自他文化理解の方法論構築のために①
【自他文化理解の方法論の構築】
永田ゼミ9期生は、自他文化への理解を深めるための方法論の構築を目標にゼミ活動を開始しました。その現場として選んだのはベトナム、なかでもベトナム南部最大の都市ホーチミン、およびホーチミンから車で二時間あまりの場所に位置する海辺の街ブンタウ。
ベトナムで、①「他文化への理解を深めるフィールドワーク」②「他文化圏の人たちとの交流」③「自文化への理解を今より深める」という3点を実践するためのフィールドワークを自分たちで考案し、自分たちで実践することにしました。
【他文化理解:異文化理解のための他文化理解】
一般的には「異文化理解」という表現が使用されます。ただ、本研究では、「自文化」・「他文化」という表現を用います。その意図は、他文化の中にある自文化と同質性を持つ文化、および自文化と異なる文化(いわゆる異文化)の存在を自覚的に理解し、他文化の中にある同質的文化の存在を把握した上で、自文化とは異なる文化(異文化)の理解へと進むことにあります。
【自他文化理解のために:他文化交流という方法】
自他文化への理解を深めるために他文化交流が重要な要素となります(自文化を客観視する)。ただ、言うのは簡単であるが、普段の生活の中で、他文化交流との場に遭遇することは正直なかなかないのではないでしょうか。そんな普段の生活ではなかなか得難い機会を今回のフィールドワークでは二度も得ることになりました。
今回、我々が目の当たりにしたのは、①日本語を学ぶベトナムの高校生のリアルな姿、②日本への渡航を前提として熱心に日本語習得に取り組む学生たちの姿、です。
①ブンタウ:グエンフエ高校
我々は日本語の授業を参観させてもらえる、ということでグエンフエ高校を訪れました。正直、日本の高校で英語を学んでいる高校生の姿が少し頭の片隅にありました。しかし、現場を訪れた我々が見たものは、想像を遥かに上まわる、いや、そもそも想像など遥かにこえた現実でした。
形容し難い歓声の中、我々はひとつめのクラスへと足を踏み入れました。高校生たちの眼差しは、テレビ越しに見たことのあるアイドルたちなどへ向ける眼差し。その眼差しが自分達に向けられていることに気づくまで、その事実を受け入れるまでには相当の時間を要することになります。狐につままれた状態のまま二クラスに足を踏み入れた頃、ようやく羨望の眼差しが自分達に向けられていることを自覚します。そう、我々は「日本語を母語にしている」というだけで、これほど歓迎されているということに。
今回、我々が目の当たりにしたのは、①日本語を学ぶベトナムの高校生のリアルな姿、②日本への渡航を前提として熱心に日本語習得に取り組む学生たちの姿、です。
①ブンタウ:グエンフエ高校
我々は日本語の授業を参観させてもらえる、ということでグエンフエ高校を訪れました。正直、日本の高校で英語を学んでいる高校生の姿が少し頭の片隅にありました。しかし、現場を訪れた我々が見たものは、想像を遥かに上まわる、いや、そもそも想像など遥かにこえた現実でした。
形容し難い歓声の中、我々はひとつめのクラスへと足を踏み入れました。高校生たちの眼差しは、テレビ越しに見たことのあるアイドルたちなどへ向ける眼差し。その眼差しが自分達に向けられていることに気づくまで、その事実を受け入れるまでには相当の時間を要することになります。狐につままれた状態のまま二クラスに足を踏み入れた頃、ようやく羨望の眼差しが自分達に向けられていることを自覚します。そう、我々は「日本語を母語にしている」というだけで、これほど歓迎されているということに。
そして、このことこそが自分自身(自文化)を客観化する重要なプロセスだったのです。普段、日本で日本語を使用していても、そこに特別感は生まれない。日本語が通じない海外で旅行をしていても日本語の重要性は感じない。ただ、外国で日本語を学ぶ学習者にとってネイティブの使う生の言葉は重要な意味を帯びます。このことに気付けたことはゼミ生たちにとって非常に大きな収穫です。
【他文化理解のための自文化理解】
ホーチミン:ヒカリ日本語センター
ホーチミンの日本語学校、ヒカリ日本語センターでは、交流イベントに参加。ここでも熱烈な歓迎を受けました。ヒカリ日本語センターで日本語学ぶのは18歳から25歳までと幅広い年齢であるが、みな日本への渡航を控えているという点で共通しています。
この日は、授業を参観するのではなく、日本語を学び、日本語をキャリア形成に活用しようとする学生たちへ日本文化を紹介するというミッションを担っていました。将来、日本で生活するため、日本語だけではなく、日本文化についても日々学びを深める学生たちに、どんな日本文化を紹介するべきか。考え自文化を客観化するなかで、日本文化の少し独特であると感じた若者文化、なかでも「アニメ文化」と「若者のファッション文化」を紹介することになりました。あわせて、「ベトナム人留学生の目で見た日本とベトナムの違い」、最後に日本に関するクイズ15題を用意して、交流会に臨みました。
この日は、授業を参観するのではなく、日本語を学び、日本語をキャリア形成に活用しようとする学生たちへ日本文化を紹介するというミッションを担っていました。将来、日本で生活するため、日本語だけではなく、日本文化についても日々学びを深める学生たちに、どんな日本文化を紹介するべきか。考え自文化を客観化するなかで、日本文化の少し独特であると感じた若者文化、なかでも「アニメ文化」と「若者のファッション文化」を紹介することになりました。あわせて、「ベトナム人留学生の目で見た日本とベトナムの違い」、最後に日本に関するクイズ15題を用意して、交流会に臨みました。

日本に関するクイズを出すゼミ生と次々正解を出すベトナム人学生たち

日本に関するクイズに全問正解した優勝者・日本語のゲームに苦戦する日本人学生たち
日本文化の紹介を聴く学生たちのまなざしは真剣そのもの、少し難しいのではないかと考えていたクイズも正解率が高く、驚くばかり。10題を出題し終えても八割近くが正解し続けるという展開になりました。
最後は、車座になり日本渡航を間近に控えた学生たちから、さまざまな悩みや疑問が日本語でぶつけられました。この質問の一つ一つは、日頃日本という社会で生活している我々にとっては「当たり前」であり、疑問を感じるような事柄ではありませんでした。この質問にこそ、自他文化を理解する方法論を構築するヒントがありそうです。
【参加学生】
森清 祭・荒牧 伸太郎・幸風 伶亜・酒井 美空・LE NGOC TU
【参加学生のコメント】
酒井 美空
現地の日本語学校を訪問し、学生たちの日本に対する関心の高さと、想像を遥かに超える知識量に圧倒されました。特に、学生同士の交流の時間に実施した日本に関するクイズでは、私たちが用意した問題に次々と正解する姿が見られ、彼らがどれほど熱心に日本の文化や社会について学んでいるかを肌で感じることができました。日本を好きでいてくれる人たちと直接触れ合えたことは、私にとって大きな喜びであり、大きな刺激をもらいました。
一方で、私自身の反省点として、発表の準備不足が挙げられます。現地の学生たちの熱量に対して、こちらのプレゼン資料や説明の組み立てが不十分で、伝えきれなかった部分があったと感じています。この経験を教訓に、今後の活動では事前のリサーチと準備を徹底し、より質の高い交流を目指したいと考えています。
現地の日本語学校を訪問し、学生たちの日本に対する関心の高さと、想像を遥かに超える知識量に圧倒されました。特に、学生同士の交流の時間に実施した日本に関するクイズでは、私たちが用意した問題に次々と正解する姿が見られ、彼らがどれほど熱心に日本の文化や社会について学んでいるかを肌で感じることができました。日本を好きでいてくれる人たちと直接触れ合えたことは、私にとって大きな喜びであり、大きな刺激をもらいました。
一方で、私自身の反省点として、発表の準備不足が挙げられます。現地の学生たちの熱量に対して、こちらのプレゼン資料や説明の組み立てが不十分で、伝えきれなかった部分があったと感じています。この経験を教訓に、今後の活動では事前のリサーチと準備を徹底し、より質の高い交流を目指したいと考えています。
LE NGOC TU
今回の訪問は、私にとってとても意味のある貴重な経験でした。交流の中で、日本の皆さんと高校生や日本語学習者が自然で友好的に交流している様子を見ることができ、とても嬉しく感じました。会話や文化紹介、交流ゲームなどの活動を通して、お互いの文化や生活、考え方について理解を深めることができたと思います。また、今回の訪問では、日本の皆さんにベトナムの特産料理や有名な観光地について紹介することもできました。ベトナムの食文化や観光の魅力を知ってもらう良い機会になったと思います。
改善点についてですが、全体としては事前に立てた計画通りに進めることができました。しかし、交流活動に参加しながら、観光地も訪れるスケジュールだったため、全体的に時間がタイトであったと感じられました。休憩時間も少なかったため、少し疲れているように見える参加者もいました。今後は休憩時間をもう少し確保し、より余裕のあるスケジュールにすることができればよいと思います。
今回の訪問は、私にとってとても意味のある貴重な経験でした。交流の中で、日本の皆さんと高校生や日本語学習者が自然で友好的に交流している様子を見ることができ、とても嬉しく感じました。会話や文化紹介、交流ゲームなどの活動を通して、お互いの文化や生活、考え方について理解を深めることができたと思います。また、今回の訪問では、日本の皆さんにベトナムの特産料理や有名な観光地について紹介することもできました。ベトナムの食文化や観光の魅力を知ってもらう良い機会になったと思います。
改善点についてですが、全体としては事前に立てた計画通りに進めることができました。しかし、交流活動に参加しながら、観光地も訪れるスケジュールだったため、全体的に時間がタイトであったと感じられました。休憩時間も少なかったため、少し疲れているように見える参加者もいました。今後は休憩時間をもう少し確保し、より余裕のあるスケジュールにすることができればよいと思います。
幸風 伶亜
ベトナムの高校や日本語学校での交流を通して、日本人が珍しい存在であることもあり、生徒たちが私たちとの交流をとても喜んでくれたのが印象的でした。どちらの学校でも、日本語の学習に対して非常に真面目で意欲的な生徒が多く、日本文化への関心の高さを感じました。また、ちいかわやクレヨンしんちゃん、ハローキティなどの日本のキャラクターの文房具を持っている生徒も多く、日本文化が身近に受け入れられていることが分かりました。一方で、改善点としては、事前に簡単なベトナム語をもう少し学んでおけば、より円滑で深いコミュニケーションが取れたのではないかと感じました。
ベトナムの高校や日本語学校での交流を通して、日本人が珍しい存在であることもあり、生徒たちが私たちとの交流をとても喜んでくれたのが印象的でした。どちらの学校でも、日本語の学習に対して非常に真面目で意欲的な生徒が多く、日本文化への関心の高さを感じました。また、ちいかわやクレヨンしんちゃん、ハローキティなどの日本のキャラクターの文房具を持っている生徒も多く、日本文化が身近に受け入れられていることが分かりました。一方で、改善点としては、事前に簡単なベトナム語をもう少し学んでおけば、より円滑で深いコミュニケーションが取れたのではないかと感じました。
