2025年5月21日(水)、経済学部の三木ゼミ3年生は、阪神百貨店梅田本店を訪問し、フード催事部の瓜生友幸様他と社会連携事業「若者に選ばれる百貨店へ — その課題と解決策を探る」プロジェクトのキックオフ会議を開催しました。その後阪神百貨店梅田本店の地下2階から9階及びバックヤードを見学しました。

【学生によるレポート要約】
私たちが阪神百貨店を訪れて感じたこと
——「若者に選ばれる百貨店へ — その課題と解決策を探る」プロジェクト キックオフ訪問より——

 私たちは、「若者に選ばれる百貨店へ — その課題と解決策を探る」プロジェクトのキックオフとして、連携先である阪神百貨店を訪問し、現地の店舗構成や来店者の様子、空間の特徴などを観察しました。本プロジェクトは、百貨店が若者にとってより魅力的な場となるために、現状の課題を把握し、解決策を検討していくことを目的としています。
 阪神百貨店では、ロフトや「呪術廻戦」などの話題性のあるコンテンツが若者集客の中心となっており、「限定性」や「トレンド感」が若者を引きつける要素であると感じました。一方で、常設のアパレルフロアには年齢層の高い顧客を想定したブランドが多く、若者にとっては馴染みが薄い空間になっているように思いました。また、広い館内の構造や動線、休憩スペースの少なさ、手頃な価格帯の商品不足といった点も、若者にとっての使いにくさにつながっていると考えられます。
 あわせて、比較対象として梅田エリア内のルクアおよびKITTEにも立ち寄り、ベンチマーク先としての参考になる観察ができました。ルクアでは若者に人気のある雑貨やコスメの店舗が多く並び、通路の広さや雰囲気の明るさなどから「ふらっと立ち寄れる」気軽さが感じられました。KITTEでは、専門性の高い店舗構成やカフェ・アミューズメントの融合といった独自の魅力がありましたが、若者向けの要素については今後さらに検討の余地があるように思いました。
 今回の阪神百貨店訪問は、プロジェクトの出発点として非常に有意義なものであり、多くの気づきを得ることができました。しかしこれはあくまで第一歩であり、今後さらに視野を広げる必要があります。今後は、西宮ガーデンズ、イオンモール橿原、なんばパークス、グランフロント大阪といった商業施設をベンチマーク対象として訪問し、比較調査を重ねながら、百貨店における若者の存在意義やその可能性について、段階的に検討を深めていく予定です。
 私たちはこのプロジェクトを通じて、実地調査と体験を積み重ねながら、百貨店が若者に「選ばれる」存在になるためのヒントを探っていきたいと考えています。