2021年11月17日(水)、経済学部の三木ゼミ2年生は、大東市にある明星金属工業株式会社を訪問し、代表取締役社長の上田幸司さんをはじめとする社員の皆様からお話をうかがいました。
 明星金属工業株式会社は昭和25年(1950年)設立、主な事業は自動車用プレス金型設計・製作、産業機器用金型設計・製作で、国内外の自動車メーカーと直接取引を行っています。いち早くNCシステム化に踏み切り、CAD/CAMなどを駆使した設計から加工、検査により、短納期、高品質の金型を顧客へ提供しています。平成20年(2008年)には近畿経済産業局と中小企業基盤整備機構近畿支部が実施している「KANSAIモノ作り元気企業100社」に選出されるなど、大阪を代表するものづくり企業です。
 経済学部三木ゼミは、グローバル人材を育成する「グローバルキャリアプロジェクトゼミ」であると同時に、民間企業出身の教員が指導するという特色を活かし、企業/行政/地域との接点をできるだけ多く持つようにしています。三木ゼミ2年生は今年度も昨年度に引き続き、大阪府商工労働部の連携協定に基づく事業の1つとして「ものづくり中小企業と大学生の求人求職ミスマッチ解消」という課題に取組んでいます。今回はその活動の一環として訪問しました。

 以下に今回の訪問見学で得られた、学生たちの気付き(一部)を紹介します。

経済学部2年生 宇井 源一郎 さん

 今回訪問した企業は、明星金属工業株式会社であった。訪問先では、初めに具体的な仕事内容や、創設から現在に至るまでの概要を説明してくださった。その後は、工場内の見学などを行い、普段経験することの出来ない貴重な時間を過ごすことができた。そして、今回の企業訪問を通した事で、これまで私が工場に対して抱いていた、堅い印象も大きく変えることができた。なぜなら、従業員の方一人ひとりが非常に親切であり、表情もまた明るく見られたからである。これらから分かるように、職場では非常に快適な環境が出来上がっていた。しかし、明星金属工業株式会社は快適な職場環境というだけではなかった。非常に素晴らしい実績も持ち合わせた企業なのである。
 まず初めに、私自身が最も驚いたのは、トヨタやホンダ、マツダなどをはじめとする国内ほとんどの自動車メーカーと取引を行っているという事であった。このように取引先が多数存在している事から、如何に信頼を得ている企業であるのかがうかがえた。更に近年ではアジア圏への進出を果たし、活躍の場を世界にまで広げている。その為、将来性も十分にあると言えるだろう。また、自動車メーカーだけに限らず、KUBOTAなどの農業用機具メーカーとの取引も行っていると聞いた。つまり、自動車メーカーからの信頼を得つつ、別の分野にまで進出していたのだ。素人目の私から見ても、その素晴らしさは十分に理解することができた。
 しかし、驚くべきはこれだけでは無い。社内から、なにわの名工受賞者を9名も輩出しており、個人個人の技術力も非常に高いと言える。人材の育成力という面においても、この上ない程の成果を出しているのだ。
 ところで、以前から私には、工場で勤務する人々に対して1つの疑問があった。その疑問とほ、どういった瞬間にやりがいを感じられるのかというものである。日々が同様の作業の積み重ねであり、製品の完成は別の場で起こっている。その為、私は果たしてどういった瞬間にやりがいを感じられるのかと考えていたのだ。そして、その答えを知る事が出来たのは、若手従業員への質問の時であった。明星金属工業株式会社では、完成した製品が実際に工場に運ばれて来る事があるという。従業員の方々は、この瞬間にこそやりがいを感じられるそうだ。従業員の士気向上を目的とした行いではあるが、日頃の成果が実際に形となって現れる事の喜びには非常に共感できた。この事から私は、技術力の問われる困難な仕事ではあるが、やりがいや喜びといった感情は、他の職業と同様に存在している事を理解した。
 これらの様に、今回の企業訪問では明星金属工業株式会社の高い実績と技術力を知られただけでは無く、工場に対して抱いていた堅い印象も大きく変化させる事が出来た。また、これまで感じていた疑問も解決する事が出来た為、非常に有意義な時間とする事が出来た。そして、この様に自身が全く知らない分野の職業に触れられた事は、自身の就職活動の際に大いに役立つだろうと考えた。

経済学部2年生 有住 真歩 さん

明星金属工業株式会社を訪問して

1.気づいたこと
 まず、私が明星金属工業の説明を受けていて衝撃を受けたのは、取引先企業が全て大手企業だったこと、車の部品(バックドアやボンネットなど)を生産するための金型を作っているということについてです。私は、車にはあまり興味が無かったため、車は全て自動車メーカーが1から作っていると考えていました。しかし、1つ1つの車の部品を、それぞれ自動車メーカーと提携されている会社が作っていると気づき、違う会社が作った部品が合わさって、1つの車が完成する。そう考えると感動したと同時に、もっと早くこの事に気付きたかったです。

2.将来性がある会社
 話を聞いていて感じたことは、会社の取り組みが将来性のある会社だと行動でしっかり示されていました。
 ・大東市を盛り上げるプロジェクト
 会社の魅力や、製造業について、また工場で働くことの関心を得るために、明星金属工業の近隣にある、大東市の保育園〜中学校を対象に工場見学を実施しているとのことです。会社だけで盛り上がる訳ではなく、このように大東市全体を巻き込んでいて、盛り上げている所、また、未来の子供たちに、製造業や、工場で働くことの抵抗を無くし、将来の夢を広げている感じがしてとても良いと感じました。実際に、上田社長も、“世界と戦える金型メーカーを目指して、これからの人材や地域を育てる企業を創りたい”と仰っており、この言葉通りまさしく地域を育てる企業を創られており、感心しました。
・SDGsに取り組んでいる
 明星金属工業の食堂には、約100種類のメニューがあり、月3000円払えば毎日食べられるそうで、利用する人はほとんどだそうです。しかし、利用する人が多ければ多いほど、廃棄される量は増えます。そこで、ご飯を作る食堂の人たちは、どうすれば廃棄されないか。と考え、少しおかずの量を減らしたり、普通なら捨てる野菜の葉は捨てずに乾燥させて、ふりかけにするなど、食品ロスを減らす取り組みが徹底されていました。
・若手社員の声にも耳を傾ける
 工場の外には自動販売機があり、値段は全て街中にある自動販売機より安く売られているそうです。もちろん安いということで社員からは好評ですが、そこは、現金のみしか対応しておらず、キャッシュレスの時代になった今、現金でしか買えないのは、とても面倒だったそうです。「電子マネーの方が楽だから、電子マネー決済機能を付けて欲しい」と若手社員の方が、社長に頼むと、後日電子マネー決済も可能になっており、衝撃を受けたそうです。
 私のイメージでは、社長はあまり若い人の意見を取り入れることはしないと考えていたので、驚きました。 若手社員の意見も積極的に取り入れる明星金属工業はすごいと感じました。

3.まとめ
 イメージしていた会社と全然違いました。工場の会社がSDGsに積極的に取り組んでいるのは、明星金属工業が初めてだったので取り組んでいる工場の会社もあるのか。と気づくことができました。
 そして、設計から、製造をミスなく、全てはお客様に満足してもらえるように。入念に作られているからこそ、私たちはこのように不便なく日常を過ごせていることに、改めて感謝しなければならないと感じました。

経済学部2年生 美淋 麗乃 さん

 今回、私たちは大東市にある明星金属工業株式会社へ訪問してきました。明星金属工業株式会社は、国内外自動車メーカーの車体の基となるプレス金型設計と製造、メンテナンスを行う企業であり、取引先は、トヨタやダイハツなど大手メーカーなどが多く、とても力のある中小企業です。
 明星金属工業株式会社は、これまで訪問してきた中小企業とは規模が違い、中小企業でも新車の開発業務に係れるいうことに驚きました。「マツダ・ロードスター」という名車のボンネットの金型を作成したり、ほかにもダイハツの「タント」、ダイハツの「ロッキー」など、テレビのCMでよく見る車の金型を作っているのはとてもすごいなと感じました。
 もちろん、明星金属工業株式会社は、実力もすごいですが、社風もすごく良いなと感じました。上田社長さんの考えは「良好な人間関係を築いている職場にこそ優秀な人材が集まり、お客様に評価していただける製品を世に送り出せる」という考え方であり、先輩の経験を後輩が学び、後輩の新しい考え方を先輩が取り入れるといった世代を交え、全社で一体感をもちより良い製品をつくりだそうという社風があるそうで、そこが製造業らしくない「固すぎない社風」であり、とても魅力的だなと感じました。
 それだけではなく、人財育成や地域貢献運動も携わっており、人財育成では不安でいっぱいの新入社員で、金型の予備知識なく真っ白な状態であっても安心して入社していただきたいと仰っていた。3年かけて、各部署で経験を積みながら、その人材の特性、能力を見極め、成長に繋げる研修プログラムがあり、だいたい5年程度で技術者として独り立ちしてそれぞれの仕事を任されていくそうです。その成果もあり、大阪府表彰である「なにわの名工」に明星企業工業株式会社は8人も在籍しており、とても素晴らしいことだなと感じました。地域貢献運動では、河内木綿の育成や工場見学の受け入れ、ものづくりワークショップへの協力などをされています。
 明星金属工業株式会社の経営理念は「社会的価値あるものを魂をこめて創出し、グループ全社員の幸せを実現する。」であります。これまでの中小企業では、経営理念に「全社員の幸せを実現する。」といった、全社員の幸せを願うということを書いている企業はあまり見たことがありませんでした。なぜなら、経営理念とは、企業の活動方針の基礎となる基本的な考え方であり、そこに社員のことを想う会社はあまりないと感じていたからです。ここからも明星金属工業株式会社ならではの「固すぎない社風」「良好な人間関係を築く」というのが理解できると思います。
 今回の企業訪問を経て、このような労働環境や人間関係が良好である企業は多くないと感じ、とても魅力的に感じました。私も就職する際は、明星金属工業株式会社さんのようなわからないことがあっても、先輩が丁寧に教えてくださるような会社に就職し、今度はそのような先輩になれるような会社に勤めたいと感じました。

ご参考