今年も恒例となった、日本サッカー協会C級インストラクター資格取得を目指す授業において、トップレフェリーによる副審トレーニングおよび副審体験が実施されました。今回は、国内でも屈指の実力を誇る副審4名が阪南大学に集結し、学生たちに貴重な学びの機会を提供してくださいました。
座学では、学生たちが最近のトップリーグにおける判定シーンについて率直な質問を投げかけ、レフェリーのやりがいや目標、さらには競技を支える環境面についても活発な議論が交わされました。
実技では、サッカーセンスとコンディションに優れた学生たちが副審にとって判断が難しいシーンを巧みに演出。学生自身も副審としてピッチに立ち、オフサイド判定の数センチにこだわる世界を実際に体感することで、競技の奥深さと審判の責任の重さを学びました。

【経営学部 赤阪 修 准教授】

疑問のあるシーンについて動画を見ながら解説を受けた


オフサイドか否か、数cmをトップレフェリーは正確に見極める


最後は和やかな雰囲気で本日の体験会を振り返った

学生活動状況報告

自分が思っている以上にオフサイドはないんだなと思いました。 オフサイドかどうか見極めるのはとても難しいので 、今後はレフェリーに文句を言うのは控えようと思います。

流通学部4年 金子 光汰

試合中のオフサイドって意外と少なさそうに思えました。かかとまでは見てきていなかったし、自分たちのレベルの学生審判の人は見えていないと思いました。なので意外と試合中の自分のオフサイドも本当はオフサイドではないのかも、と思いました。

流通学部4年 岸本 和也

実際に審判のトレーニングに参加してみて、自分が思っていたよりオフサイドがない事に驚きました。だからGKのパントキックをしていて思ったのは、試合とかで思ったよりロングボールを蹴れるなと感じました。あと審判の楽しさを感じました。


流通学部4年 高畑 優太

普段オフサイドにかからないようにギリギリをせめて抜け出しをしてオフサイドによくかかっていたのに、今日オフサイドにかかりにく
くらいギリギリをせめていたのにオフサイドじゃない判定が多くてびっくりしました。おそらく普段の抜け出しも本当はオフサイドじゃないことが多かったと思いました。
流通学部4年 古内 快成
 
今日の感想はオフサイドでしょって言うレベルがマジで全然オフサイドではないことを学びました。あとは副審にかける気持ちそこへの熱がすごいと思ったし自分もモチベーションになりました。ありがとうございました。

流通学部3年 田中 晃誠

今回の審判体験活動では、これまでに意識したことのない細かな部分を学ぶことができました。学生リーグを経験しましたがスピード感も違う中で見る箇所が多くなりとても難しい判定の中、一瞬でオフサイドなのか、オンサイドなのかという判断を下す難しさを知りました。このような、経験はお願いしてもなかなかできることではないのでほんとにいい経験と知識になったと感じています。この先、いろいろな試合など経験することが増えると思うので今回の経験を活かして今後の審判活動にも参加していきたいです。

経営学部1年 黒澤 拓樹

連携先コメント

国際審判員 西橋 勲 様

今回も、阪南大学サッカー部の皆さんに力を貸していただき、副審のプラクティカルトレーニングを実施しました。酷暑の中でしたが、こちらの心配を他所に、選手の皆さんは、とても積極的かつ前向きにトレーニングに取り組んでくださいました。
私たちの要求にも柔軟に対応し、細かいニュアンスの部分までも汲み取りながら、それを体現してくれる学生の皆さんのポテンシャルの高さにはいつも驚かされるばかりです。
座学の場面でも、普段の試合で気になるシーンの質問を出してくれました。和やかな中にも、その答えを聞く時の眼差しは、トップアスリートの本気の眼であり、こちらも自分たちの経験からありのままを伝えさせていただき、充実した時間を過ごせたと感じています。
この取り組みが、選手の皆さんのパフォーマンスへの向上、サッカーファミリーとしての審判理解に繋がれば、これほど嬉しいことはありません。このような貴重な機会を作っていただき、改めてこの場をお借りしてお礼申し上げます。ありがとうございました!

教員コメント

総合情報学部
上赤坂 佳孝 准教授

今回、国内トップレベルの審判の皆さまをお招きし、学生たちが副審としてピッチに立ち、判断の難しさや判定基準への疑問を解消するなど、非常に貴重な学びの機会となりました。多くの学生が「思ったよりオフサイドはない」と驚きを口にし、審判の判定の正確さや集中力、そして何より紳士的で真剣な取り組み姿勢に、強く心を動かされていました。
私自身も過去に、映像と肉眼とのズレを実感して以来、動き出しのタイミングをすぐに指摘せず、映像で確認してから伝えるように指導を改めました。今回の取り組みを通して、学生たちも審判へのリスペクトや、サッカーを支える多様な視点の重要性に気づいてくれたと感じています。
この体験が、試合中に審判へ敬意を持って接する姿勢につながり、選手としての意識や振る舞いの成長へとつながっていくことを願っています。

教員コメント

経営学部 
赤阪 修 准教授

学生の意欲、教員の理解、そしてトップレフェリーたちの絶え間ない向上心が融合した本企画は、今回も無事に第2回を開催することができました。
学生たちからは、「これがオフサイドじゃないんだ」「えっ、全然見えないんだけど」「おれにやらせてみろ!」といった声が上がり、驚きや発見、そしてサッカーをもっと深く体感したいという純粋な気持ちが伝わってきました。
一方で、トップレフェリーたちは阪南大学サッカー部員の高いフィジカル能力とサッカー理解力に驚き、非常に充実したトレーニングとなったことに満足の表情を見せていました。
審判員は、普段なかなか称賛される機会が少なく、話題になるのは疑惑の判定があった時が多いのが現実です。しかし、彼らはサッカーの公正さと安全性を支える極めて重要な役割を担っており、そのパフォーマンスを支えているのは、日々の地道な努力と向上心にほかなりません。このような取り組みが、審判員の皆様にとって、そして関わるすべての方々にとって、サッカーの新たな楽しみ方として認識されることを願っています。今後も阪南大学を起点に、こうした活動を積極的に発信してまいります。

参加学生一覧

藤井 一稀、 加藤 ひより、 神坂 優太、 辰嵐 勇真、 市成 琳、 犬塚 莉帆、 小畑 百花、 白木 翔也、 杉森 隼人、 武田 香奈、 山内 さくら、 山崎 颯汰、 渡瀬 和哉