公共サービスパッケージの学習形態と活動を紹介します

 阪南大学経済学部のHPをご覧の皆様、こんにちは。私は公共サービスパッケージに所属する中原隆幸と申します。
 今回は、わたくしのゼミナールの年間の活動概要を紹介いたします。なお、詳細な活動記録は私の研究室HPに記事がありますのでそちらをご覧ください。
 本パッケージは、公務員、特に地方公務員、警察官、消防士を志望する学生が所属するゼミナールです。とはいっても、ゼミの中で公務員試験対策の問題をひたすら解くといった学習形態はとっていません。そうした学習は大学内で実施されている「公務員対策講座」にて対応していていただいています。また基礎的な学習については「学習支援室」というものがあり、専門教員が個別指導にて懇切丁寧に指導してくださいます。
 それでは、ゼミでは何をするのでしょうか?今年の2回生を例にとり説明しましょう。
 公務員には総合的な能力が求められますが、その中でも一番力がつきにくいのが「文章読解能力」と「文章作成能力」です。これらの能力はなかなか身につきません。そこで、本ゼミではかなりレベルの高い専門書を通読することで、3年間かけて上記の能力を身につけることを目標としています。今年はカウシック・バスー著『見えざる手を超えて』(NTT出版、2016年)の輪読を通じてこうした能力の醸成に努めています。
 最初はなかなか意味をとることができなかったり、報告の文章が書けなかったりするのですが、3年の前半になれば、ほとんどの学生がそうしたことができるようになっています。またこうした能力は、公務員試験のみならず、一般企業での論述試験などにも生かすことができます。
 そうした3年間の学習成果を経て、今年は見事、大阪府警2名、岡山県警1名、堺市消防局に1名の合格者が出ました。
 残念ながら、次年度からはカリキュラムが変更になり、本ゼミは「日本経済」パッケージへ移行しますが、引き続き、公務員希望者に対しては手厚く指導してゆくつもりです。
 このように書くと、このゼミは勉強ばかりなのか、と思われがちですが、公共サービスの名に恥じない活動もしています。たとえば、今年行われた松原市長選では、期日外投票所が阪南大学にも設置されたのですが、我がゼミ生もこの活動に参加し、一時的に地方公務員の職を経験しました。くわえて、近鉄河内松原駅前商店街の活性化に関するアンケートを採り、商店街の方々とのミーティングを重ねるなどの活動も行いました。こうした活動は、公共サービスの充実を目指す公務員志望者たちにとってきわめて有意義なものだったと思います。もちろん、ゼミの懇親会も年に2回は開催しています。
 阪南大学経済学部を志望する皆さん、是非入学後は本ゼミナールに参加ください。それではまた大学内でお目にかかりましょう。