森下ゼミのフィールドワークは「誰に話を聴くか」をより重視する。
今日は奈良県を中心に観光、物流、不動産、そしてコンサル業と幅広い分野で事業展開されているノブレスグループの代表・川井徳子様のお話をゼミ2回生全員で伺いました。4年連続4回目。今年のテーマは「ネイチャーポジティブ時代のマーケティング」。社会の持続可能性を高めるノブレスグループの取組についてご説明いただき、この動きによって打撃を受けるであろう「近大マグロ」はどう対応すべきか?との絶妙な宿題を頂きました。半端ないゼミ生、さあ、考えろ!

ゼミ生の声

KHIN YU THAW(キン ユ トゥ-)

今日のフィールドワークでは、大阪や日本の歴史、そして自然環境との関わりについて多くのことを学んだ。私は大学に入学する前に大国町で2年間アルバイトをしていたが、その地域の歴史についてはほとんど知らなかったです。しかし、川井会長の説明を聞き、大国町や大阪の発展の歴史について詳しく知ることができ、またそれがこのホテルのコンセプトに活かされていることがとても興味深かったです。また、今回のキーワードとして「ネイチャーポジティブ」が印象に残りました。自然を守りながら経済活動を行うことの大切さを学び、環境と産業が共存する取り組みについて理解を深めることができました。
このキーワードをベースにして、川井会長からの宿題である「近大マグロをどう売るか」について考えました。私は「ネイチャーポジティブ」の進展によって販売が低迷するであろう近大マグロの今後の戦略は、単なるマグロとして売るのではなく、ストーリーとともに販売するべきだと思いました。近大マグロは完全養殖によって育てられており、安定した品質を保ちながら天然資源を守ることができるサステナブルな商品です。この点を多くの人に伝えることが重要だと考えました。私のターゲットは主に海外からの観光客です。寿司店だけでなく、ホテルのランチやディナーでも提供し、日本の高品質なマグロを体験してもらいたいです。
また、近大マグロの特徴や養殖技術、環境への貢献などを紹介するチラシやパンフレットを作成し、観光客に積極的にPRしたいです。さらに、将来的には海外への輸出も進めたいです。抹茶が世界中で知られるようになったように、近大マグロも日本の技術が生み出した特別なマグロとして世界的なブランドにできると思います。海鮮食品であるため輸出には課題もあるが、まずは日本に近いアジア諸国から展開するのが良いと考えます。価格が高くても、日本で生まれた環境に優しい高品質なマグロという価値を伝えることで、多くの人に選ばれる商品になると思います。

小山 泰毅

マーケティングの考え方として価格や品質、モノやサービスを売り出すことはよく聞いてきましたが、「意味」を売りにすることを詳しく聞けたのはとても有意義な時間になりました。 性能や機能といったシンプルな競争ではなく、ストーリー、思想、独自のこだわりなど自分でしか生み出せないものかつ感情的な共感によって売り出すことは、他との差別化がしやすいだけでなく、商品や会社のイメージがしやすい点で宣伝効果があるのも強みになるなと思いました。
今回フィールドワークに行ったホテルでも、朝食に木津市場から直送したものを使うという点で「地元に寄り添う」という会社の思想を売りにしていました。顧客に売り込むジャンルは一緒でも、ストーリーや思想などによって会社のイメージや売れやすさもかなり変わってくると感じました。
近大マグロをどう売れば良いか?ですが、天然マグロの安全面を見てみると、日本で多く流通しているものは、最初の時点で処理されてほとんどアニサキスがいないかつ輸送のための冷凍によって仮に残っていてもアニサキスを死滅できるのでかなり強い。身の部分だけでいうなら正直近大マグロは増えてきた天然マグロに勝ち目はないと考えています。 
ただ、それは身の部分だけの話。問題はアニサキスがいるかいないか。天然マグロは適切な処理がされているとは言え、捕ったもの自体には内臓にはアニサキスがいます。一方で、近大マグロには餌にアニサキスがいないので内臓にすらアニサキスがいない。ということは、一般人でも余すことなくマグロを堪能できる可能性があるかもしれない?です。
内臓などは加熱処理されているものや、刺身でも限られたものしかない。もちろん血液の処理とかもあるので簡単には言えないですが、より安全にマグロの内臓を楽しめるのは、基本身のみを食べる我々にとってかなりインパクトがあります。もし売ってみるなら「安全に食べられる内臓の刺身!」にしたら面白そうだなと思いました。