活動テーマ:観光マーケティングに関する研究と実践
産学連携先:四国開発フェリー株式会社


 私たち大谷ゼミでは観光やサービスのマーケティングをテーマとして学んでいます。それを実践的に学ぶために、四国開発フェリー株式会社様にご協力いただき、フェリーを利用する旅行者を増やすための活動に取り組んでいます。その内容は、オウンドメディア(自社媒体)で用いられることを想定したコンテンツを提案することで同社のプロモーション活動に協力することです。
 6月に同社業務部の方へのインタビューの機会をいただき、船内レストランのメニューの工夫など現在同社が力を入れている取り組みや、「平日の集客と大阪からの集客が欲しい」といった現在の課題、そして「学生など若者世代の乗船客を増やして欲しい」といった私たちへの期待などをお聞かせいただきました。それをふまえゼミ内で議論を重ね、ターゲットを関西在住の若者に絞り、旅行者の動向やニーズなどの市場調査やフェリーや就航先観光の強みについて検討を重ねるなどしてきました。愛媛県大阪事務所での情報収集も行いました。
 特に私たちは“食”を楽しむことにこだわりを持った旅行をする消費者が多いことに注目し、海産物やみかん、お酒などの“愛媛の食”がそれにつながると考えました。船内レストランで鯛めしや地酒など“愛媛の食”を強くアピールしていることもうまく組み合わせたいと考えました。
 そして実際にフェリーを利用し船内や愛媛の観光スポットを取材し、プロモーションに必要な写真素材を収集するフィールドワークを企画しました。当初は8月に予定していたのですが台風のために延期となってしまい、12月に実施することになりました。
 取材内容をもとにウェブサイトでの情報発信を想定した掲載内容案を作成し、現在その編集作業を重ねています。主な内容は、私たちが取材してきたスポットの紹介やモデルコースの提示です。最終的にはその内容を、現在はあまり観光情報が扱われていない同社公式ウェブサイト上に掲載していただくことを目標にしています。私たちの実際の取材に基づく観光情報を取り扱っていただくことが同社の集客につながれば嬉しいです。
 なおこの活動は「キャリアゼミ」として阪南大学より支援を受けています。

学生活動状況報告

国際観光学部3年
林 美穂

 私たちは昨年度、先輩達が続けてきたフェリー会社との取り組みではなく、新たに別のフェリー会社との取り組みを行うことに挑戦したいと考え、四国開発フェリー株式会社様との取り組みを始めることにしました。今年度はその活動を本格化させる年でした。昨年度、突然ご連絡を差し上げて以来、数々の無理なお願いを快く受け入れてくださり、また、つたないメールを差し上げるなど企業の方とのやりとりに慣れない私たちにお付き合いくださっている担当者様ならびに四国開発フェリー株式会社の皆様にこの場をお借りして感謝申し上げます。
 私はリーダーとして、先方とのやり取りを行いながら全体を引っ張っていく立場でした。その一環で企業の方々と直接関わる機会がたくさんあり、学生生活ではなかなか体験できないことをさせていただきとても勉強になりました。
 私たちは現地取材をたくさん重ねるつもりでした。8月に行う予定だった“食”に加え “絶景”にもこだわった旅行を想定した取材が台風により延期を余儀なくされ、“絶景”を取材する貴重な機会を失ってしまったことが大変残念でした。しかし12月に“食と酒”にこだわった旅行を想定した現地取材が行うことができ、必要な写真素材も収集できました。これを生かし、先方への提案内容の完成を目指します。

国際観光学部3年
加茂 拓実

 私はこの活動を通して、目の前の課題について積極的に取り組む力がついてきたと感じています。大谷ゼミのキャリアゼミ活動では自主性を大切しています。それぞれが自分で考え行動するようにしている中で、自分ひとりの力では解決ができない課題が出てきた際には、グループの仲間や先生の力を借り一つ一つ課題を解決しています。こうやって課題を解決したときの充実感が活動のやりがいです。
 自主性を重んじる学生同士でグループ活動をしているので、ぶつかることも多いです。しかし、その際は深い議論を重ねます。それを繰り返すにつれて、こういった議論をすることがいかに重要であるかが理解できるようになりましたし、自分の意見を相手に伝える力や、相手の意見をくみ取る力が成長したように感じています。
 こういった活動ができるのは、四国開発フェリー株式会社様のご協力や、阪南大学にキャリアゼミの制度が存在するからです。先方に期待に応えられるようなプロモーションができるように努めたいと思います。

国際観光学部3年
直井 瑠夏

 はじめに、船内見学やインタビューなどの貴重な機会をいただいている四国開発フェリー株式会社執行役員・業務部長の蝶野文雄様ならびに同社の皆様に御礼申し上げます。
 チームのなかでも私は特に愛媛の食を題材に活動を進めてきました。活動を行う中でメンバー同士で意見の食い違いやすれ違いなどで衝突することが多々ありましたが、時間をかけて話し合いを重ねることに努めました。このようなグループ単位での活動では自分の意見をしっかりと相手に伝えることが求められることに改めて気付くことができました。議論の場で自ら積極的に発言をすることを重ねてきたことで、内面的にも成長できるきっかけをいただきました。
 このように組織としての活動を通して成長につながっていることに加え、この活動で得られたこととして最も貴重なのは、フェリーの魅力に気づけたことです。フェリーには実際に乗らないと体感できない魅力が山ほどあります。これを多くの人に伝えたいと強く思えるようになりました。若い世代にフェリーを利用する旅を広めていけるような提案に仕上げたいです。

ゼミ集合写真

参加者一覧

加茂 拓実、直井 瑠夏、林 美穂