2018年7月18日(水)、経済学部三木ゼミ3年生は、関西大学外国語学部教授(関西大学高等部・中等部校長)の田尻悟郎先生より英語学習に関する特別講義をいただきました。
 田尻悟郎先生は、2001年に英語教育界の最高の栄誉であるパーマー賞を受賞、2004年にニューズウィーク誌の「世界のカリスマ教師100人」の1人に選ばれ、また2012~14年にはNHK教育テレビ「テレビで基礎英語」に出演するなど、日本を代表する英語教育の専門家です。

田尻 悟郎 先生 ご略歴

1958年 島根県松江市生まれ
1981年 島根大学教育学部中学校教員養成課程英語科卒業
1981年4月~1990年3月 神戸市立中学校2校に勤務
1990年4月~ 島根県の公立中学校に勤務。
2001年10月 (財)語学教育研究所よりパーマー賞受賞
2003年~ 英語教員指導力向上研修講師
2007年~ 関西大学 外国語教育研究機構 教授
2009年~ 関西大学 外国語学部 教授
 以下に今回のご講演で得られた、学生たちの気付きの一部を紹介します。

藤田 健司 さん (経済学部3年)

 私は今回、阪南大学あべのハルカスキャンパスにお越しになられた関西大学外国語学部教授の田尻先生に英語の勉強方法を教わりました。感想はとても楽しい授業でした、まず初めにパワーポイントでパンダが走っているような画像を出し「やばい、開園時間だ」とセリフが載りそこを英語で直してみてと言われたとき、こういう教え方もあるんだと思いました。私が中学高校と英語を学んできましたが、どの先生も黒板に文章を書いて訳すだけであり授業で楽しいなと思うことはありませんでした。しかし、田尻先生の授業は、無理やり考えさせられるのではなく、自ら考えようとしようと促したり、英語の話し方の時の一つ一つのリアクションが面白かったです。
 この先生の英語の授業を教わっていたら今では英語が得意になっていたのかなと思いました。一番印象に残っているのは、母音の読み方について解説されたところです。普段の読み方にある条件がそろうと読み方が変わるなど、今まで気づかなかったけれど実際に読んで見ると確かに変わっており、面白いと感じました。田尻先生の授業は見ていて飽きず、問題が分からないとこもありましたが、今回受けてみて、英語の授業も教え方次第で生徒の英語力の力が決まると感じました。

宮本 竜治 さん (経済学部3年)

 2時間程の授業でしたが、正直な感想で大学のどの授業よりも楽しく短く感じました。あっという間すぎて英語を学ぶモチベーションが下がらないうちにまた田尻先生に教えて欲しい! と思いました。始まりからまた説教のように『中学の時に英語をしてないから…』みたいな事を言われるのかと思ったら違いました。アイスブレイキングで僕たちの緊張も解かれ、英語を学ぶ時に必ず来る嫌な気持ちが全くありませんでした。また田尻先生の話されている時の表情。聞いているこっち側までもが楽しく学べるように田尻先生自身が楽しそうでした。これは簡単な事では無いし、僕たち学生の立場になって考え英語をもっと楽しく学んで欲しいという強い思いが伝わってきました。
 本格的に英語の文を読んだり、発音練習する中でも、今まで受けてきた英語の授業の中でもダントツで楽しく、わかりやすくそして何より身に付いている感覚が得られました。何をするにしても身に付いたという実感が無いと面白くありません。田尻先生は一緒になって発音したり、また一方的に教え込むのではなく自分・周りと考えさせてくれることで、より英語に対する発想や表現力が身につきました。さらに、問いかけなどに僕たちがどんな答えを出しても『いいね〜』『なるほど!』と否定せず全て受け止めてくれました。その安心感があると発想力も上がってどんどん発言できて、英語を学ぶことの楽しさを大学3回生になってはじめて気づきました。
 今回の授業で語彙力の大切さ、発想力、表現力、何より英語を学ぶという楽しさを感じることができました。この田尻先生のお話をきっかけに悲惨なTOEICの点数を上げれるように頑張りたいと思います。

井内 亘 さん (経済学部3年)

 田尻先生の授業を受けて語学のやる気向上には教え方も大きく関わってきているのではないのかと考えさせられました。
 私は英語が中学の時から苦手な科目で正直見るだけでも嫌気がさしていました。先生達の教え方もこれがルールだから覚えろとしか言われてきませんでした。単語も同じでswimにingが付くとswimimgになるのではなくswimmingに変わるから覚えろとしかいわれていないので、英語は良くわからないけどテストで点数をとるために覚えるしかないと考えながら、とりあえずその場しのぎで文法と単語を暗記してテストを受けて、そしてテスト後には全て抜けていると言うのを繰り返していました。その場しのぎで覚えているだけだから身には付いていない状態で別のことを教えられるので高校ではついて行けなくなりました。ですから英語は嫌いな科目でした。しかし田尻先生は文法のしくみ、なぜswimmingになるのかをきちんと説明してくれたのでなるほどこういうことなのかと今更ながら感じることが多かったです。このような授業を中学から受けたらもっと英語を理解しようと思っていたのかなと感じます。
 語学のやる気を上げるためには語学を好きになることも大事だが語学に興味を持たせることも大切だと田尻先生の講義で改めて感じました。興味がないものは勉強する気になりません。たとえ将来必要と言われても必要になったらその時になんとかしようと考えるものです。ですから少しでも語学に対しての興味を持たせる授業のやり方が語学のやる気向上には必要不可欠だと田尻先生の授業を受けて感じました。

渡邉 果穂 さん (経済学部3年)

 2018年7月18日、4限目のゼミの授業で関西大学外国語学部教授の田尻先生に英語の授業をしていただきました。
 今、私はゼミの課題の一環として、英語のレッスンを受けています。このレッスンは外部の講師の方にスカイプで授業を行ってもらい、英語の発音練習や自習したところのテストを行って英語を使えるようにしていく内容となっています。このレッスンで私は英語が苦手なためにたくさん躓いているところです。本当に使えるようになるのかなと思っているときに田尻先生の授業を聞きました。田尻先生の授業を聞き始めて数十秒くらいで「この先生の授業、楽しい!」となりました。今までに出会ったことのないような先生で大変、驚きました。ひたすらつまらない授業を聞いているのではなく、先生と生徒が一緒になって授業をしたり、先生の質問に対し何人かで話し合うといった、参加型の授業だったのが印象的でした。
 田尻先生は中学1年、2年で英語に躓いて英語が嫌い・苦手になるとおっしゃっていて、私自身、まさにそうでした。しかし、中学英語ができるようになると外国へ行くと大体通じると聞いた時には、まだまだ頑張ろうと本当に思うことができました。また、躓いた時になんでなんだろう、どうしたらいいかと悩んだときにようやく脳は活発化し、覚えると聞いた時に、今躓いていることは無駄ではないし、まだ自分にはできると可能性を見出すことのできた授業となりました。また、ゼミの英語レッスンとは違う勉強方法も知ることができて、この方法でも自習に取り組もうと思いました。
 今はしんどいと思っていますが、田尻先生の楽しい授業に参加することができてよかったと思いましたし、救われた気持ちになりました。あっという間で、まだまだお話を聞きたいと思うほどの素晴らしい授業を聞くことができて心から良かったと感じています。また機会があれば田尻先生の授業を聞きたいです。