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 2022年6月1日(水)、経済学部の三木ゼミ2年生は東大阪市にあるMOBIO(モビオ)を訪問しました。
 MOBIOは、大阪府がクリエイション・コア東大阪に開設した、府内全域の中小ものづくり企業のための「ものづくりの総合支援拠点」です。 平成22年4月に大阪府ものづくり支援課もここに移転し、まずます充実したものづくり企業の支援を実施しています。
 三木ゼミは、グローバル人材を育成する「グローバルキャリアプロジェクトゼミ」であると同時に、民間企業出身の教員が指導するという特色を活かし、企業/行政/地域との接点をできるだけ多く持つようにしています。三木ゼミ2年生としては5年連続の訪問であり、今後課題解決型ゼミとして「ものづくり中小企業と大学生の求人求職ミスマッチ解消」事業を推進していく上で必要となる、大阪の中小企業に関する基本情報を学ぶことができました。
 以下に、今回の校外学習における学生たちの「気づき」の一部を紹介します。

【経済学部2年生 稲次 海斗 さん】

 今回の企業訪問では、MOBIOにお邪魔した。MOBIOとは、ものづくり中小企業のためのビジネスサポートセンターのこと。私は以前から取引先のない中小企業などはどうしているのだろうかと考えていた。MOBIOではそのように困っている中小企業に対して手助けを行っている。
 MOBIOは、新事業創出や企業間ビジネスマッチング、コーディネートサービスを提供している。技術、資金、経営などの各種相談や情報提供を行っている。特に私が衝撃を受けたのは、企業と交流することで、新しい情報を手に入れられるというところだ。常設展示場に出展する企業による説明会・交流会を定期的に開催することでさらに他の企業からインスピレーションを受けることで自分の製品改良に役立てる。MOBIO CAFEというものもありそこでは、中小ものづくり企業が普段出会うことのない異業種、大学、大手メーカー、行政、団体などとの出会いの場を提供している。そこでMOBIOは中小ものづくり企業の変革と挑戦をサポートしている。相談できずに悩み抱えている中小企業の問題を解決するMOBIOは中小企業にとって、なくてはならない存在だなと感じた。
 大阪はものづくりの街と言われるほどものづくり中小企業が多い。事業者数は、全国1位で従業者数も全国2位だ。そんな大阪では、商品を世界に展開している企業も少なくない。大阪の中小企業は、世界をリードし私達を支えているのだ。
 大阪では、QCDが整っており総合力も高く、市場で高い評価を受けている企業を対象に大阪ものづくり優良企業賞「匠企業」を表彰している。その受賞された企業は、「匠」ロゴマークを使用でき、自身の企業のPRなどに活かせる。強みを最大限に主張できるということだ。さらに展示会や会社案内、名刺等に「匠」ロゴマークを使用することで年々知名度がアップしている企業もある。
 しかしものづくり企業の課題もある。「対外競争力の強化」「操業環境の確保」「外部環境の変化」が課題とされている。この課題を解決するために中小企業は努力していかないとならない。
私は以上のことからMOBIOは中小企業の相談窓口として、幅広く多くの企業に利用されていることがわかった。相談してきた中小企業のことを第一に考えているなと感じた。さらに展示にも力を入れており他の中小企業とも関わりを持てる良い場と感じた私も中小企業に就職することになったときには、是非活用したいと思えるビジネスサポートセンターだった。
 

【経済学部2年生 山本 海月 さん】

 モノづくりビジネスセンター大阪に訪問して大阪のモノづくりについて改めていろいろなことを知ることが出来た。モノづくり中小企業の歴史から構造、体制などより詳しく説明していただいたことで、中小企業についての新しい知識が増えた。
 普段中小企業へ訪問させていただいているが『中小企業と大企業の違い』や『中小企業の定義』について詳しくは知らなかったので、中小企業へ訪問させていただく上でのある程度の中小企業についての知識を身につけることが出来たのではないかと考えている。また、大阪府は、東京都や愛知県と比べてバランスの取れた製造業であるとわかった。その中でも、機械製品や家具、石油・石炭製品などが特化されているのだと気づいた。そして、実際に私たちが身近に使っていたモノも大阪の中小企業によって作られていたことを知り、驚いた。例えば、保育園の時に使っていたサクラクレパスや今でも愛用しているシードの消しゴム、駄菓子屋などで目にするおもちゃだ。今まで訪問させていただいた中小企業は、普段使っているモノの部品など、ぱっと言われても想像することが出来なかった。B2Bの企業だけでなく私たち消費者と取引しているB2Cの企業へも訪問してみたいと感じるようになった。
 また、MOBIOの取り組みにすごく魅力を感じた。200社の製品を見ることが出来るブースの『常設展示場』、異種業や大手メーカーなど普段出会うことのできない業種の方と出会うことのできる『MOBIO-cafe』、ビジネスとビジネスをつなげる『ビジネス・マッチング』知的財産活動支援など普通なら関わることのできない企業とかかわりを持つことが出来る場を設けている取り組みに惹かれた。国内だけの企業と出会う場でなく、国外の企業ともつながれる場でもあるため、産業の空洞化が進み海外展開する企業が増えている現代の状況から、たくさんの企業の将来性にもつなげることのできる環境だとすごく感じた。そして、企業と企業の関りを繋げる役目だけでなく、私たちのような大学などとも連携し交流イベントをしていると聞いて多種多様の取り組みをしているという風に感じた。
 このような活動をしている拠点が存在することで、コロナなどの影響や企業間競争が厳しくなっている現状でも戦うことのできる企業が増えていくのではないかと私は思う。

【経済学部2年生 安田 花音 さん】

  • はじめに
     本年度から中小企業という、まだまだ奥深い分野について勉学に励んでいます。専門に特化した会社から、時代の流れに沿って業種形態を変える会社、独自の技術と発想力を活かしてユニークな商品を作る会社まで、中小企業という枠組みで納めては勿体ないと感じるほど、人間の力に溢れた企業が大阪の暮らしを豊かにしていました。
     今回訪問させていただいた「MOBIO ものづくりビジネスセンター大阪」は、そのような中小企業を総括する会社だと伺いました。訪れることで、視覚と体験を活かして中小企業についての様々な事柄を知ることができる企業であり、学び始めたばかりの私たちにとっては大変有益な情報ばかりでした。
     本レポートでは、中小企業を学び始めた者の視点から見た、現在の中小企業努力について述べたいと思います。
  • 情報を得る
     館内を訪れてまず初めに見えてきたのは、多くの企業案内です。実際に商品を展示している企業がほとんどで、中には商品を手に取って体験できる場所もあり、企業努力の熱意、そして企業間で交流を深めたいという思いが伝わってきました。固い金属部品でお馴染みのお茶の間キャラクターをデザインしたり、電気会社では発色の良い蛍光ネオンを使い、独自性を活かした展示を行うなど、親しみやすさと目を引くディスプレイの仕方は大変勉強になりました。多くの企業や同種の会社がある中で、自社の特徴を出すことは難しいと思います。お馴染みのモノや共通認識のある事柄が注目を集め、会社の特徴を表すことは利点になると学べたので、私も社会に出た際に活かしていきたいと思います。
     さらに、今回ディスプレイの中で気になったのは名刺置き場が設置されていたことです。近年のコロナ禍により会食などが行えず、名刺を交換できる機会が格段に減ったと伺いました。そんな状況下でも、自社と他社の交流の機会を少しでも増やそうとする企業努力に感動しました。「負の状況を工夫で補う」この心理が大阪の中小企業を支え、発展につながっているのだと感じました。
  • まとめ
     館内見学をしていた際、友人と中小企業について議論しました。私たち学生は、まだ会社に触れたことがなく、中小企業の存在は教科書で習った程度です。本年度から始まった中小企業研究ですが、訪問や体験、授業を通して会社形態の複雑さ、そして中小企業の存在の大きさを感じています。私たちのくらしは中小企業あってであり、間接的に昔から関わってきた業界だったことを知ると、より会社形態の実情について興味が出ました。今回学んだこと活かし、より中小企業ものづくり社会について知識を深めていきたいと思います。