2022.10.28

大阪府商工労働部との連携事業「ものづくり中小企業と大学生の求人求職ミスマッチ解消」 (75) 株式会社昌和発條製作所を訪問しました(経済学部三木ゼミ2年生)

 2022年10月19日(水)、経済学部の三木ゼミ2年生は、松原市にある株式会社昌和発條製作所を訪問し、代表取締役社長の佐川浩さん他にお話をうかがいました。
 株式会社昌和発條製作所は昭和39(1964)年創業、ばね専門メーカーで、「異形線ねじりばね」「フレキシブルシャフト」などの製品群が自転車や自動車の部品、建築金物などに使用されています。平成30(2018)年には大阪中小企業顕彰事業実行委員会(注1)が実施する「大阪ものづくり優良企業賞」を受賞、大阪を代表するものづくり企業です。
 経済学部三木ゼミは、グローバル人材を育成する「グローバルキャリアプロジェクトゼミ」であると同時に、民間企業出身の教員が指導するという特色を活かし、企業/行政/地域との接点をできるだけ多く持つようにしています。三木ゼミ2年生は今年度も昨年度に引き続き、大阪府商工労働部の連携協定に基づく事業の1つとして「ものづくり中小企業と大学生の求人求職ミスマッチ解消」という課題に取組んでいます。今回はその活動の一環として訪問しました。
(注1) 大阪中小企業顕彰事業実行委員会:
大阪府、大阪府商工会議所連合会、大阪府商工会連合会、公益財団法人大阪産業局、地方独立行政法人大阪産業技術研究所で構成

以下に今回の訪問見学で得られた、学生たちの気付き(一部)を紹介します。

【経済学部2年生 山本 海月 さん】

 今回、昌和発條製作所を伺って「成長」に対して色々なことに取り組んでいるというイメージを持った。そう感じたのにはいくつか理由がある。
 社員さんだけでなく社長さんからもそのイメージを感じ取ることが出来た理由の一つ目は、社長さんに「普段、大学生や新卒向けに企業説明をすることが無いのでこの機会にいろんなことを学ばせて欲しい」と仰っていただき、凄く成長することに関する意欲が高いと感じた。また、社員さんにお話を伺った時に「資格取得など成長に対する手助けをしてもらえる」と仰っており会社全体で成長している会社なのだと思った。そして、カーボンニュートラルやSDGsなど今後取り組まなくてはいけない課題に対しても素直に受け止めていると感じることが出来た。
 二つ目は、「日本で1番自動化の進んでいるばねメーカーとして唯一無二の存在へ」という経営ビジョンだ。自動化を進めるためにロボットや機械を導入していくことが今後の課題と言っていたり、実際に工場案内していただいた時にいくつかの機械に人が付いている場面を見なかったことから少しずつそのビジョンを現実化している所が魅力的に感じた。また、「商品を通して技術力・対応力を提供」ということも掲げながら「1番の商品・ウリは人」と社長さんは仰っていた。従業員や関わる人を大切にしながら会社に携わっていると感じることが出来た。
 三つ目は、外部のコンサルタントさんをお呼びし、より良い会社になるために努力しているところだ。また、結婚や子育てなどで時短出勤や男性の育休が取れる点や土日がしっかりしている点など様々な手当があることで、従業員が成長しやすい環境を作られていると感じた。社長が従業員と一対一で個人面談を実施していると聞き、社長と従業員の人が関わる時間もあるのは凄く良いと感じた。
 自動化を推進していることや働く環境が良い点など惹かれるところが沢山ある会社だと感じた。今後の成長が楽しみになる企業の企業訪問だった。

【経済学部2年生 田中 大智 さん】

1.はじめに
 今回我々は昌和発條製作所にお邪魔させていただいた。ばねを主力商品として取り扱う企業であり、その技術力と人間関係などから見えた昌和発條製作所の魅力について本レポートではまとめていく。

2.昌和発條製作所で感じたこと
 昌和発條製作所でははじめにも述べた通り、ばねを主力製品としており、自動車や自転車、家庭用品など様々な場面で使用するばねの作成を行っている。その工場内を見学させていただいた際に感じたことが3つある。
 まず1つ目は若手の社員が伸び伸びと仕事ができているという印象を受けた点である。若手社員の座談会も他の企業の時と比較しても堅くなく、逆質問をされるなど気兼ねなく色々な話を聞くことができた。また若手社員の間でも勤続年数が違っていても仲の良さが見えたことから仕事のしやすい環境であると思った。
 2つ目は挨拶が非常に気持ちよかったことである。またこれも他の企業と比較してしまうのだが昌和発條製作所の社員の皆様は必ず私たちよりも先に気持ちの良い挨拶をしてくださり、気持ちよく訪問をすることができた。このように当たり前のことを当たり前に全員ができるのは素晴らしいことだなと感じた。
 そして最後に3つ目が顧客を思いやる気持ちである。昌和発條製作所では顧客への対応や常に誠実なことをモットーに製品を作成するなど顧客を大切にする気持ちが話からひしひしと伝わった。このような気持ちが社員全体で共有できているからこそ気持ちの良い挨拶ができるのではないかと思った。

3.最後に
 今回の企業訪問ではばね製造だけでなく、顧客を大事にしたり挨拶をしっかりとしたりするなど人と人との関係性大切さを学ぶいい機会にすることができた。社長からも会社に対する熱い思いを聞くことができた。技術力を高めるたり、ただ製品を納期までに間に合わせたりするだけでなく製品を作成するまでの過程を大切にしている企業であると感じた。

【経済学部2年生 瀧本 卓也 さん】

1. はじめに
 今回、私たちは「株式会社昌和発條製作所」を訪問しました。昌和発條製作所は、バネのプロフェッショナルで企画、設計、開発、製造、加工をすべて手掛ける企業です。この訪問で感じた事や昌和発條製作所の良さをまとめていく。

2. 株式会社昌和発條製作所の良かった点
 昌和発條製作所を訪問して良かったと感じた点は四個ある。一つ目は、社長自ら対応してくれた所です。とても話しやすく質問などにも快く答えてくださった事や、バネはイメージがつきにくいので組み込まれた自転車のパーツを触らせていただいた事、工場案内もしていただいた所です。
 二つ目は、会社が綺麗だった所です。最近全面移転したこともあるが、掃除が行き届いていると感じた。やはり外観等は綺麗であることに超したことはないし会社の第一印象として良いと思った。また、工場内では通路の道幅が確保されている所や、物が整理されている所が良かったと感じた。
 三つ目は、昌和発條製作所の強みを理解し全面的に出せているところです。昌和発條製作所の強みは、ばねとフレキシブルシャフトだが、商品を通して技術力、対応力を提供していることが強み。そして、我が社の商品は人であると言っていた。それを通じて、人材育成の手厚さ、社員に与える良い影響があると感じました。
 四つ目は、機械の自動化を積極的に取り組んでいる所です。これから先、より人手不足が深刻化してくるが、昌和発條製作所は実用化している部分もあり経営ビジョンの「日本で一番自動化に進んでいるバネメーカーとして唯一無二になる」といった所に対して目指している事を感じられて良かったと思いました。

3. まとめ
 今回の企業訪問で学んだことは、昌和発條製作所の強みのばねやフレキシブルシャフトだけでなく、会社全体が強みを理解しそれに向かっていく大切さを学んだ。そして、経営ビジョンに対してもしっかり目指している事やこれからのことを考え、実行に移す大切さを学ぶことが出来た企業でした。

【経済学部2年生 吉川 美優 さん】

 今回は松原市にある株式会社昌和発條製作所へ訪問した。昌和発條製作所はスプリングおよびフレキシブルシャフトの設計および製造をするものづくり企業である。
 初めに、企業について代表取締役社長である佐川浩さんがパワーポイントを用いて説明して下さった。印象に残っているのが企業理念、社訓、使命、教育理念、社長へのミッションステートメント、人事理念と1枚ずつ紹介していただいたスライドである。ここまで沢山理念を考えている企業を見た事がなかった。社長さんが会社に対する想いの強さがすごく伝わった。企業では社内をエリアで4グループに分けて5S活動を行なっている。月次、年次集計もあり表彰も行われる。表彰があるのは個人のモチベーションにも繋がるためいいアイデアだと感じた。私たち大学生に企業説明をする機会は少ないのでパワーポイントの作成には苦戦したと仰っていたがグラフ化して分かりやすく教えて頂いた。グラフ化することで頭にも入りやすく助かった。社長さんから改善点があればレポート内で指摘してほしいと要望のお声が有りましたが指摘がないほど分かりやすい説明だった。
 次に、若手社員5名の方にお話を伺った。1つの質問に対して1名1名が真剣に考えて答えを下さった。目標とやりがいもお答え頂きこれからも成長したいという技術向上の回答が1番多かった。自ら意欲がでるほど職場環境がいい企業ということが伝わった。また答えにくいだろうと感じる月給の質問に対してもなんでも答えますと明確にお答え頂き参考になった。1番印象に残ったのは成長に対するサポートが手厚いということだ。お金が高くても免許も取得させてくださる企業との事。社員の成長を非常に大切にしている企業であると感じた。
 最後に、今回の企業訪問ではバネは私生活の至る所で活躍してくれていることを実感した。バネを「縁の下の力持ち」と言っていてバネにぴったりな言葉だということを学んだ。 これからも様々なバネの活躍を楽しみにしたい。

【ご参考】