2025年5月26日(月)、経済学部「グローバル・ビジネス論a」において、特別講義として高槻市にある「株式会社浜田」経営企画室の千葉昌治様・木村峻土様(本学国際コミュニケーション学部OB)にお越しいただき「SDGsとごみ」という演題でご講演をいただきました。
 株式会社浜田は1969年創業、1973年会社設立、産業廃棄物の分別処理を中心に、ゼロエミッションリサイクル、解体工事、各種処理装置の販売などを行う環境ソリューション企業です。No.1環境ソリューション企業であることはもちろん、お客様にとって、環境で困ったら真っ先に相談しようと思える「環境ソリューションのファーストコールカンパニー」を目指しています。それを実現するために時代を先読みし、数多くの新商品・新サービス・新規事業を創出しています。

 以下に今回のご講演で得られた、学生たちの気付きの一部を紹介します。

DINH THUY DUNG さん (経済学部2年)

 今回、株式会社浜田の講演を聞いて、リサイクルの重要性と地球が直面している問題について深く考えるきっかけになりました。現在、地球では気候変動、貧困、資源の不足、そして自然災害など、多くの課題があります。これらの問題は、日々の生活に深く関わっており、持続可能な社会を実現するためには、一人ひとりの意識と行動が求められています。
 その中で、特に印象に残ったのは、浜田の創立50周年を記念して作られた「風鈴」です。この風鈴は、使用済みの蛍光灯や太陽光パネルのガラス、祭りで使われた短冊の紙など、すべて廃材から作られています。これらは本来であればごみとして捨てられるものですが、美しい風鈴として生まれ変わっていました。この話を聞いて、ごみもアイデア次第で新しい価値を持つことができると感じました。
 浜田は「HAMADA – INSPIRE GLOBAL CHANGE」というスローガンを掲げ、リサイクルを通して社会や地球に変化を起こすことを目指しています。特にプラスチックリサイクルの技術は非常に優れており、種類ごとに細かく分別し、再利用しやすい形に加工するシステムを確立しています。これは環境への負担を減らすだけでなく、資源の有効活用にもつながっています。
 こうした技術と発想は、SDGsの目標1「貧困をなくそう」、10「人や国の不平等をなくそう」、13「気候変動に具体的な対策を」とも深く関係しています。環境保護だけでなく、経済や社会面への貢献も果たしている点が、浜田の特徴だと思います。
 今回の講演を通して、私は「ごみ=無駄」ではないということ、そしてリサイクルが未来の地球を守るための大切なカギであることを学びました。これからは、捨てる前にもう一度考える習慣を持ち、小さな行動から地球にやさしい選択をしていきたいです。

今津 琉偉 さん (経済学部3年)

 今回の授業では、高槻市から環境ソリューション企業の株式会社浜田様が講演を開いてくださり、環境問題やリサイクルに関するさまざまなお話をしてくださいました。特に印象に残ったのは、太陽光パネルの廃棄に関する内容です。
 太陽光パネルにはガラスやアルミ、シリコンなどさまざまな素材が使われており、一括処理は難しいとされています。浜田の独自技術であるホットナイフなどによって、ガラス部分を切り分け、素材ごとに分別して再利用する仕組みがあると知り、驚きました。リサイクルというと普段はペットボトルや紙のことばかり考えがちでしたが、太陽光パネルのような大規模設備も資源として循環させているという事実はとても新鮮でした。
 ガラスの再利用についても、一般的な用途のほかに、ガラスアートなどの創作的な活用がされていると聞き、興味深く感じました。企業だけでなく、一般の人向けにも工夫がされている点も素晴らしいです。
 実は、私の家にも15年前から太陽光パネルが設置されています。これらの太陽光パネルが10年後、20年後にどうなるかについては今まで考えたことはありませんでした。将来的な処理や環境への影響を考えることの大切さを改めて実感しました。
 環境への負担を減らすために、多様な分野に力を注いでいる浜田様の講演は非常に示唆に富んでいました。また、この講演をきっかけに浜田へ就職したOBの木村さんの行動力にも感銘を受けました。

今村 宝 さん (経済学部2年)

 今回の授業では、株式会社浜田様のリサイクルに関する取り組みや挑戦についてお話を伺い、多くの新たな気づきを得ることができました。
 印象に残った点は3つ。まず、太陽光パネルについてです。パネルには寿命があり、20年から30年で使用不可になります。再利用が難しい構造であるにもかかわらず、株式会社浜田は独自技術により、再利用率100%を達成したという点に非常に驚かされました。
 次に、リサイクル率についてです。現在、日本のリサイクル率は実質3割程度にとどまり、残りは埋め立てやサーマルリサイクルとして処理されています。私はメディアなどの影響で5割以上リサイクルされていると誤解していたため、この事実に衝撃を受けました。
 最後は、紙おむつの再利用についてである。高齢化の進行に伴い、使用量が増加する中で、おむつの水分を処理するために高温焼却が必要で、焼却施設に大きな負担がかかることを知りました。これを解決しようとする浜田の取り組みは先進的だと感じました。
 これらの話は、私が普段の生活では知り得なかった貴重な情報であり、環境と技術の関係について考えさせられました。今後は、リサイクルについてより現実的な視点で捉えていきたいと思います。