活動の目的及び取り組む課題

岡田浦漁港は、大阪府泉南市に所在する漁港である。私の研究室では、平成26・27年度、泉南市の依頼を受け、泉南市の観光地域づくりデザインの提案を行った。その提案の1つである「タコ壷」を活かした観光地域づくりというデザインが採用され、地域住民が中心になり観光地域づくりがスタートした。これらの状況は新聞やTVなど、メディアでも広く取り上げられた。その際、岡田浦漁業協同組合に協力をいただいたことがきっかけで、漁業協同組合から漁港の活性化についてのプロジェクトを共創的に展開することを打診された。岡田浦漁港は、大阪府下で唯一、地引網体験ができる漁港であり、漁船に乗り関空へ着陸する飛行機を至近距離にて見学する関空クルージング、バーベキュー、朝市など、観光分野へも積極的に取り組んでいる漁港である。
当該研究活動は、これら既存の観光的展開を再考・実践し、漁港への観光者の増加を目指す実践的研究活動である。
また、職業としての漁業や環境問題などにも思考が及ぶことを目指す研究活動でもある。

活動内容

・現地調査の方法についての理論を学ぶとともに、調査地の現状と課題を把握すべく、漁業に関する資料、ウェブ情報などを整理、現地調査への準備とする。
・現地調査を通じて、準備段階で把握した調査地の現状と課題を再考する。また、漁業協同組合や地域の方々に聞き取り調査を実施し、地域の声の把握にも努める。
・学生学会発表会にて中間発表をおこない思考の方向性を確認する
・調査成果を整理し、ゼミ内で深いディスカッションを重ねながら分析をすすめる。
・以上を総括し、パワーポイントによる漁業協同組合へのプレゼン提案を実施する

【中間報告】代表学生から活動状況

私たちは、岡田浦漁港を活性化する活動に取り組んでいます。岡田浦漁港を管理・運営する岡田浦漁業協同組合は大阪府泉南市に所在する漁港で漁業収入のみでなく、地引網体験や漁船に乗り込んでの漁業体験、また、関西国際空港の近くまで漁船で移動して、着陸する飛行機を真下から見上げるという「関空クルージング」、競りに参加できる日曜朝市、海の幸を味わうことができるBBQなど、観光者を対象とする事業も積極的に展開しています。岡田浦漁業協同組合は、この観光者を対象とする事業のさらなる充実を考えていて、ここに私たちが協力することになり、来年4〜5月に実施する活性化イベントを企画・立案し、実際に実施するという活動を進めているところです。現在、私たちはフィールドワークを重ね、グループごとに、先生の「地域をどのように巻き込むのか」、「どうしたら漁港に愛着を持ってもらえるのか」ということを考えながら、イベントの内容を考えているところです。

国際観光学部 3年生 道井 美希

参加学生一覧

池上 小百合、川脇 里菜、立花 満理奈、藤田 彰吾、宮田 保乃香、湯栗 未名実、町野 早彩、荒川 恵梨香、板金 優依、井上 直子、鶉野 昴、田上 未采、中澤 光、中野 莉菜、前羽 駿亮、道井 美希、光谷 彩

連携団体担当者からのコメント

岡田浦漁業協同組合 事業部 田中 良尚氏

岡田浦漁港は、大阪府下で唯一、地引網体験ができる漁港であり、漁船に乗り関空へ着陸する飛行機を至近距離にて見学する関空クルージング、バーベキュー、朝市など、観光分野への事業展開にも積極的に取り組んでいる漁港です。
阪南大学国際観光学部和泉研究室の活動により、我々の発想にはない新しい提案がなされ、充実した観光事業の展開につながることを期待しています。

活動日程

・4月〜5月   事前準備(現地調査の手法、基礎データ整理、漁業協同組合職員によるレクチャーなど)
・6月〜9月   現地調査・調査成果の整理・分析
・8月      学生学会発表会にて中間発表をおこなう(韓国)
・10月〜1月  調査成果の整理・分析
・2月〜3月   まとめ、漁業組合職員や地域の方々にプレゼン報告をおこなう

関連ページ