産学連携先:株式会社大丸松坂屋百貨店 大丸梅田店
 森下ゼミ6期生(2回生)「百貨店ビジネスの現場から、これからのライフスタイルを考える」最終報告会をお世話になったコーディネーターの大丸梅田店・松井 恭兵様を本学にお招きして実施しました。2回生でいきなり「大丸梅田店社員と同じ手法で事業提案を行う」という困難なミッションにゼミ生21名が挑みました。

学生活動状況報告

 最終発表を終えて、私たちの提案にはまだまだ課題があると思いました。それを私なりにまとめようと思います。まず、松井さんがおっしゃっていた、結婚式をする人が年々減少している問題です。確かに結婚式には費用がかかることや、少子高齢化による若者の減少。また、最近のニュースで一生独身でも気にならないが6割を占めていた記事を目撃したことがあるので結婚式をする人は少ないと思われます。少し考えたら分かったことなのにすぐに思いつけなかったことが反省点だと感じました。また、売上にいかにつなげるかが本当に難しいと思いました。将来、就職した時は提案だけではなく、その先のことも考えなければならないので3年生に深く学んでいこうと思います。また、今回の最終発表で出てきた「ペルソナ」という言葉に私は注目しました。そもそも、ペルソナとは、商品やサービスを提供する際、主にどのような顧客に向けたものであるか、その具体的な人物像を設定することであり、主にマーケティング領域で用いられているビジネス用語であります。ゆえ、ペルソナを磨きあげることによって、コンセプトをさらに活かすことが出来ると考えました。 約半年間大丸梅田店の課題を考えてきましたが、このような、大丸梅田店に提案し、フィードバックを頂ける機会は滅多に無いのでとてもいい経験になりました。また、事業環境分析の大切さも知ることができた講義になりました。そして、ソリューションやペルソナなどの用語は、暗記するのではなく、思い出せるかどうか、実践で使えるかどうかが重要だと教えて頂きました。このような経験が出来たのはこのゼミだからだと私は思います。
流通学部2年 武内 彩華

ゼミ集合写真

参加学生一覧

武内 彩華、 山田 梨砂、 川口 茜、 神山 萌、 小山 楓夏、 中山 凜、 野上 大輝、 野田 佑月、 野手 郁哉、 山口 楓賀、 山口 楓太、 山田 実和、 山本 歩夢、 山本 七海、 結城 七海、 新村 日菜、 冨里 真優、 楠 浩輝、 田中 瑞唯茄、 冨永 恵美理、 冨和 杏香

連携先コメント

株式会社大丸松坂屋百貨店
大丸梅田店  松井 恭兵 様

 昨年から講義をさせていただいて、昨年も感じましたが普段関わることのない大学生の皆さんと意見を交わす貴重な機会を頂戴することで自身の知見が深まることはもちろんですが、実務に携わっていない学生さんだからこその視点があり有意義な時間となりました。
 本年度においても、店づくりの実務レベルの課題に取り組んでもらいました。大丸梅田店、ひいては梅田地区自体にあまり来たことがない方も多い中、言葉の意味もわからないような難しい課題をグループでひとつの答えを出し、発表までできたこと自体も成果です。
 最終発表の内容については、本年は昨年を上回る発表になったと率直に感じました。コンセプト・ターゲットを明確にできていたグループが多く、さらにそこから具体的な展開ブランドや企画、そのブランドや企画を選んだ理由に「差別化」や店舗としての「ソリューション」「エンターテインメント」を感じる発表がありました。特に、CとEグループからでました「レンタルサービス」の導入、また、環境の作り方はレベルが高かったです。あえて厳しく実務に落とし込むとしたらの視点で市場の大きさ(お客様の幅と深さ)の視点や数値データの使い方(それを使って何を言いたいのか)などの意見や質問をしましたが、それはレベルが高かったことの裏返しと受け取ってください。
 まだ勉強中なので、視点やスケールのレベル感、ロジックは粗削りですが未来というか希望を見ることができました。
 発表の最後に言いましたが、どんな仕事に就いても「企画を考える」は多くの方が取り組むことになります。「誰に何を伝える」のかをこれからも繰り返し、ゲーム感覚で思考を深めるワークを続けてください。昨年も言いましたが、みなさんの遊び場(USJなんか顕著です)にも仕掛けが詰め込まれています。集まる場所には理由がありますので、そういった視点をもって、遊びながら感じとってみてください。
 限られた学生生活ですが、自己裁量で時間を使える期間なので色んなものを吸収できるように色んなことに挑戦し「体験」をして有意義に過ごしてください。特に長い旅は今しかできないので是非とも行ってくださいね。ありがとうございました。

教員コメント

流通学部
森下信雄 教授

 森下ゼミ2回生は毎年大丸梅田店さんにお世話になっていますが、先輩ゼミ生の頑張りで毎年高い評価をいただいています。その結果、今年度はついに同店4階、5階、13階の3フロアを全面改装する企画を「現役社員の企画プロセスと同じ手法で」作成、プレゼンするという難題に取り組みました。彼らは夏休みのグループ別フィールドワークを皮切りに、琵琶湖ゼミ合宿を経て積極的に課題に取り組んだ結果、今回も提携先から高い評価を得られる5つのプランを提出することができました。今年一年の活動により、マーケティングの基礎をしっかり身につけることができたので、来年度、3回生ではまた違ったテーマでマーケティングの実践力を養います。