「三木ゼミ生が魅力ある就職先と考える大阪のものづくり中小企業」

 2023年10月18日(水)、経済学部の三木ゼミ2年生は、大阪市生野区にある株式会社リゲッタを訪問し、採用チームの德重総一朗さん他にお話をうかがいました。
 リゲッタは「リゲッタ」をはじめ複数ブランドを展開するシューズ・サンダルの企画開発・製造・販売を手がける靴メーカーで、歩行時の着地や蹴り出しがスムーズになるよう踵に丸みを持たせ、つま先は反り上がったフォルムを採用した「リゲッタ」及び「リゲッタカヌー」は、大阪府が中小企業の創造的で優れた独自製品を認定する「大阪製ブランド」に複数商品にて認定されています。令和4(2022)年には大阪中小企業顕彰事業実行委員会(注1)が実施する「大阪ものづくり優良企業賞」を受賞、大阪を代表するものづくり企業です。
 経済学部三木ゼミは、グローバル人材を育成する「グローバルキャリアプロジェクトゼミ」であると同時に、民間企業出身の教員が指導するという特色を活かし、企業/行政/地域との接点をできるだけ多く持つようにしています。三木ゼミ2年生は今年度も昨年度に引き続き、大阪府商工労働部の連携協定に基づく事業の1つとして「ものづくり中小企業と大学生の求人求職ミスマッチ解消」という課題に取組んでいます。今回はその活動の一環として訪問しました。
(注1) 大阪中小企業顕彰事業実行委員会:
大阪府、大阪府商工会議所連合会、大阪府商工会連合会、公益財団法人大阪産業局、地方独立行政法人大阪産業技術研究所で構成
 以下に今回の訪問見学で得られた、学生たちの気付き(一部)を紹介します。

経済学部2年生 木村 優耀 さん

  今回、株式会社リゲッタでフィールドワークを行いました。ここは、シューズ・サンダルを製作し、販売している企業です。
* 概 要 
 株式会社リゲッタは大阪府大阪市生野区にある企業です。主に従業員数はパート、アルバイトを含め113名です。ここでは主に、機能性が優れたシューズやサンダルを製作し販売しています。リゲッタで製作されたルームシューズは大阪製ブランドにも認定されており、優れた企業です。
* 感 想 
 フィールドワークを行って感じたことはまず、意外と身近に売られているシューズだと感じました。まったく聞いたことのないブランド名だったのでそんなに有名ではないのではないのかと思っていました。ですが会社内の見学を行ったときテレビでも紹介があったり、野球の12球団とコラボ商品を販売していたりしていました。また、普段目にすることが多いシューズショップやスポーツ用品店でも取り扱いがあり、驚きました。ショッピングをすることが多いので機会があれば、立ち寄って見てみようと感じました。
 また、靴をつくるという業務以外の取り組みに感銘に受けました。まず、R-NAMEといういわゆるニックネーム制度を作って社員間の心の壁を払拭していました。実際に年上年下関係ないように仲良く接していたところを見て、雰囲気の良い会社だと感じました。また、実際に社員が街へ繰り出して自社の靴を履いている人に声をかけ「ありがとう」と伝え粗品を渡す「ありがとうパレードという企画もありました。非常に顧客を大事にしている企業だと感じこのような事業をしているのはここだけではないかと思い、唯一無二だと感じました。3ヶ年計画(中期経営計画)の発表会では、目標を寸劇のような形で発表しているようで楽しさを感じる会社でした。
 さらに大きく学べたこともありました。実際に靴をデザインしている用紙を見ました。靴のサイズやデザイン、細かなところまで手書きで発案されていてこのようにしてシューズを製作するんだと痛感しました。一つひとつ凝られていてデザインの仕方の勉強になりました。その上に絵を描くスキルがずば抜けていると感じました。最低限の絵を描けるスキルは持ちたいと思います。
 今回のフィールドワークは今までとは業界が少し違う企業訪問でかつ自分が好きな分野で吸収できるものが多いように感じました。より一層このアパレルなどの職種に興味が湧き、将来に活用したいと強く思います。また、こだわりが強い商品は後々に大きく伸びるものだと思い、なにかをつくったり、催したりする際にはこだわりを持つようにします。

経済学部2年生 山中 夏妃 さん

 今回は、株式会社リゲッタ様に企業訪問しました。株式会社リゲッタは靴のデザインから製造の一部、販売を行っている会社です。“生活と共にある靴を作りたい”という代表の想いから歩きやすさを追求し、デッサンを木型から丹念に掘り起こし、生野区全体が工場のように職人の手から手に移り一足一足丁寧に作られていることを知りました。
 企業訪問の中で感じたことは、今まで訪問させていただいた企業は普段私たちの生活の中で必ず必要だが、機械の中の部品や、実際に生活では隠れていて目に見えないものを製造している会社が多かったですが、靴という誰でも知っていて普段から使っているものがどのような工程で製造されているのか知らなかったので、実際に仕事されている様子を見学させていただいてとても勉強になりました。
 お話を聞いて感じたことは、生野区全体が工場で協力工場の職人さんから職人さんの手に渡り、一足一足丁寧に作られていること。しかし、問題も発生していて、職人さんの高齢化、後継ぎがいない問題があるが、素早く対応し本社の近くに自社工場を建て、問題解決に取り組んでいる点が良いと思いました。また、すべての工程を自社工場でするのではなく、前から頼んでいた会社から仕事を奪ってしまうことのないように、配慮しながら将来的にはすべての工程を自社工場でできるようにすることが目標で、将来性がしっかりしていると感じました。前までは中途採用に力を入れていたが、中途採用だと前の会社の技術があるのですぐに戦力として活躍することができるが、2021年からは育成に時間はかかるが活躍できる期間が長い新卒採用に力を入れ、新しく将来性のある社員を育てることを積極的に取り組んでいるので若い社員が多いと感じました。
 最後に最初の会社説明や若手社員の方のお話を聞いて、基本的に仕事が出来ていれば自由で服装や髪色、ネイルなど本人に任せてあり、先輩後輩関係なくニックネームで呼ぶことで気軽に相談で着る環境が整っていて、見学の中で少しだけですが代表とお話しする機会があったときに、とてもフレンドリーに、私たち学生にも対等な関係であったと感じました。自由が多い会社なので楽しく仕事ができそうだと考えました。

経済学部2年生 坂田 夢叶 さん

 私たちは今回「楽しく歩く人をふやす」を経営理念として主に靴を作っているリゲッタという会社を訪問しました。私が今回の企業訪問で1番感じた事は若い人が生き生き働いているところです。
 理由としてここの会社を見学させて頂いている時に髪色が金髪の方やネイルをしている方がいました。あとで若手社員の方たちとお話しした時に髪色やネイル、服装、アクセサリーなどのオシャレが自由だとききました。今の日本の企業はオシャレが自由なところが少なくとても制限され生きづらい世の中だと思っていたのでとてもいいなとかんじました。そして、それが自分の精神の安定やモチベーションの向上につながっていると話していました。実際に私もネイルや髪色が自由なバイトを探すのがとても大変だなと思っていました。日本は身だしなみに対してとても厳しい所が多いのでもっとこういう会社が増えてくれたら嬉しいです。
 もう一つの理由としては、若手社員も自分の意見をいい会社の基盤となり物事を進めていけるという所です。私の勝手なイメージでは会社は社長が偉いので、社長に対して意見を言うことはとても勇気のいるものだったり、相手にされないと思っていました。けど、ここは社長の人柄を聞くと、気さくで対等に関わろうとする人だと沢山の人が言っていました。その社長の人柄から、55年も続いているのに、みんなで作り上げていく会社にしているのではないかと思いました。
 この二つからこの企業は生き生きして働いているように感じました。今は若い人は特にとりあえず言われたことをやり、とりあえず働いている人が多いのではないかと思っていました。しかし、このような会社だったら自分も実際に会社に必要な人間と感じることができて、会社に深く関わることができ、やりがいに繋がるのではないかと思いました。それに加えてオシャレなどの自分のモチベーションになることを自分の好きなようにでき、新人社員にとてもいい会社だと感じました。

ご参考