2018年12月8日(土)阪南大学8号館821教室において、国際コミュニケーション学部永田ゼミ・経営情報学部三好ゼミ・経済学部千葉ゼミ・流通学部臼谷ゼミ・国際観光学部福本ゼミの5学部5ゼミの合同研究発表会が行われました。
 この合同研究発表会は、学部の垣根を越えてそれぞれのゼミ生が取り組んでいる課題についてまとめ、プレゼンテーションを行います。専門性の異なる視点からの意見交換や学部相互間の交流を図る目的で2014年から始まり、今年度で5回目をむかえ、これまで以上に充実した研究発表会となりました。

国際観光学部

福本ゼミの取組

 福本ゼミでは、『福井県あわら地域の活性化』へむけた産学官連携プロジェクト(連携型キャリアゼミ:李先生)に参画しています。
 具体的には、地域が誇る観光素材に訪問者ニーズを加味したイベント企画案を提案、更には「あわら湯かけまつり」への参画活動を通じたイベント運営における改善案を提案、観光事業関係者・地域住民等とコミュニケーション(交流)を図りながら、『福井県あわら地域の活性化』へむけて現在取り組んでいます。
 ㈱阪急交通社教育旅行センター・一般財団法人福井県あわら市観光協会に御協力いただき、地域イベントや着地型観光の弱点と考えられる地域側の一方向的になりがちな企画内容に対して、学生の視点(若者・ヨソ者)を盛り込み企画案・改善案を提言しています。

福本ゼミAチーム

学生コメント

 私たちは、2018年夏季インターンシップで御世話になった福井県あわら市の湯かけ祭りについて発表しました。実際に参加して感じた課題を基に新たな提案をしました。普段他の学部の発表を聴くことがなく、沢山の刺激をいただきました。

福本ゼミBチーム

学生コメント

 5学部発表会を経て、他学部の学生達が取り組んでいる活動を知ることができ、非常に貴重な経験となりました。今回提案したあわら市におけるサイクリング事業の活動を実践できるように、これから取り組んでいきたいと思います。

経営情報学部

三好ゼミの取り組み

 学部ゼミ発表会には今年度で3回目の参加となります.三好ゼミでは,学生の社会人スキルを養成するため企業とのプロジェクト活動に取り組んでいます.2017年度からヤマハ(株)の新製品の利用方法などの提案するHYプロジェクトを始めています.どのような企業であっても,新しい製品やサービスを開発し事業化する過程において,販路開拓のために製品やサービスの利用方法の創造や製品改善のためのモニター調査を行っています.本HYプロジェクトでは,ヤマハ製の平面スピーカーの避難誘導への活用の可能性を検証する活動を行っています.具体的には多数の平面スピーカを天井に敷設した通路や避難経路に沿った誘導の可能性,誘導のための音源種別や配置方法などを実験によって検証しています.このような目的に沿って,実験の計画,実験の実施,取得したデータの整理とその考察という過程を繰り返し,成果の出た段階で,ヤマハの担当者に報告しています.

 学部ゼミ発表会では,3年生2チーム,2年生1チームが参加して発表しました.今年は3チームとも「平面スピーカの避難誘導への活動の可能性の検証」を共通テーマとして,それぞれのチームで以下の検討事項を検証した結果を報告しました.
  • 3年生第1チーム  音走査された音響刺激の方向定位特性の検証(直進パターン)
  • 3年生第2チーム  誘導音刺激に関する方向定位のスピーカによる差異の検証
  • 2年生チーム  音響刺激追従誘導に関する検証
 実験では,音源種別,音源走査方法,スピーカ種別,スピーカ設置方法など,多数の要因を一つずつ確認しなければならないため分担して取り組んでいます.追加の実験を行い,年度末にヤマハ本社へ成果報告に行く予定をしています.

3年生 第1チーム

玉置 和杜

 今年も行われた5学部発表会は、とても意味のある時間になりました。去年も参加させていただいたのですが、各学部がそれぞれの特色あるテーマを発表されるの聞いて,新しいモノの見方や考え方があるのだと感心させられます。去年と引き続き今年も自分たちは、ヤマハのFlatoneというスピーカを使った誘導実験をまとめた発表をしました。正直なところは、人前で発表をするのは苦手で緊張しました。発表を聞いてくれる人達が、興味を示してくれるのか不安でした。しかし、発表が終わり質疑応答の時間に入ると学生からの質問が多く来たので嬉しかったです。他の学部も個人的に「面白いな」と思う発表も、幾つかあって最初から最後まで楽しんで聞けることが出来たかなと思います。一番面白かった発表内容は「阪南大学をインスタを使って有名にしよう」でよく覚えています。話し手がとても上手だと、発表のクオリティが高くなるものだと感じました。来年も参加できる機会があれば参加したいです。

3年生 第2チーム

北村健也

 私は今回の5学部ゼミ発表会は各学部がそれぞれの目的に応じた発表や企画などの提案を行い、それらを聞くにつれ興味のそそられるものばかりでした。
 そこで学べたものとして、自分達が分かっている専門用語や企業の商品を初めて聞く人達に対してどのようにすれば伝わりやすく、そして興味を魅かれるものにさせられるのかという試行錯誤が一番良い経験だったのではないかと感じました。
 そして質疑応答を聞くことで新しく自分達が伝えきれていない部分や調べ不足だった部分もあらわになってくるので次の改善点を見つけることも出来ました。

2年生 第1チーム

渡邊開

 今回の5学部ゼミ発表会では、普段の学生生活では関わることの少ない他学部のゼミの発表を聞くことができ、また、他のゼミがどのような活動をしているのかを知ることができた良い機会でした。自分たちの発表では、練習通りとは行きませんでしたが、納得できる内容の発表ができたと思っています。質疑応答の時間では、自分たちの勉強不足もあり、質問に対して上手く返答ができなかったことが心残りだったので、次の機会までには研究を深め満足のいくものにしたいと思っています。また、他学部の人から私たちの発表に対してアドバイスや疑問点など多くの意見をいただいたので、今後の改善点として今後の活動に活かしていきたいと思います。

経済学部

千葉ゼミ A班

「『環境を守りたい』にカネは集まるのか:クラウドファンディングの実態調査」(3回生 向井・長野・福居・髙崎)

 A班では、資金調達の手法として注目を集めているクラウドファンディングに着目し、環境保全のプロジェクトにおけるクラウドファンディングの成功条件を分析しました。クラウドファンディングとは、銀行などの金融の専門家ではない一般の人々から資金を調達することを意味します。株式の発行や銀行融資など既存の資金調達方法では実現が困難だったプロジェクトや、一個人が少額から資金調達できる手法として、既存の金融サービスにはない魅力をもつとされています。
 今回は、代表的なクラウドファンディングサイトであるReady Forで募集された「環境保護に関するプロジェクト」のうち、すでに募集が締め切られたプロジェクトについて、資金調達に成功した事例、失敗した事例をそれぞれ30事例ずつ調査し、その共通点分析することで、どのような事例が成功しやすいのか共通点を探りました。先行研究より、リワード(資金を提供したことに対する見返り)の種類と、サイトの更新回数(プロジェクト)に成功要因があると仮説をたて(Sanfilippo, J.(2011)Final Project: Crowd Funding and Cultural Production)、リワードが無形(=経験・承認・特別感)・有形(=製品)の割合と更新回数、および事例の成功・失敗の間に何らかの相関的な関係が見られるかどうかを検証しました。今後は検証事例数を増やして分析の精度を上げ、より明確な結果を得ていきたいと思います。

千葉ゼミ B班

「有機野菜の普及に向けて:大阪での調査結果から」(3回生 松井・大森・狩野・平岡)

 有機野菜とは、農林水産省の「有機JAS規格」に適合した生産条件のもとで作られた野菜で、許可外の農薬を3年以上使用していない畑で栽培された農作物のことをいいます。有機野菜は農薬や化学肥料を使用しないため、大量生産が困難で流通量が少なく、生産コストもかかるため通常の野菜より高値で販売されている場合がほとんどです。有機農業の推進計画は全ての都道府県において策定されていますが、市町村における推進体制の整備はあまり進んでおらず、国内の有機農業の栽培面積シェアも0.4%と小さい状況にあります(農林水産省(2013)『有機農業の推進に関する現状と課題』)。私たちは、有機野菜と慣行栽培の野菜には、実際にはどれくらい価格差があるのかを調査し、その価格差はなぜ発生するのか、どうすればもっと有機野菜を普及させられるかについて考察しました。 
 一般的なスーパーと自然食品店で慣行栽培の野菜と有機野菜の価格差を見たところ、有機野菜の方が1.3倍から2.3倍ほど高い結果になりました。また、大阪にある自然食品店で、ヒアリング調査をさせていただき、有機野菜を購入する客層を尋ねたところ、購入客は殆ど女性で、20~ 30代の妊婦さんや小さな子を持つお母さん、50~60代のお年寄りで健康を気にしている方が買う場合が多いとのことでした。このことから、今有機野菜を購入していない層(男性全般、若い女性など)に有機野菜のことを知ってもらうことが、今後の普及に向けて重要なのではないかと考えました。

千葉ゼミC班

「ファストからエシカルへ:大学生の消費意識・社会意識に注目して」(千葉勇斗・梶本雅也・三原駿一・木村貴司・前川晃司)

 ファストファッションとは、流行を取り入れ低価格に抑えた衣料品を、短いサイクルで大量生産・販売するファッションブランドやその業態のことを言います。日本では2015年までの10年で外資系のファストファッションの店舗数が倍になっており、日本人の着ている衣料品の45%が安価な衣類という状況です。こうしたファストファッションは、工場やショップで働く従業員の劣悪な労働環境、児童労働、搾取的な慣習が問題視されています。
 そうした中、環境や社会に配慮した製品やサービスを選ぶ消費のあり方がエシカル消費として注目されています。エシカルファッションはその一分野です。神原・中間(2015)によると…生活者の消費意識としては、低価格志向が高く見られます。
 私たちは、阪南大学生73人を対象にアンケート調査を実施し、大学生におけるエシカルファッションの認知度と、エシカルファッションの消費意向を明らかにし、それによって、若者にエシカルファッションを広めるためのヒントを得ることとしました。その結果、服を購入するときにはデザインや価格が主に重視されており、環境や社会への配慮を選択基準にしている人はほとんどいませんでした。エシカルという言葉を聞いたことがある人も10%しか存在しませんでした。ですが、エシカルファッションとファストファッションが同じくらいの価格であれば、エシカルファッションを選択したいと回答した人が73%いました。なお、エシカルの方が高い場合は、買いたいと思う人は46%しかいませんでした。
 以上のアンケートの結果から、エシカルやエシカルファッションの認知度は極めて低いと考えられます。また、エシカルファッションの意味を知ったとしても高い場合だと購入してみたい人が大幅に少ないことから、若者の中でも低価格志向が根強いといえます。ですが、その意味を知ってもらうことで、消費意識を高めてもらえる可能性があります。今後、エシカルファッションの意味やブランドをより多くの人に知ってもらい、多少高価でもその価格に見合ったものであることを知ってもらうことが重要だと考えます。

国際コミュニケーション学部

永田ゼミの取組

 永田ゼミ(2回生)では、マレーシアの人々に関西の魅力を発信する「訪日マレーシア人増加プロジェクト」と日本の大学生をマレーシアへと誘う「異文化に触れるマレーシアツアー企画プロジェクト」とを行っています。

「#訪日マレーシア人増加プロジェクト」

 近年増のイスラーム圏からの訪日旅客増加に対応するため、イスラーム理解を深めるとともに、関西とくに大阪の魅力を発信し、マレーシア、ひいてはイスラーム圏からの訪日客の増加につなげることを目指しました。具体的な方法としては、マレーシアでも多くの人々が利用するInstagramを媒介として情報を発信する提案を行いました。

「#異文化に触れるマレーシア旅行プロジェクト」

 本プロジェクトでは、日本の大学生がマレーシアに興味を持ち、マレーシアを訪れたくなるようなツアーを作成することを目指しました。そのさい、ツアー提案者である自分たち自身をツアー利用者と措定し、ツアー内容を精査し作成しました。

「阪南大学Instagram活性化プロジェクト」(1回生)

 近年、多くの大学が、その情報発信の媒体としてSNSを利用している。ただ、本学を含め、ほとんどのSNSが十分に機能しているとはいいがたい状況にある。なかでも本学のInstagramは学生数に比してフォロワー数が少ない。本プロジェクトでは、この点を改善し、学生や高校生に楽しみながら情報を獲得してもらうための提案を行った。