• 株式会社中田製作所の若手社員の方々

 2020年10月26日(月)、経済学部「グローバル・ビジネス論b」(三木担当)は、株式会社中田製作所の若手社員3名をお招きし「中小企業で働くことの魅力」についてのご講演をいただきました。
 株式会社中田製作所は昭和52年創業、アルミ専門の精密部品機械加工メーカーとして高品質で魅力ある製品をお客様にお届けしています。納品先は液晶・半導体・産業用ロボット・医療機器など多岐に渡り、特に近年はアルミを含む幅広い金属材料に対する超微細加工技術の開発に成功。平成19年(2007年)と平成25年(2013年)には内閣総理大臣表彰「ものづくり日本大賞」優秀賞に選ばれるなど、大阪を代表するものづくり企業です。

 以下に今回のご講演で得られた、学生たちの気付き(一部)を紹介します。

河原 夕綺 さん (国際コミュニケーション学部2年)

 今回の授業では中田製作所の社員に講演を行ってもらい、そこでアルミ専門の加工技術や会社の雰囲気について学んだ。
 この授業で私が特に印象に残ったのは会社の独自の制度について紹介されているときである。これらのお話をされているとき、自然と仕事が楽しいのだろうなと感じた。私のこれまでの仕事のイメージはしんどくて、辛いというマイナスのイメージしかなかった。楽しく仕事ができるのはYoutuberや芸能関係のお仕事をされている人たちだけであり、サラリーマンにそのようなものはないと思い込んでいた。しかし、中田製作所で働いている社員たちはとても楽しく仕事をしているのだろうと感じさせられる場面があった。例えば、発表している途中で間が空くと別の社員が質問をしたり、会話をしていた場面があった。そのシーンを見て、私は仲間を助けようとする意識や全体を盛り上げようとしているのを感じ取ることができた。このようなシーンは普段から行っているから、会社がそのような人材育成をされているからこそできた咄嗟の判断であったと私は感じた。
 これまで企業の説明会には何度か足を運んだことがあるが、大企業ばかりであって、中小企業の説明会に行くことが出来ていなかった。しかし、今回の講演を聞かせて頂いて、中小企業の魅力について新たに知ることができ、仕事に対するイメージも大きく変わった。また人間関係を大切にすることは仕事の業績に繋がるものであるため、就職活動をするときにはそれを大切にしている会社に行きたいと思わされるほど、社員を大切にしている企業に出会えたことが今回の授業の一番の収穫であった。

山本 茜里 さん(経済学部3年)

 中田製作所さんの話をきいて地域の人と近い距離で地域貢献ができる、会社を自分たちで変えていけるなどの魅力いくつかが挙げられていました。
 私は人との距離感が近く仲が良い社風を重視して企業を見つけたいと考えていて話を聞いていると、この会社はどんな関係性の人とでも距離感が近いんだというのが一番印象に残りました。
 従業員をニックネームで呼んだりしているのも素敵だなと感じました。また、ボーリング大会や、親を会社に招待して働いている姿を見せる親子参観など、イベントがたくさんあることから、社風がとても良く働きやすい環境なんだということが伝わりました。
 話を聞いていた中でも一番印象に残ったが社長との距離感です。私がずっと想像していたのが社長と話せる人など上のほうの役職についているほんの一部だけだと思っていました。ですが、ミスをして社長が一緒に謝りに行くぞと言って相手のところへ同行してくれたという話を聞いて驚きとともに私もこんな企業で働きたいと感じました。
 私が想像していた社長との距離感は大手企業のことで、自分には大手企業ではなく中小企業が働く上での理想の会社だと感じました。
 今回中田製作所さんの話を聞いて従業員が楽しく働けているのは、人との距離感が近く謝ることにも同行してくれる頼もしい社長との距離感にたくさん行われるイベントがあってこそだと感じました。ほかの企業の話もたくさん聞いてきましたが、こんなに魅力の感じる企業は初めてでした。
 私は転職などしたくないと考えているので、中田製作所さんのような社風が素晴らしく人との距離感が近い中小企業を見つけて就職しようと決めました。

辰己 翔 さん(経済学部3年生)

 今回の講義で最も印象に残ったことは、社長との距離が近い為、意思決定が速いということである。なぜこのことが印象に残ったのかと言うと会社は社員と社長には大きな距離があって、社長は堅苦しいというイメージがあるからである。このイメージがあるから社長との交換ノート(チャット)をしていることに驚いた。
 私は過去に、ラーメン屋でアルバイトをしていた。このラーメン屋は小さくて、厨房のアルバイトは何人かいたが平日は店長とアルバイト1人の2人だけで厨房をしていた。この店長とは話をしたりしていた。これは狭い厨房で2人しかいないことによって、お互いの距離感が縮まっていたのかもしれない。
 社長との距離が近くないと、コミュニケーションをとりづらいので、社員と交換ノートをしたり、社内イベントがあることによって、社長であったり、他の社員との距離を縮めることが出来る機会があるということは素晴らしいと感じた。

河内 真 さん(経済学部3年)

 今回の授業では中田製作所のお話を聞くことができました。その中で中小企業で働くことの良さや中田製作所の専門分野での活躍、社員の方々の経験を聞くことができました。どの話を聞いても教訓になるようなお話ばかりで人生の先輩としての教訓を多く得ることができました。
 私はその中でも営業職である吉井さんの話がとても興味深いものでありました。吉井さんは10年ほどの中田製作所での営業を経て、取引先の企業から3回にわたり、お叱りを受けたと語っていました。営業職でお得意先からのお叱りは危機であることは学生の私でも十分にわかります。しかし吉井さんの場合、取引先からこっぴどく叱られても諦めることなく何度も食い下がり諦めることなくその企業への謝罪を繰り返し、誠心誠意その企業へと営業をかけ、現在もその企業とは取引を続けているようです。
 私もアルバイトで接客業を行なっているのでお客さんから酷く叱られたことは少なくありません。そんな時、その状況をどう切り返せばいいのか、どうやって乗り切るかをよく考えます。この私の考え方と吉井さんの考えは立場が違うなかでも近いものがあると感じました。吉井さんがいまでもその企業と取引を行うことができているのはやはりその現状を打開するという強い意志があるに違いないはずです。私はまだ学生の身でありながらこの吉井さんの経験を聞くことによって少し親近感を感じました。
 失敗は成功のもとというのはよく言ったもので成功したものより失敗したもののほうがなぜ失敗したのかということを考えるきっかけであると思っていて、その失敗が大きいほどその教訓は大きいものになると思います。なので私は失敗を悔いることがなく、新しい一歩であると捉える意思が次へと繋がっているはずです。今回吉井さんの話を聞いて私は背中を押されたような、強い味方がついたような気がしています。実際に社会で活躍している吉井さんの生の経験を聞けて大変良い機会でした。

ご参考