2019.5.10

フェリー旅行の魅力を発信する活動

活動テーマ:観光マーケティングに関する研究と実践
産学連携先:株式会社名門大洋フェリー


 大谷ゼミでは観光やサービスのマーケティングをテーマとして学んでおり、それを実践的に学ぶために阪南大学キャリアゼミとして株式会社名門大洋フェリーの「シティライン」(大阪・新門司間)を利用する旅行者を増やすための活動に取り組みました。取り組みの内容は、オウンドメディア(ウェブの公式サイトやSNSの公式アカウント、パンフレット、ポスターなど自社で所有・運営しプロモーションを展開する媒体)で用いられることを想定したコンテンツを提案することで同社のプロモーション活動に協力することでした。
 7月の同社企画営業部との打ち合わせで、前年度にゼミの先輩達が提案した「カップル旅」・「女子旅」のようなテーマ性の高い旅で若者にフェリー旅行の魅力をアピールするコンテンツを実際に発信するウェブサイトを公式に運営してみてはどうかというご提案をいただきました。そして、ターゲットである若者の旅行動向やニーズなどの市場調査やフェリーや就航先観光の強みについて検討するなどのゼミ内での議論を進めました。9月・12月・1月・2月には実際にフェリーを利用し船内や福岡県・長崎県などの観光スポットを取材し、サイトのコンテンツとして使用するためにモデルも撮影も自分たちが担当する形でたくさんの写真素材を収集しました。また2月には同社と同じ大阪南港フェリーターミナルから東予港(愛媛県東予市)への航路を就航させている四国開発フェリー株式会社の「オレンジフェリー」にインタビューと船内見学の機会をいただき、他のフェリー会社の取り組みについても知ることができました。
 そして実際に情報を発信するウェブサイトの掲載内容案を作成し、編集作業を重ね、それらをサイトとして構築していく作業を行いました。それが大幅に遅れてしまい、年度内に完成には至りませんでしたが、サイトの構成を固めることができ、モデルコースの追加など持続的にコンテンツを更新していくことができる枠組みはできました。先方にご意見・ご指導をいただきながら公開ができるレベルまで作業を続けます。

学生活動状況報告

 私たち大谷ゼミは観光マーケティングについて学んでおり、特に観光をどのようにプロモーションするかという課題に取り組んでいます。その活動の一環として株式会社名門大洋フェリーにご協力いただき、フェリー旅の魅力を発信しようという活動を行っています。
 取材活動で実際にフェリーに乗船してみた感想は「とても快適な、動くホテル」だということでした。この活動を行うまでフェリーは、乗っている時間が長時間で無駄、車と共に乗るもの、料金が高いなどといった、どちらかといえば否定的なイメージがありました。しかし実際に乗ってみるとそのイメージは全て覆され「こんな良い乗り物があったのか」と思うようになりました。料金も飛行機や新幹線でよりもはるかに安く、ずっと同じ姿勢で座っていなければならない夜行バスよりも断然快適でした。そして船内での過ごし方がいろいろとあり、フェリーを利用すること自体が魅力ともなると思いました。知られていないだけで魅力があふれているフェリーについて、この活動を通していろんな人にその良さを伝えたいと思いました。
 しかしフェリーは移動手段です。フェリーにいくら魅力があっても、就航先での観光に魅力を感じてもらえないと利用してもらえません。そのため旅行者の動向やニーズを調べ、それに合った観光地を候補に挙げ、実際に現地を訪れて取材を行った結果に基づいてモデルコースを作るなどして、就航先での観光の魅力を伝えるための議論を重ねました。
 そしてそれらを取りまとめウェブサイトとして形にしていきました。サイト構築に専門的知識の無い私たちの技術的な限界のためブログなどで用いられるWordPressによる簡易的なものですが、フェリーと就航先観光の魅力を伝えるために、ターゲットに響くよう写真や文章の表現を工夫するなどコンテンツは調査や取材の成果を生かすようにしました。特に、船内での過ごし方も旅の楽しみとなるということにこだわりました。
 しかし、その作業が思いのほか大変でなかなか進まず、年度内に完成させることができませんでした。先方にせっかくの機会をいただいたのに申し訳ない思いでいっぱいですが、公開ができるよう最後まで頑張ります。
 今年度の取り組みではコンテンツを提案するのに精一杯となりましたが、今後も活動の機会をいただけるならば、そのコンテンツをどのようにして多くの人々に広めていくのかについても研究して提案できるようにしたいと思います。
 この活動を通して、まず、他の乗り物には無いフェリーの魅力を知れたこと自体が私たちにとっての収穫となりました。そして魅力ある“商品”をどのようにターゲットに伝えていくのか、プロモーションの難しさを知ることもまた、大きな収穫でした。このような機会をいただけた株式会社名門大洋フェリーのみなさまにお礼をお伝えしたいと思います。ありがとうございました。

国際観光学部 2年生 荒井 佑輔

参加者一覧

〆木 歩、荒井 佑輔、加茂 拓実、鷹羽 ひかる、千田 さくら、辻田 莉菜、直井 瑠夏、中埜 由紀乃、林 美穂

ゼミ集合写真

教員のコメント

 株式会社名門大洋フェリーにご協力いただく活動は以前からですが、今年度は、同社の公式サイトの一つとして若者をターゲットとする特設サイトを運営させていただける可能性があるという、初めての機会をいただいていました。それにも関わらず遅遅として作業が進まず、年度内に完成に至らなかったこと、大変残念に思いますし、指導不足を痛感しています。
 大谷ゼミでは主体的・創造的に動くことを学生に求めています。しかし、当初はそれにはほど遠いものでした。準備が不十分なまま取材当日を迎えることが目立ちましたし、現場でも状況に応じて自ら動こうという姿勢が欠けていたように思います。市場分析などの調査も不十分でした。後々のスケジュールの遅れは、このスタートダッシュの遅れによるものでしょう。
 問題を認識してからはかなり改善されました。限られたスケジュールのなかで取材の機会を最大限生かすには、綿密な準備と現場での臨機応援な動きが重要であることを認識してくれたようです。自ら積極的に動くようになりました。自ら動いてこれまでお付き合いの無かった他のフェリー事業者への取材を実施する学生も出てきました。
 しかし創造的な提案を行うには至りませんでした。せっかくの機会を頂戴したにもかかわらず完成に至らなかっただけでなく、先方が驚くような新しい提案を含めることもできませんでした。モデルコース、船内、観光スポットといった発信すべき情報の枠組みを決め、基本的な情報を揃えることはできましたが、学生・若者だからこそという提案にはなっていませんでした。
 早い段階で基本的な枠組みと情報を整えられるよう進め方についてもう少しアドバイスを行っていれば学生・若者の目線を生かした創造的な提案につながる検討を余裕を持って行えていたのではと、指導教員として反省しています。
 それでも、情報発信のある程度の枠組みはできましたので、テーマ性の高いモデルコースの提案など、コンテンツを増やしていくことも可能になりました。今後もこのような活動の機会をいただけるのであれば、この枠組みを生かした活動を展開してくれればと思います。
 この場をお借りして、このような機会を頂戴した株式会社名門大洋フェリー企画営業部・旅客営業部の各位に、深くお礼申し上げます。