産学連携先:株式会社JTB大阪教育事業部

 2022年12月16日(金)、JTB本社ビル(大阪・堺筋本町)に於いて、2022年度「大阪B&Sプログラム」事業報告会が開催され、加藤恵一氏(株式会社JTB大阪教育事業部 国際交流センター長、連携先)、香月義之氏(和歌山大学大学院観光学研究科 教授、コメンテーター)に臨席いただき、3年次ゼミ生が本年度成果を2件報告しました。

Aチーム:『2022 大阪B&S帯同報告と改善提案』

 本年度(2022年)、学生が帯同した修学旅行は4校、平塚市立旭陵中学校(神奈川県、5月21日)・神戸市立白川台中学校(兵庫県、6月14日)・広島城北中学校(広島県、10月20日)・三浦学苑高校(神奈川県、12月7日)、これら帯同経験に基づき、修学旅行生の声(プラス面・マイナス面)を取りまとめ、帯同者視点から改善点を洗い出し、その解決へむけた提案を行いました。

Bチーム:『「新・大阪観光スポット」の提案』

 来阪修学旅行需要の獲得にむけて、修学旅行生が訪れやすい利便性の良さを考慮した、新たな大阪観光スポットを3つの観点から提案しました。①社会見学(柴島浄水場・大阪くらしの今昔館・大阪市立科学館)、②異文化理解(韓流グッズ・韓国料理:鶴橋コリアタウン)、③若者流行スポット(古着:アメリカ村・堀江、カフェ:堀江)

「大阪B&Sプログラム」帯同報告

学生活動報告:山田 紀功斗

 私たち福本ゼミは「大阪B&Sプログラム」事業に参画、中高生の修学旅行に帯同させていただきました。私は3校に参加させていただきました。
 1校目は、兵庫県の神戸市立白川台中学校、私たちの班は通天閣➡串カツ田中➡天王寺動物園を巡りました。はじめての帯同ということもあり、中学生を満足させることができるのかという不安はありましたが、「もっと一緒に大阪を巡りたかった!」という言葉を聞くことができました。
 2校目は、広島県の広島城北中学校です。あべのハルカス➡通天閣➡アメリカ村を散策するコースでした。この班では、広島と大阪の方言の違いや、食事や文化が異なっていることについて話し合いました。又中学生だけでは不安になる場所にも訪れ、「山田さんがいてくれて安心して満喫できました!」と御礼の言葉をいただきました。
 3校目は、神奈川県の三浦学苑高等学校です。通天閣➡新世界(たこ焼き)➡道頓堀を巡りました。通天閣へ上った際、大阪は平野の地形であることから辺り一面を見渡すことができることに感動していました。3校目ともなると、私自身に余裕が持てるようになり、落ち着いて帯同することができるようになりました。又「大阪」のまち案内も、どうすればわかりやすく伝えることができるのか、工夫しながら話すことができるようになりました。
 これまでは修学旅行へ行く立場にありましたが、今回修学旅行生に帯同し逆に案内する立場となり、多くの学びを得ることができました。福本先生とJTBの方々のお陰で「大阪B&S事業」に参加させていただき、本当にありがとうございました。

「2022大阪B&Sプログラム」事業報告会

学生活動報告:淺井 理瑚

 私たち福本ゼミは、JTB本社に於いて、「2022大阪B&Sプログラム」の事業報告会を行いました。ご臨席いただいたお二方より講評や意見を伺うことができ、学びの多い有意義な時間となりました。
 今回は2つのグループに分かれて発表を行い、私は『2022 大阪B&S帯同報告と改善提案』グループに属しました。帯同者として実際に感じたことや修学旅行生との会話に着目して、改善点をグループ全員で考え提案させていただきました。意図することがしっかり伝わるように、資料作成にこだわり、何度も見直しを重ねました。又来阪される修学旅行生に大阪の魅力をより感じてもらえるように、訪れる観光箇所の順番を変更することを強く押し出す内容にしました。関西弁の言葉に喜んでくれたり、年齢は違うけれども同じ話題で盛り上がったり、お互いがコミュニケーションを楽しめることができる良い時間となりました。
 発表後の講評では、資料作成や発表構成を褒めていただき、帯同体験談を最後にお伝えしたところ、「面白かった」と言ってもらえたことが大変嬉しかったです。リアルな声をお届けできたと考えています。このような貴重な機会を与えてくださった福本先生、JTB様、有難うございました。

株式会社JTB大阪教育事業部
国際交流センター長 加藤恵一

 2020年11月に発足した大阪B&Sプログラムは、長引くコロナの影響により、約2年間活動が出来ない状態でしたが、2022年4月より学校行事が本格的に動き出しはじめ、
2022年5月~12月までに12校の実施を終えることができました。実施いただいた学校のアンケートはどの学校も高評価で、次年度のお申込みを頂けた学校も数校出ております。こうした嬉しいお話の背景には、ナビゲーターみなさん1人1人のホスピタリティが大阪を訪れる生徒たちに届き、生徒たちが楽しかった!また行きたい!という感想を保護者や先生に伝え、そんなに生徒たちが楽しんだ、喜んだプログラムなら、また次回も大阪B&Sプログラムを取り入れよう。と学校側が判断してくれたからなのです。
改めて、ナビゲーター皆様のご協力ならびにホスピタリティに感謝申し上げます。
 さて、今回の発表についてですが、1チーム目がナビゲーター経験者(帯同者)の目線から考えた“大阪B&Sプログラムの改善要望”でした。学校行事の計画において、どうしても事前に計画した内容からの変更を嫌がる先生方もおられますが、シャッター街を案内するナビゲーターの気持ちなどは、私たちも気付けない部分ではありました。柔軟なスケジュールの変更は、ナビゲーターのみなさんに負担を掛けてしまう点はありますが、良いタイミングに訪問する為のスケジュール変更は、しっかり改善していきたいと考えますし、大阪B&Sナビゲーターのホスピタリティマインドを感じました。
 2チーム目は、“大阪B&Sプログラムの新しい訪問先“の提言で、私共でも構想は考えてはいましたが、中々着手が出来ていないところでもあり、まさに大阪B&Sプログラムのこれから成長には欠かせない着眼点でもありました。
 大阪B&Sプログラムは、遠方の他府県よりお申込いただくケースが多くありますが、大阪近隣の学校からの問合せも増えてきていますので、定番の大阪観光スポットだけではなく、テーマ性のある(今回提案頂いた「水の都大阪」や「大阪の歴史」など)訪問先もモデルコースに取り入れ、更なる大阪の魅力発信に繋げていけたらと感じました。この様に大阪B&Sプログラムを通じて、みなさんが様々なことを感じ、考えて頂いたことが、キャリアビジョン形成に一役を担っていただけていたら幸いです。ナビゲーターのご協力をはじめ、貴重な提案をいただき誠にありがとうございました。

教員コメント

 「大阪B&S プログラム」事業は、来阪する修学旅行生(中学生・高校生を対象)に「大阪」の魅力を大学生が修学旅行生に伝える交流型の事業です。本キャリアゼミは、①「大阪」の魅力向上へ貢献すること、②学生に課題発見力・課題解決力・プレゼンテーション力・コミュニケーション力を身につけさせることを目指しています。
 「大阪B&Sプログラム」発足後の2年間、コロナ感染拡大防止の観点から多くの修学旅行が延期・中止となり困難な状況が続きましたが、2022年度以降、来阪修学旅行数は増加に転じ復調の兆しが鮮明となっています。「大阪B&Sプログラム」最大の魅力は、大学生が大阪の魅力を修学旅行生(中学生・高校生)へ案内することを通じて、人と人との交流の場が提供されることにあります。こうした若者同士のコミュニケーションの場から生み出される新たな価値観が「大阪」のまちを愛する若年者層の裾野を広げ、再訪意欲に繋がると考えています。
 次年度(2023年)は、より多くの来阪修学旅行生をお迎えし、この2年に渡る空白期間に蓄えた力を発揮、「大阪」のまちを愛する若年者層を更に増やしていきたいと考えています。最後になりましたが、本キャリアゼミへ御支援・御協力いただきました株式会社JTB大阪教育事業部様に厚く御礼を申し上げます。

3年次ゼミ生(13名)

城野 未音、中田 杏奈、浅井 理瑚、久保 並輝、倉澤 良太朗、谷脇 秀佳、
中部 恵利、福添 夢希、藤木 春菜、山田 紀功斗、今井 柊翔、北出 浩大、秦 美結