大阪府商工労働部との連携事業「ものづくり中小企業と大学生の求人求職ミスマッチ解消」➆
株式会社中田製作所を訪問しました(経済学部三木ゼミ2年生)

 2016年11月2日(水)、経済学部の三木ゼミ2年生は、八尾市にある株式会社中田製作所を訪問し、生産管理課の吉井健司さん(本学経営情報学部OB)、井上沙紀さん(本学流通学部OG)にお話をうかがいました。
 株式会社中田製作所は昭和52年創業、アルミ専門の精密部品機械加工メーカーとして高品質で魅力ある製品をお客様にお届けしています。納品先は液晶・半導体・産業用ロボット・医療機器など多岐に渡り、特に近年はアルミを含む幅広い金属材料に対する超微細加工技術の開発に成功。平成19年(2007年)と平成25年(2013年)には内閣総理大臣表彰「ものづくり日本大賞」優秀賞に選ばれるなど、大阪を代表するものづくり企業です。
 経済学部三木ゼミは、グローバル人材を育成する「グローバルキャリアプロジェクトゼミ」であると同時に、民間企業出身の教員が指導するという特色を活かし、企業/行政/地域との接点をできるだけ多く持つようにしています。三木ゼミ2年生は今年度、大阪府商工労働部の連携協定に基づく事業の1つとして「ものづくり中小企業と大学生の求人求職ミスマッチ解消」という課題に取組んでいます。今回はその活動の一環として訪問しました。
 以下に今回の訪問見学で得られた、学生たちの気付き(一部)を紹介します。

経済学部2年生 佐野 宏太 さん

 2016年11月2日に私たち三木ゼミは「株式会社中田製作所」を訪問しました。阪南大学の卒業生である吉井さんと井上さんに模擬会社説明会をしていただきました。
 中田製作所さんはアルミ専門の精密部品加工メーカーで、アルミの精密加工が90%を占めています。また、超精密加工を可能にする技術と最新設備を備えており、強みとしては極微小径穴加工技術という、5ミクロンの穴を開けることのできる機械があるそうです。赤血球が7〜8ミクロンなので、それよりも小さな穴を開けることのできる機械は珍しいそうです。主に、半導体製造装置部品、電子部品、光学・医学機器部品(MRIなど)、自動車・宇宙・産業ロボットの機器部品を製造しています。また、大阪の有名なテーマパークの乗り物にも中田製作所さんの作った部品が使われているそうです。工場見学の際に、アルミに穴を開ける機械が設備されている部屋に入ると、室温を20℃±1℃に保っていました。これはアルミが暑さや寒さで変形するのを防ぐためでした。これには驚きました。
 そして今回も若手社員の方々から貴重なお話をいただきました。中小企業の魅力として、これまでのキャリアとかは関係なく色々な仕事や業務にチャレンジさせてもらえて自己成長に繋がること。井上さんは入社して半年で他社の社長さんに自社製品のプレゼンテーションや、会社説明会や人事採用を任されておられました。また、お客様からの商品の受注から販売、仕入れから加工、納品までの1から10の工程を全て経験できること。そして何より、中田製作所のみなさんは仲がとても良さそうで楽しく仕事なさっている印象を受けました。
 中小企業には大手企業にはない魅力があります。中小企業は会社説明会や工場見学など、実際に自ら足を運び会社の雰囲気を味わって初めてその会社の良さが見えてくるのだと改めて思いました。

経済学部2年生 飯尾 梨紗 さん

 11月2日私たちは株式会社中田製作所を訪問しました。外観は正方形のキューブ型で小さいなという印象をもちました。実際工場を見学させていただくと、工場にしてはかなりこぢんまりとしており、作業をしている人も少なかったようにおもいます。アルミ加工が主な会社ということもあり、たくさんのアルミが並んでおり、この会社の強みである超微細加工技術も見せていただきました。人間の赤血球より小さい穴をあけられるので穴は目では確認できないけれど光を当てると光が透き通りとても興味深かったです。その他たくさんの技術を応用して医療現場にあるMRIの部品を担ったり、半導体製造装置用の部品も作ったりしています。さらには宇宙航空機器部品も作っており、宇宙にまでも中田製作所の技術を用いた部品・製品が飛び立っています。
 会社説明は阪南大学出身の吉井さんと井上さんにしていただきました。井上さんは今年入社したばかりにもかかわらずすでに何度もこういった説明会などの担当を任されているらしく入社半年とは思えないほどしっかりしていました。入社3ヶ月でお得意様に商品説明をする機会がありそれが一番緊張したそうです。でも終えてみると周りに褒められこのことで自分がとても成長できた。と話してくれました。入社してすぐにこんな大役を任してくれる会社は滅多になく、仕事を覚えるのは大変だと思いますがとてもやりがいがあるだろうなと思いました。もうすでに採用の仕事も任されていると聞きとても驚きました。
 この会社は「for the family」をスローガンにしており、記念日休暇といって結婚記念日や誕生日に休みをとることができ、娯楽施設などの招待券も会社が贈ってくれます。また、残業を長くても女性は6時、男性は6時半までと決めていることで家族やプライベートな時間を大切に出来る環境がつくられているところがとても魅力的に感じました。
 阪南大学出身の方が二人もいらっしゃるとなって阪南大トークにも花が咲き、今度阪南大学で講演会もしてくれることになりました。とんとん拍子に話が進み驚きましたが楽しみに待っています。

経済学部2年生 荒木 凛太郎 さん

 2016年11月2日、今回私たち三木ゼミは、株式会社中田製作所さんへ訪問させていただきました。訪問する前に、Webで中田製作所の写真を見ていて、親戚の集まりみたいなアットホーム的な印象で、雰囲気が良い会社なのだなと思い、訪問するのが楽しみでした。
 中田製作所は、主にアルミを加工している会社です。多品種少量生産で製造、販売まで一貫しています。それらに特化して築いてきた加工技術を超微細加工分野へ展開している会社です。その超微細加工技術というのは、わずかφ5μの穴でも加工が可能です。赤血球が約φ7〜8μなので、非常に細かく繊細な作業だなと思いました。アルミ精密加工技術では、宇宙航空機関係、産業用ロボット、医療関係などなど幅広い場所で活用されていて、なかでも個人的に気になったのが産業用ロボットで、某テーマパークのアトラクションに使われているそうです。あんな迫力あるものに、中田製作所さんの商品が使われていて、びっくりしましたし、そういった中田製作所さんが誇る加工技術や他社との協力によりあの迫力を生み出しているのだなと思いました。
 正直今まで、中小企業は男性ばかりで、男性が主に活躍しているものだと偏った意見を持っていました。しかし今回訪問させていただいた中田製作所さんは、あれ、そんなことないのかな? と思いました。技術職は男性のイメージしかありませんでしたが、入社1年目の女性の方が活躍していて、女性が働きやすい環境なのだなと感じました。訪問させていただいて、入社1年目の事務職の方が説明してくださって、年下の自分が言うのもなんですが、1年目とは思えないほどしっかりされていて、驚いた反面、あと3年後自分はこんなにしっかりしているのだろうか。と不安になりました。最長残業時刻が定められていたり、福利厚生がしっかりしていたり、記念日休暇といった「for the family」といった、思いやり、信頼関係を大切にしながら働いていたり、中田製作所さんはイメージ通りというか、すごくいい雰囲気のいい会社だと思います。
 今回の訪問を通して、中小企業に対する勝手な偏ったイメージが払拭され、こんなに中小企業って素晴らしいのだなと感じた、すごくいい訪問だったと思います。

ご参考