2018年6月6日(水)、経済学部の三木ゼミ2年生は、東大阪市にある共栄ダイカスト株式会社を訪問し、代表取締役社長の金崎竜三さんにお話をうかがいました。
 共栄ダイカスト株式会社は昭和45年創業、自動車部品、弱電部品、建築金物、アパレル資材、鞄金具等に使用されるアルミ・亜鉛製品から、トロフィーやキーホルダー、ノベルティグッズの生産と多岐にわたる鋳造製品を世に送り出しています。ダイカスト鋳造のみならず、企画立案から図面作成、金型作成、製造、パッケージングと、トータルなサポートができる提案型工場として差別化を図っており、また加工、表面処理、検査まで、一括で請け負うことができます。平成23年(2011年)には大阪中小企業顕彰事業実行委員会(注1)が実施する「大阪ものづくり優良企業賞」を受賞、大阪を代表するものづくり企業です。
 経済学部三木ゼミは、グローバル人材を育成する「グローバルキャリアプロジェクトゼミ」であると同時に、民間企業出身の教員が指導するという特色を活かし、企業/行政/地域との接点をできるだけ多く持つようにしています。三木ゼミ2年生は今年度も昨年度に引き続き、大阪府商工労働部の連携協定に基づく事業の1つとして「ものづくり中小企業と大学生の求人求職ミスマッチ解消」という課題に取組んでいます。今回はその活動の一環として訪問しました。
(注1) 大阪中小企業顕彰事業実行委員会:
大阪府、大阪府商工会議所連合会、大阪府商工会連合会、公益財団法人大阪産業振興機構、地方独立行政法人大阪府立産業技術総合研究所で構成
 以下に今回の訪問見学で得られた、学生たちの気付き(一部)を紹介します。

経済学部2年生 松本 幸 さん

 三木ゼミは、6月7日に東大阪にある「共栄ダイカスト株式会社」を訪問しました。ここでは亜鉛、アルミニウムといった様々な材料を取り扱っています。会社の名前ともなっているダイカスト(die casting)とは、金属製の精密な鋳型の中に、合金に圧力をかけて流し込み鋳造する方法で、普通の鋳物より寸法精度が高く、大量生産ができることです。
 この共栄ダイカスト株式会社の特色としては、ひとつの会社で「試作」「鋳物」「加工」「表面処理」「検査」などを全部請け負うことができます。東大阪にある工場の多くは単一工程なので、共栄ダイカストのように完成品までのノウハウがあり、すべての工程を一つの会社で済むと考えると、発注者からすると手間がはぶけるし、余計な心配が軽減されるので大変良いなと感じました。
 そして共栄ダイカストは提案型の企業です。ただ渡された図面で物を作るのではなく、共栄ダイカスト側からも提案をして、より良い製品を提供しています。必ずとも言って良いほど製品にはメリットとデメリットがありますが、共栄ダイカストでは製品を作る前にメリットとデメリットを伝え、デメリットに対しての対策方法などを一緒に考えます。このように良い点ばかりを言うのではなく、悪い点もしっかりと教えてくれるので、顧客は安心して物作りを任せることができるなと感じました。
 最後に共栄ダイカストの社員さんは、勤務時間中にも関わらず笑顔で挨拶をしてくれたので大変嬉しく思いました。お忙しい中お時間を作って頂きありがとうございました。

経済学部2年生 岩根 仁志 さん

 東大阪市にある自動車部品や家電部品などを作っている共栄ダイカスト株式会社を訪問し、企業説明の後に工場見学をさせていただいた。共栄ダイカスト株式会社はダイカストメーカーでは珍しい金型作成から鋳造、加工、検査まで一括で請け負うダイカスト鋳造工場で、品質保証のISO9001を取得した認定工場である。
 今回の企業訪問を通して印象に残ったことはお客さんに対する考慮や思いやりを持った仕事への取り組みである。金型を自社工場で制作することにより、取引先の要望を取り入れやすくより良いものを作るための提案などもしやすい体制になっていると感じた。また、製品を制作していく上で、メリット、デメリットを包み隠さず取引先へ伝えることにより、製品ができた後に起こるトラブルを最小限にする工夫もされていると感じた。これはお客様を第1に考えたものづくりを行っている証拠だと感じた。
 次に工場見学をした中で感じたことは徹底された挨拶である。作業中にも関わらず目を見て、ハッキリと挨拶をしてくれ、人によっては何度も挨拶をしてくれた。社会に出ればこれが当たり前なのかもしれないが、指導が行き届いている証拠ではないかと感じた。また、話をうかがった若手社員の方の中に、共栄ダイカストの方々の挨拶の気持ち良さに惹かれ入社を決意したことを聞いた事もあり共栄ダイカストの挨拶がとても印象に残った。

ご参考