活動テーマ:吉野町における地域活性化のための調査および上下流連携による情報発信
産学連携先:吉野町


 千葉ゼミ・桜井ゼミでは、吉野町で行われている様々な地域活性化策を体験することで、学生の目線で広く紹介することを目指しました。
 6月は、日本最古の人工林を利用した森林セラピーを体験しました。その後、上市地区の古民家をゲストハウスにリフォームした「三奇楼」を訪れ、リフォームを行った工務店の方や吉野の山の管理や保護を行っている山守の方のお話を直接聞くことができました。また、上市地区の古い町並みを見たり、ゲストハウス「吉野杉の家」を見学したりとまち歩きを行い、吉野町の地域活性化に触れることができました。
 11月は、ふるさと元気・吉野まつり2017は、割り箸作りのワークショップを開催しました。吉野産の割り箸の再評価と情報発信を目的として、割り箸つくりだけでなく、割り箸鉄砲による射的、割り箸を使った小豆運びゲーム、綿あめの販売などで、地元の方に割り箸を通じて楽しんでもらうことができました。
 また、上下流連携の一環として、阪南大学で行われたフリーマーケットでも、割り箸作りのワークショップを開催しました。学生だけでなく、教員の方にも吉野産の割り箸を知ってもらうことができたと思います。
 12月は、間伐材を地域通貨に交換する木の駅プロジェクトに参加しました。今回は、よしの木の駅プロジェクトの実行委員会の皆さんの協力の下、伐採から出荷までの一連の作業を手伝わせていただきました。12月の山はかなり冷え込み、大変な作業でしたが、それのことが山林の維持がいかに大変かを感じさせました。

学生活動状況報告

 私は、阪南大学のフィールドワーク実習で初めて吉野町を訪れました。吉野町は、すごく素敵な場所で心地よい風といつもと違った雰囲気がとても良かったことを思い出します。私は、吉野で森林セラピーを体験し、ハンモックは初めての体験で乗ってみるとすごく楽しくて、テンションがあがりこけたことを覚えています。
 また、私たちは、吉野まつりにも参加しました。吉野まつりでは、人がいなくにぎわっていないと感じていましたが、途中から屋台や私たちのお店も盛り上がり、たくさんの人が集まりました。私も予想以上に楽しくて、ぜひもう1回参加したいと思いました。たくさんの人と触れ合うこともでき、つながりも持てたかなと感じています。食べ物もすごくおいしくて舌がとろけました。吉野へ行った経験を今後の生活に生かしつつ、私自身も積極的にたくさんのことに取り組んでいきたいと考えています。吉野で貴重な体験ができたことに感謝しています。

経済学部 2年生 福林 駿之介

 阪南大学に入学して初めてのフィールドワークが、吉野町でした。吉野町へ向かう途中にワクワクとドキドキが入り混じった気持ちになりました。そして吉野町に到着すると、空気が透き通るような気持ちいい風が吹いていました。
 森林セラピーを体験して、人生で初めてハンモックに乗ることができました。吉野杉にも触れることができ、表面がすごくツルツルで、人の手でしっかりと手入れされている事が分かりました。吉野杉の伝統を守っている職人の人手不足ということが分かり、早く若い世代の人たちが必要だと思いました。
 次に吉野町を訪れたのは、吉野まつりでした。最初行くまでは全然人がいなくてにぎわっていないと思っていましたが、予想をはるかに超える大繁盛で、すごくビックリしました。特に屋台はにぎわっていました。たこ焼きや豚汁など食べ物も充実していて、味もとても美味しかったです。大阪の祭りとは、また違う祭りを味わうことができとても良かったです。この1年間吉野町で貴重な体験などができてすごく勉強になりました。

経済学部 2年生 安田 涼馬

参加学生一覧

(桜井ゼミ)
漆崎 大将、川崎 樹、小西 彰吾、井上 航平、谷和 侑祐、中岡 義知、山上 廉平、宇野 湧士、服部 透、向井 禎晴、山田 海斗、長 愛実、河合 孝介、新開 大貴、中川 隆聖、福林 駿之介、松本 悠真、矢野 大地、山根 史裕、安田 涼馬

(千葉ゼミ)
三原 駿一、三宅 悠友、大森 悠矢、吉田 直史、前川 晃司、長野 航大、猪谷 海斗、岡 大輔、狩野 拓海、木村 貴司、國見 太一、平岡 大輝、向井 諒太、高崎 滉平、福居 浩輔、梶本 雅也、千葉 勇斗、松井 健人

ゼミ集合写真

連携団体担当者からのコメント

吉野町
八釣直己氏、紙西圭祐氏

  • 八釣 直己氏

  • 紙西 圭祐氏

 経済学部2回生ということで、実際に体験して記憶に残るようなことを継続していくことが大切であると感じた。私どもとしては、少しでも吉野の記憶を残していただき、レジャーであってもいいし、移住や就職などにつながる「関係人口」として関わっていただけることが非常にありがたい。
 吉野で言われるキーマンと深く関わることが地域活性化への近道と感じる。人のつながりを活性化させていければと思う。

教員のコメント

経済学部 桜井 靖久准教授

 はじめて吉野を訪れた時は、都会の学生が多かったためか、自然環境の豊かさや生き物の多さに戸惑っていたようでした。しかし、次第にそうした環境の良さを実感してきたのか、生き生きとし姿を見せるようになり、人にとって吉野町のような場所は必要不可欠だと感じさせてくれました。ただ、虫が苦手であったり交通手段の制限があったりすることは、都会の若者にはハードルが高いようで、新たな都市部と地方のギャップに気付かされました。
 また、年配の地元の人達との交流では、緊張しているのか一方的に聞くだけの態度でしたが、お祭りで若い人達どうしでは会話も盛り上がっていたようです。ただ、社会に出たときには、世代の違いを超えたコミュニケーションが必要ではあるので、学生にも大いに勉強になったことでしょう。また地域にとっても、若者の流出によってこうした世代の意見が少なくなっていることは、都市部大学と地方地域との交流の大切さを認識させられました。