2016.6.15

大阪府商工労働部との連携事業「ものづくり中小企業と大学生の求人求職ミスマッチ解消」② 株式会社ペーパーワールドを訪問しました

大阪府商工労働部との連携事業「ものづくり中小企業と大学生の求人求職ミスマッチ解消」②
株式会社ペーパーワールドを訪問しました

 2016年6月8日(水)、経済学部の三木ゼミ2年生は、大阪市中央区にある株式会社ペーパーワールドを訪問し、代表取締役社長の岩崎隆さん、経営企画チームリーダーの桑原幹司(くわはら もとつぐ)さん、及び若手社員にお話をうかがいました。
  株式会社ペーパーワールドは昭和35年(1960年)に城東紙器株式会社として創業。ダンボールケースの製造販売や包装設計はもちろんのこと、ダンボールや紙素材を活用し、段ボール加工の経験と商品開発の実績をベースに、クオリティの高いデザインで新しい価値を創造しています。また、2009年に大阪中小企業顕彰事業実行委員会(注1)が実施する「大阪ものづくり優良企業賞」を受賞、大阪を代表するものづくり企業です。
 経済学部三木ゼミは、グローバル人材を育成する「グローバルキャリアプロジェクトゼミ」であると同時に、民間企業出身の教員が指導するという特色を活かし、企業/行政/地域との接点をできるだけ多く持つようにしています。三木ゼミ2年生は今年度、大阪府商工労働部の連携協定に基づく事業の1つとして「ものづくり中小企業と大学生の求人求職ミスマッチ解消」という課題に取組みます。今回はその活動の一環として訪問しました。

 (注1) 大阪中小企業顕彰事業実行委員会:
 大阪府、大阪府商工会議所連合会、大阪府商工会連合会、公益財団法人大阪産業振興機構、地方独立行政法人大阪府立産業技術総合研究所で構成

 以下に今回の訪問見学で得られた、学生たちの気付き(一部)を紹介します。

経済学部2年生 森永 弘佳 さん

 5月8日に「ものづくり中小企業と大学生の求人求職ミスマッチ解消」二社目の訪問、株式会社ペーパーワールドを訪問しました。
 会社の扉を開けると段ボールや厚紙でつくられた商品がたくさん展示されていました。また、一番驚き、すぐに目に映った商品はダンボールでつくられた椅子でした。今までにダンボールでつくられた椅子など見たことはなく、このような商品があるのかと驚きました。私たちはダンボールでつくられた椅子に座ってお話を伺いました。
 ペーパーワールドでは、目指すものとして「Everything Design 新しい価値はデザインにあり」という言葉を掲げており、デザインでより良い会社を創るということを目標としています。目標に英語があるのはグローバル化をしていくという意味も込められています。そのため日本人クリエイターだけでなく外国人クリエイターと協力して展示会などを開いています。さらに、ダンボールはリサイクル率が高く、加工に優れ強度もあるため環境に優しい、地球に優しいといったメリットがあります。紙、ダンボール、厚紙などを利用し私たちが身近に見かけることのあるパッケージやディスプレイなどの商品をデザインし製造しています。例えば、スーパーマーケットや薬局に置かれている商品の展示台です。大きさも様々で大きいものもあれば、レジの横に置けるぐらいの小さなものもあります。他に私たちが多く目にする場所以外でもペーパーワールドで製造された商品があります。例えば、ダンボールでつくられたCDケースやスマートフォン用のスピーカー、子供向けのおもちゃまでも製造されています。子供向けのおもちゃでは、動物や昆虫などを組み立てるキットやカラフルな筒状の棒型のおもちゃ「パキ」なども製造されています。思っていたよりも幅広い商品がつくられ、私たちの身近に感じられるものが多いと思いました。見かけるたびに「これもペーパーワールドでつくられた商品なのかなぁ」と考えると面白いと思いました。
 また、人事の方や新入社員に話を伺いました。話を伺った際に一番感じたことは、ダンボール愛とモノづくり愛です。どのようにしてダンボールを売り出していくか、どのような商品が必要かなど、従来のダンボールの常識にとらわれずデザインし商品化しているのかが伝わってきました。一人一人の個性を大切にしている会社だとお伺いしたので個性が生かされた商品も多くあるのではないかと思いました。
 私たちがダンボールと聞いて最初に思い描くものは荷物を入れることに使うダンボール箱だと思います。「他に何か思いつきますか?」と聞かれたとしたらペーパーワールドを訪問する前の私は答えられなかったと思います。そして、私のようにダンボールに対して興味や関心がある人はあまりいないと思います。しかし、今回ペーパーワールドを訪問したことでダンボールへの興味や関心が広がりました。私のようにペーパーワールドでつくられている今までにないようなダンボールでつくられた商品を見たり知ったりする人が増えていけばいいと思いました。ダンボールのことに少しでも興味関心がある人が増えれば業界も活発化し新たなアイディアが生まれていくのだと思いました。

経済学部2年生 田中 瑠羽 さん

 6月8日、三木ゼミ三度目の企業訪問です。今回は大阪市内にあるペーパーワールドさんを訪問いたしました。
 ビルに入りエレベーターから降りた時、タブレット端末が埋め込まれたロボットに出迎えられました。よく見るとダンボール製です。感心しながら中に案内されるとおしゃれな空間が広がっていました。緑と茶色の自然を感じさせるついたてや棚。よく見るとそれらもダンボール製です。少し奥に行って全員がテーブルにつきました。みしっと音がしたと思えばありゃ椅子もダンボール製。そこにある壁掛け式のパンフレット立ても、窓のそばに建てられた展示棚もダンボール製。長机や仕事のデスクは流石に普通の物でしたが長期的に堅牢性を求められる物以外の殆どがダンボールで作られていました。小学校のミニ文化祭でダンボール迷路を作った事をふと思い出し、小さい子なんかがここに来たら大喜びするだろうなと思いました。子供はダンボール大好きですから。
 これまでに作った製品も紹介して頂きましたが、横からミシン目で囲まれた部分をバリッと押すとテープの端が引っかかりそのままテープを剥がせるダンボール箱等なるほどと言ってしまうアイデア商品から、ダンボールで出来た富士山の精巧な模型、抽選の巨大なガラガラ(有名人本人が会社まで買いに来たそうです)、若者に人気な有名財布メーカーの箱、コンビニで買えるお菓子、身近にある物も結構ありました。
 ダンボールは材料費がとにかく安いのでこういう付加価値をどの様にしてつけていくかを考えるのがこれから業界で生き抜いていくのに必要だそうです。決して大きな規模ではない会社にも関わらずデザイナーを3人も雇っている辺りに如何に付加価値を重視しているかが伝わってきます。
 ダンボール業界に限らず、付加価値をどうつけるかを考えられる人材はますます貴重になっていくのだと感じました。

経済学部2年生 飯尾 梨紗 さん

 6月8日私たちはペーパーワールドという会社を訪問しました。大阪市中央区のビルに在り、お邪魔して思ったのが想像していたより広くないな、ということでした。でも周りは綺麗に片付けられていてとても雰囲気が良く仕事がしやすそうな環境でした。
 岩崎社長は一見怖そうに見えたのですが会社の説明をしてくれた経営企画チームリーダーの桑原(くわはら)さんや若手社員代表としてインタビューに答えてくれた道畑さんのお話をうかがうと、社長はよく喋る方で親しみやすく個性を大事にしてくれるそうで、実際もお話をうかがう中でおどける場面もみられ面白い人なんだなということが分かりました。それだけでなく志を強く持っており、グローバル化し、よりこの会社を大きくしていきたいという想いも伝わってきました。
 この会社では紙やダンボール加工が主で、そこにさらにデザインや機能性を加えることで付加価値をつけており紙の素材を活かしつつより多くの人に喜んでもらえるように工夫しています。社内を見学させていただくといたるところでその想いが見えました。例えば本当にダンボールだけで作ったのかというくらい頑丈にできた椅子や1m以上あるガラガラ抽選機、デザイナーやクリエーターの皆さんと作ったダンボールアートやリアルな動物の模型などとても興味深くて楽しかったです。こういった作品の中には社員さん自らのアイデアも多くあり、試しに作ってみて反響がよく商品になったものなどもありガラガラなんかもその内のひとつで今でも人気の商品だそうです。
 このように社員の考えや意見を尊重しチャレンジする機会を与えてくれたり、チームワークをつくり仕事につながるように、毎月一度会議の後社員皆で懇親会を開いたり旅行にも行くそうで、楽しい職場なんだろうなと思いました。仕事の効率を良くするため整理整頓を心がける「3S活動」も行っており、確かに社員さん皆机の上にはほとんど物は置いておらず、引き出しを見せていただくとペンやはさみなどの失くしやすいものをその形にはまるように象られたシートを取り付け、はまっていないと何が無いかすぐ分かるようになっており、とても画期的でした。
 おもしろいものを作れる、お客様によろこんでもらえて感謝されてやりがいを感じる、お金も大事だがそれ以上に自分がしたい・楽しいと思える仕事に就く方がいいという言葉を聞いて、私もそんな風に思える仕事に就きたいなと思いました。

経済学部2年生 二階堂 秋華 さん

 私がペーパーワールドを訪問して、最初に感じたのは「ユニークな職場だな」ということでした。間仕切りや陳列台までが全部段ボールで作られた部屋は印象が強かったです。そして、椅子までも段ボールで作られた会議室で、ペーパーワールドの歴史の説明を聞きました。説明の途中に見せていただいた映像を見て、私は素直に面白そうなものをたくさん作っているなと思い、ペーパーワールドの商品に興味が出てきました。それと同時に、私は説明が始まったときに受けた印象からも変わっていきました。その印象とは「自社への想いの強さ」です。説明が始まってしばらくは、あまりにも淡々と説明されていたので、私が自社への思いの強さを知りたくて、「ここまで会社をつくるのは大変でしたか?」と質問しても、「こんなの普通です」とおっしゃいました。「こんなに頑張ってきたんだ」いうような言葉が聞けず、そんなに会社に思い入れがないんだと誤解していました。しかし、ある言葉を聞いてわたしは、うちに秘める強い思いがある人たちなんだと印象が変わりました。その言葉とは、給料の話をした時です。「仕事=給料ではなく、仕事のために働く」という言葉です。以前訪れたある企業は、自社への想いの強さがわかりやすいほど、伝わってきましたが、今回のペーパーワールドはしっかりと経営戦略を考え、自社を成長させているのだと感じました。その経営戦略とは、新人育成には研修やセミナーがあったり、海外に進出するために、台湾に子会社を設立したり、プロッターと呼ばれる段ボールを切る機械を本社に置き、サンプル製作を外注しないことにより、コスト削減しています。経営戦略が賢く、器用なペーパーワールドなのです。
 ペーパーワールドは、新しいものを作るのを大事にし、また海外市場に出るのを目標にしています。その為、新人の意見はなるべく受け入れます。上司に気を遣う会社が多い中、上下関係、関係なく発言できる環境は魅力的なところです。実際、新人インタビューで目標はありますかと聞いたとき、三つ、四つ、と目標を出してくれました。これは、本当に楽しく、良い環境で働いているからだと思いました。
 私は、今までの企業訪問でものつくりのたのしさを多く学ばせていただきましたが、ペーパーワールドでその楽しさをお客さまにどう伝えたらいいのかということを新しく学べました。マーケティングが将来したい私にとって、大きな学びでした。ペーパーワールドを訪問できてよかったです。

ご参考