生命などの大きなビルが建ち並んでいました。江坂駅とその周辺は、1970年の大阪万博に合わせて区画整備され、水田から都市化してきたそうです。
 江坂駅から西の方へ進むと、エスコタウン(Esaka Ecology Town)という場所があります。「江坂エスコタウン」は、商業・業務施設やアミューズメント施設が約250mにわたって集積しています。そのエスコタウンは地元自治会・商店会・NPOといった地元団体が中心となってつくりあげた『道路に広場公園的な機能も付加させることにより回遊性を高め、商業空間としても活性化を図る』というコンセプトのもとで、都会と緑が混ぜ合わさった町として賑わいを見せていました。
 次に、エスコタウンのすぐ近くにある江の木公園を通りました。この地域周辺は地面の傾斜がほとんどなく水はけが悪いことから地下に貯水池が作られているそうです。江の木公園ではそういった貯水池の設備を活用して滑り台などの遊具が作られていました。

 そして、今回は神崎川コースのまち歩きなので神崎川沿いを歩きました。川沿いには、北越紀州製紙工場、ダスキン大阪中央工場や、昭和四年に日本で初めてイースト菌を生産したオリエンタル酵母工場などの水を多く使う会社が並んでいました。また、1995年の阪神大震災を契機に1999年に災害用として緊急時に困らないよう工夫された榎木防災船着き場という災害対策も施行されていました。
 神崎川は、カワウ、シロサギ、アオサギ、カルガモ、ユリカモメ、マガモ、ヒトリガモ、オナガガモ、ハシビロガモといった多種の鳥たちが生息しています。そのことから、2000年に水鳥が集まるきれいな神崎川への願いをこめて河川敷の遊歩道が「水鳥の道」と名付けられました。
 今回、まち歩きをして、神崎川コースのフットパスは公園がたくさんあることや、神崎川があるため、緑豊かな自然を感じられる場所がたくさんあることを知りました。しかし、歩いた後、到着した阪急吹田駅近くは、カフェのような休憩できる場所が少ないのかなとも感じました。私たちだけで歩く二回目の調査では、もう少し違ったルートで歩いてみて今回とは別の新しい発見ができればと思います。

江坂地域 まち歩き
3年生 山西 駿祐

 5月20日にフィールドワークで江坂の神崎川周辺をまち歩きしました。今回は吹田まち案内人の方にご同行頂いて地域の文化や歴史など、現地の方しか知らないことも教えて頂きました。私は、江坂を訪れるのは初めてで江坂についてあまり詳しく知りませんでした。江坂駅から乗り降りする人が多いことから周辺にはいろんな施設があり、人が多く住んでいることなどの発見がありました。駅前は大きな駐輪スペースがあり歩道も広く、路上喫煙禁止地区ということで罰金もあるという看板を見つけ、たばこを吸わない自分にはストレスフリーで良いと思いました。
 次に、歩いていて印象に残っている部分をいくつか紹介します。ま一つ目は、マンションや公園が多くあることです。江坂駅周辺は飲食店や洋服屋が多くあります。しかし、数分歩くと公園やマンションもいくつもあります。マンションもただ並んでいるわけではなく、適度な空間と公園などもあるので見通しが良いです。歩いていて周辺は緑も交通網もあるため暮らしやすそうだと思いました。その理由として公園に立ち寄った際に子供連れの家族やお年寄りが多くいたことです。お年寄りは外に出て歩いたりすることによって健康維持ができ、小さい子供は外で遊ぶ時間が増えると考えました。また家族で訪れることで同じ時間を共有できる点は、実際に住んでいる人々から感じ取れる、地域を歩く上での江坂駅周辺の良さでした。

 二つ目は、周辺地域に大型スポーツ施設があり、テニス、水泳、ゴルフなどができることです。広大な敷地の中にあり、沢山の人が訪れやすいように感じました。フィールドワーク当日もスポーツで汗を流す人が多くいました。他にも、駅周辺からやや離れていても人が訪れる施設があります。例えば、ダスキン・ミュージアムでは、子供が楽しめる要素があり、私も実際訪れて体験や展示にわくわくしました。
 最後に、神崎川沿いを歩いたのですが、春になると美しい桜を見ることができることと吹田市と大阪市の境目ということで建物や特徴の違いに気づきました。また、まち案内人の方による川沿いの歴史の説明は興味深く、楽しいだけではなく、学びも多くありました。