形のある製品は、色や形以外に触ったときの感覚や映り
具合など、様々な要素で表現ができます。

普段は一緒に行うことはあまりない複数の学部によって、
1月17日に行われた授業は、類似した領域を扱う
流通学部・安城ゼミと経営情報学部の千島ゼミで
講義を共有する形で行われました。

当日は、東京と大阪をつなぐオンライン形式で、DIC
カラーデザイン株式会社のCMFデザイナー成田瑞彩 様より「CMFからみるマーケティング戦略」をメインテーマに、
具体的な事例として`iPhone`を取り上げていただき、
Apple社は消費トレンドをどう読み解き、製品にどの
ような視覚的な表現を加えたか、お話を頂きながら「人・
モノ・時代」と「CMF」との関係性を考えました。
※ Color , Material , Finish

たとえば、
素材や材料は製品を使う人が直接触れる部分で、
色は人間の感性に訴えかけるものです。同じ商品でも、
色や素材、加工の仕方を変えるだけでイメージはガラリと
変わります。

そして、
色の好みは、時代や国によって、その色をどういう状況で
使用するかで選択する状況も違い、サッカー日本代表が
国の威信をかけて戦うユニフォームがブルーであることは
よく知られています。東南アジア・タイでも週の曜日と関連した色が浸透していて、それらが日常生活での行事と紐づけられることがあるようです。

最近は環境に配慮した製品として、リサイクル材を加工し
視覚効果のある商品を展開しているナイキのスニーカーや
ゴミを拾った誰かを想起させることでプラスチック製品を
捨てないようにする、こうした人の行動心理に影響を与え
る工夫が施されています。

社会では「サステナブル・マテリアル」を活用する製品の
可能性が活発に検討されていますが、ビジネスと生活が
効果的につながるには、企業は普及の仕組みと組織力量を、同時に持つことが必要だと考える機会となりました。