2021.7.16

大阪府商工労働部との連携事業「ものづくり中小企業と大学生の求人求職ミスマッチ解消」(60)株式会社高洋商会を訪問しました(経済学部三木ゼミ3年生)

 2021年7月7日(水)、経済学部の三木ゼミ3年生は、岸和田市にある株式会社高洋商会を訪問し、常務取締役の山川耕平さんからお話をうかがいました。
 株式会社高洋商会は昭和56年創業、ビル建設用から橋脚、トンネル向けなど土木・建設現場で使われるコンクリート型枠(木製)の製造・企画設計・販売を手がける。楕円、球体などさまざまな形状に対応するほか、船底型枠や三次曲線型枠など複雑で特殊な型枠の製作も可能です。平成27年(2015年)には大阪中小企業顕彰事業実行委員会(注1)が実施する「大阪ものづくり優良企業賞」を受賞、大阪を代表するものづくり企業です。
 経済学部三木ゼミは、グローバル人材を育成する「グローバルキャリアプロジェクトゼミ」であると同時に、民間企業出身の教員が指導するという特色を活かし、企業/行政/地域との接点をできるだけ多く持つようにしています。三木ゼミは今年度も昨年度に引き続き、大阪府商工労働部の連携協定に基づく事業の1つとして「ものづくり中小企業と大学生の求人求職ミスマッチ解消」という課題に取組んでいます。今回はその活動の一環として訪問しました。
(注1) 大阪中小企業顕彰事業実行委員会:
大阪府、大阪府商工会議所連合会、大阪府商工会連合会、公益財団法人大阪産業局、地方独立行政法人大阪産業技術研究所で構成

 以下に今回の訪問見学で得られた、学生たちの気付き(一部)を紹介します。

経済学部3年生
河村 英隼 さん

 今回私は大阪の岸和田市にある高洋商会を企業訪問させていただいた。この企業はコンクリートを固めるための型である型枠製作を作っている会社である。高洋商会では特に円形や複雑な構造物に使用する型枠製作を主体としており、工場見学を通して実物を見せていただきながら様々な説明をしていただいた。
 私が今回の企業訪問で最も印象に残ったのは働いている人一人一人が明確な目標を持ち仕事に励んでいると感じたことである。高洋商会の社員の方に目標はありますかという質問をした際、年収1000万を目標に仕事に取り組んでいるとおっしゃっていました。また、この目標を達成するために新しい事業を常に考え、周りの企業に遅れをとらないようにすることや資格取得をしているとおっしゃっていた。このように、一人一人が目標をしっかりと持ち努力している姿勢は企業が成長していくと考えるため、非常に魅力的に感じた。なぜなら、一人一人が成長しようとすることは企業全体としての成長に繋がるからである。この内容は考えてみれば当たり前ことを述べている。しかし、この当たり前のことに取り組めているか取り組めていないかで企業として成長するしないに関わると考えた。高洋商会ではこの当たり前のことができているため、10年間で売り上げが3倍に伸びている。私も就職する企業を決める時、一人一人が目標をしっかりと持っている企業を選ぼうと思った。
 もう一つ印象に残ったのは企業の様々なところで清潔感が感じられたことである。今回の企業訪問で私は製作現場、事務室、食堂の3か所を見学させていただいたが、3か所とも非常に清潔感があった。高洋商会では3S活動が行われており、自分の作業場を掃除するということが行われていた。作業場の清潔感を保つことは仕事に対するモチベーションアップや生産力向上に繋がると考えるため、非常に重要な活動であると感じた。また、清潔感がある企業というのは顧客や取引先に良いイメージを持ってもらいやすくなるのではないかとも考えるため、重要であると感じた。
 今回の企業訪問で企業の外側の部分だけでなく、企業で働く人の考えなどの中身をしっかりと知ることができたと考えた。今後、就活をする際も企業の中身をしっかりと分析していこうと思った。

経済学部3年生
林 龍之介 さん

 今回は、株式会社高洋商会という会社の企業訪問だった。株式会社高洋商会は主にコンクリートを様々な形に形造る型枠を制作している会社である。今回訪問させていただいて実際に企業で行っている作業であったり、営業先で行っていることを教えていただいた。株式会社高洋商会では、普通の型枠だけでなく様々な形、素材で型枠を制作しており、他者との差別化を実現している。また、会社の中身も常に新しいモノにしていきたいという意識があり、社員さんにとって働きやすい環境を会社が一体となって模索し、より良い環境にしていくという意識が高い会社だった。以前の会社の中身は、年齢層の差が大きく歳の違う人とはあいさつすら交わさないような会社だったが、それでは大きい会社にはなっていけないということで少しずつ小さいところから改革を行っていき、現在では少しずつ良くってきている。今後も改革をやめることはなく、大きく良い会社にしていくために日々模索中であるそうです。
 次に、実際に社員さんの話を聞いた。社員の方々も口をそろえていったのが、この会社はどんどん新しいことにチャレンジできるという点が魅力的だということです。また、社員の仲も良く、とにかく環境が良い会社だと言っていた。部署によっては多少の差はあるかもしれないが会社全体として社内環境がよくまた金銭的な面でも上、上を目指していける会社であるということが社員さんと実際に話してみて感じた事です。また、社員さん自身も会社の中をより良い方向へと変えていきたいという意識が強い方が多く、そういったマインドが会社全体に流れているからこそこの数年の短い期間の間に順調に成長していけているのかなと思いました。
 最後に、今回株式会社高洋商会の企業訪問をさせていただいて、社員さんのお話を聞いたりする中で、自分が将来就職する企業に求めることであったり、就職したい企業を考える中で重要な要素であったりを知れたような気がしました。自分の将来のためにステップアップできるような企業を見つけて就職できるように今のうちから企業を研究し少しでも早く周りよりも動けるように今できること一生懸命やっていこうとこの企業を訪問しお話を聞く中で感じ、気付くことができました。

経済学部3年生
鈴江 亜衣 さん

 今回訪問した中小企業は、岸和田市にある高洋商会という、コンクリートを固めるための型枠を作っているものづくり企業でした。
 今回の訪問で、企業の事業内容や強みのすごさを感じたとともに、会社の体制について、社員の方の熱い思いを感じました。企業説明などをしていただいた取締役常務の山川様は、会社の成長のために様々な取り組みをしていることを教えてくだいました。30代という若さでベテランの社員を動かすことはとても厳しいことだと思いますが、会社の課題を分析し、それを解決するためにどう動くかを考え実行していることがとてもよくわかりました。具体的には、製品や工法の仕方で他社では型枠だけのところを実際に現場に出たり、木工・鉄工のどちらも行ったり、様々なことをしています。また、山川様は『チャレンジ精神の強い企業である』とおっしゃっていました。その言葉の通り、現状に満足せずこれからもまだまだ変わっていく企業であるように感じました。
 さらに、働く環境についてもより良いものを構築するために、現在変革中だとおっしゃっていました。過去に指導体制が整っていなかったために短期間で退職する人が多く、定着率を高めるために、座学の研修や実習制度を整えたり、社内イベントなどで社員間のコミュニケーションを図ったりと変化しています。また、現在も整備中で、さらに働きやすい環境を整えていくと聞き、会社の向上心を感じました
 今回訪問して、会社に事業面に対しても、で労働者に対する環境面に対しても、社員の方々にとても強い思いがあることを感じました。これまで約40年間様々なことに挑戦し、そこからまた課題を見つけて挑戦するというサイクルを繰り返している企業で、その結果、業績が上向き、高洋商会というブランドの確立にもつながっていることがわかりました。また、今はまだ変化の途中という風におっしゃっていたので、将来さらに期待できるものづくり企業であると感じました。

ご参考