2023年度より永田ゼミでは、他文化理解の手がかりとして「食文化」に注目して活動を進めています。 これまでの活動としては、

①2023年7月14日に「ガチ中華」の街、大阪日本橋でのフィールドワーク

日本橋界隈には中央区島之内エリアを中心に約40店舗近くが軒を連ねています。開店前後の時間帯に店を訪れ、一軒一軒、お店を始めた時期、提供する料理が中国のどのエリアの料理なのかを尋ねて回りました。結果、多くの店が2015年以降に店を開いていること、新疆料理・四川料理・重慶料理・内モンゴル料理・西安料理・上海料理・東北料理などの料理を提供していることがわかりました。ここでは、現地化したいわゆる「中華料理」とは一線を画す「中国料理」が味わえます。

②9月15日にコリアンタウン(鶴橋・桃谷)でのフィールドワーク

JR鶴橋駅から桃谷のコリアンタウンまで、主に食べ歩きように提供された食に注目して調査を行いました。昔ながらのお店も食べ歩きしやすいように料理を提供している様子に少し驚きました。食べ歩きのイメージのなかったキンパまで、食べ歩きしやすいようコンパクトサイズに。一方で、来るたびにお店が変わっていることも気になりました。今後は数ヶ月ごとに、店舗や提供される食べ歩きの料理の変化について調査して行く予定です。

③10月17日に道頓堀で訪日外国人の日本料理に対する意識調査

質問項目は「日本食と聞いて思いつく料理を三点教えてください」というもの。こころよく回答してくれたのは、オーストラリア・フランス・ブラジル・ドイツ・カナダ・タイ・香港・韓国・イラン・イギリス・ケニアといった11の国や地域の方々で総勢50名。そしてその内訳は、寿司を中心に牛丼や餅といった米を用いた料理が約28%ともっとも多い結果となりました。この回答結果を受け、永田ゼミでは、食文化の中でも「米」に着目して研究を進めることになりました。