2019年11月13日(水)、経済学部の三木ゼミ2年生は、茨木市にある株式会社三協製作所を訪問し、取締役社長の川部桂三さん、取締役副社長の松岡和幸さんにお話をうかがいました。
 株式会社三協製作所は昭和33年創業。建築金物の内外装板金をサッシメーカー及びゼネコン等の発注図面から一貫生産しています。平成29年(2017年) には大阪中小企業顕彰事業実行委員会(注1)が実施する「大阪ものづくり優良企業賞」を受賞、大阪を代表するものづくり企業です。
 経済学部三木ゼミは、グローバル人材を育成する「グローバルキャリアプロジェクトゼミ」であると同時に、民間企業出身の教員が指導するという特色を活かし、企業/行政/地域との接点をできるだけ多く持つようにしています。三木ゼミ2年生は今年度も昨年度に引き続き、大阪府商工労働部の連携協定に基づく事業の1つとして「ものづくり中小企業と大学生の求人求職ミスマッチ解消」という課題に取組んでいます。今回はその活動の一環として訪問しました。
(注1) 大阪中小企業顕彰事業実行委員会:
大阪府、大阪府商工会議所連合会、大阪府商工会連合会、公益財団法人大阪産業局、地方独立行政法人大阪産業技術研究所で構成
 以下に今回の訪問見学で得られた、学生たちの気付き(一部)を紹介します。

経済学部2年生 今井 咲利佳 さん

 今回、株式会社三協製作所へ見学に行き前向きに取り組む姿勢を感じました。100年続く会社にしたいとおっしゃっていたのでそれに向け新たに何でも作れる会社になって欲しいです。
 まず、三協製作所は今まで目にした事のある建物の天井や壁を作っており驚きました。色々な機械を駆使しアルミを変形させ、完全オーダーメイドで作っています。同じ間取りの家やマンションでもオーナーさんが個性を出し玄関が違ったり、窓が違うなど同じに見えても違います。1つ1つが違う商品で同じ物は少ないそうです。また、どんな商品でもより迅速に的確な物を作る為に沢山の機械を導入しています。
 三協製作所へ見学に行き印象に残っている事が2つあります。まず1つ目が取引先銀行の大切さです。数年前に取引先銀行を変え会社が大きく変わったと言っていました。今の銀行は前の銀行と比べ長いスパンで会社の事を考えまた寄り添い、会社経営を支えてくれるそうです。その証拠にISO900の取得や大阪ものづくり優良企業賞2017の受賞など色々な事に挑戦しています。また金利も安く金銭面でも助かっています。次に印象に残っている事が、日本人だけでなくタイやベトナムの方もたくさん働いていたことです。数年前までブラック企業と同じ状態だったらしく、8年前から誰も就職が来なくなり海外からエンジニアと技能実習生を雇ったそうです。タイやベトナムで大学を卒業したエンジニアの方が数名おり、エンジニアではなく働いている方も沢山おられました。この方たちは日本語が完璧ではないので、会社から日本語を教えてくれる先生を呼んで指導もしています。ベトナムの方にお話を聞いたら、2年後はベトナムに帰り会社を立ち上げたいと言っていました。会社も海外の方の将来も良い方向に向いていて良いなと感じました。
 三協製作所では、取引先銀行を変え色々な良い変化があり、ベトナムやタイからのエンジニアを呼ぶことで人手不足を解消しています。ここが今まで見学へ行って会社との違いでした。取引先銀行を変えることでこんなにも会社が変わるとは思いませんでした。銀行選びは会社経営にとってとても重要なことだと知りました。ベトナムやタイの方も、母国に帰ったときに三協製作所で学んだ技術を生かして会社経営が成功すると嬉しいです。

経済学部2年生 柳内 理沙 さん

 11月13日(水)に、私たち三木ゼミ生は、大阪府茨木市にある株式会社三協製作所さんへ企業訪問してきました。
 三協製作所さんでは主にアルミ・スチール及びステンレス板の精密板金加工や外装パネルの作成や加工、錆止めや焼付塗装を完全オーダーメイド制で受け入れている会社です。その中でもパネルを大々的に取り扱っていて関西空港、JINSなどの会社やお店の外壁、天井のパネルなど私たちの周りでもよく見かけるものを製造されています。
 この企業に訪問して印象に残ったことが2つあります。まず1つ目は、目先のことだけでなく遠くの未来でも通用出来るように考えられていることです。三協製作所では最新機械を常に取り入れるようにして設備を整えています。例えば、今まで手書きで書いていたものを機械によってデータ化して仕事の効率を上げ、ファイバーレーザー溶接機やNC加工機などの大型機械を導入して今までよりも品質や出来る加工材料を増やし今のことだけを考えるのではなくて未来でも対応できるようにしているところがしっかりと会社のことを考えているのだと感じました。
 2つ目は外国人社員への待遇がいいところです。今まで訪れた企業では外国人労働者の対応についてあまり深くまでお話を伺う機会がありませんでしたが三協製作所さんでは実際に現場で働いている外国人社員さんにお話を伺うことができそこで会社の良さや対応を聞くことができました。まず、入社して日本語が拙い外国人社員のために外部から日本語の教師を営業時間中に呼び、社員に負担をかけずに勉強と仕事と両立することができるように対応したり、日本人社員も積極的に外国人社員に話しかけたり教えたりすることで上手くコミュニケーションがとれていて良いとおしゃっていたのが印象に残りました。
 今回の訪問で株式会社三協製作所さんは、外国人社員の日本語教育をしっかりしていてこれから先増えていくであろう外国人労働者が来ても今の段階でしっかりと対応、対策ができており、また導入している機械も目先のことばかりを考えるのではなく遠い未来でも通用できるような最新機械を中心に取り入れたりして会社の成長に繋げようとしている会社だと感じました。