森下ゼミ2回生では老舗和菓子・洋菓子メーカー「たねや」さんのテーマパーク「ラコリーナ近江八幡」にて毎年フィールドワークを行い、マーケティング実践事例をリアルに体験しています。今年の9期生は如何なる学びを得たのか? 

ゼミ生の声

宮武 亜紗


ラコリーナに到着してまず印象に残ったのは、緑一面に広がる自然豊かな景色です。進んでいくと白を基調とした綺麗なお土産売り場があり、その先にも自然が広がり、円状にお店が並んでいました。商品を販売するだけではなく、施設全体の雰囲気を含めて楽しんでもらう工夫がされていると感じました。

まずはバームクーヘンを食べようということで、女子みんなでバームファクトリー カフェへ行きました。「焼きたてバームクーヘンmini」は790円で、最初は「少し高いな」と感じました。しかし、せっかくラコリーナに来たのだから食べてみたいと思い、注文しました。価格だけで購入を決めるのではなく、「ここでしかできない体験」や「せっかく来たから」という気持ちが購買行動につながることを実感しました。これはマーケティングにおいて、商品の価格だけではなく、体験価値を提供することが大切だということにつながると感じました。

また、カフェの店内や案内された席にもバームクーヘンをイメージしたデザインが取り入れられており、どこを見ても「バームクーヘン」を感じられる空間になっていました。席は個室ではありませんでしたが、席の形によって一つひとつの空間が区切られているように感じられ、居心地の良さにもつながっていると思いました。商品そのものだけではなく、店内のデザインや空間もブランドのイメージを伝える役割を持っていることが分かりました。

その後は、あやちゃんとさくらと3人でバームクーヘンを購入し、さまざまなお店を見て回りました。バームクーヘンは賞味期限が1週間程度だったため、タイミング的にすぐに渡せない友達には、ラコリーナのキーホルダーをガチャガチャで購入することにしました。このように、食品だけでなく雑貨などの商品を用意することで、来場者が自分の状況に合わせて購入できる選択肢を増やしていることも工夫の一つだと感じました。  

今回のフィールドワークを通して、ラ コリーナは「商品を買う場所」ではなく、自然・建物・商品・食事などを通して「たねやブランド」の世界観を体験してもらう場所になっていると感じました。実際に自分が訪れて商品を購入するまでの「行動」を振り返ることで、マーケティングで学んでいる「体験価値」や「ブランドイメージ」が、実際の店舗でどのように作られているのかを身近に感じることができました。

小山 泰毅


ラコリーナ近江八幡は自然とともにあると感じられました。入り口にある建物は草の屋根で覆われており、ラコリーナ内は田舎の象徴である田んぼを中心にして建物が沿うように建っていました。   

ラコリーナのメインであるバウムクーヘンのある建物は、外の日本の田舎風景と対比するように内部は黒を基調とした洋風となっていました。支柱がバウムクーヘンのような模様の円柱であったり、2階が円形でその中心が屋外になって上から見るとバウムクーヘンになるようになっていたりと細部にまでこだわっていました。

1階はお持ち帰り用の様々な種類のバウムクーヘンを売っており、すべてのパッケージがラコリーナ限定のものとなっていました。ほかの場所では一部分を限定品として売られていますが、すべて限定品として売られているのは初めて見ました。ラコリーナに行った何よりの証明になり、1つの商品だけでなくすべての商品を限定品にして買う機会を増やし、在庫の偏りをなくすためなのではないかと考えられます。

また、工場の様子がガラス越しに売場側から見られるようになっていました。地元の兵庫ではたこせんべいの里や夢鮮館で見られ、消費者が普段見ることができないものを見れる「特別感」を得られるようになっていました。

全体の客層としては外国人の観光客よりも日本人が多く見え、中には地元の学生もいました。古くから続くたねやグループの和洋菓子はもちろん、日本人の憧れる田舎風景を作ることで日本人が中心でも年間約300万人を来場させることができることに関心を持ちました。長年の企業の信頼と細部へのこだわりによって来場者が満足できる空間を作り出していました。