学生の皆さんへ

 年初に端を発した新型コロナウイルスの猛威は、瞬く間に世界中に伝播し、我が国においては第二波と思われる感染の拡大が起きるなど、未だ終息の気配を見せません。本学においては、2月に危機管理対策本部を設置し、以降大学キャンパスの入構制限、遠隔授業の実施、クラブ活動やフィールドワークの制限、学生やご家庭への経済的支援、新しい学生生活様式の策定など、感染リスクを可能な限り抑えながら、学修機会を確保し学生生活を維持するためあらゆる方策を講じて参りました。7月には通常授業の再開に向けてキャンパスの入構制限を緩和し、一部授業を対面に戻すなど着実に通常授業へ向けた展開を行ってまいりましたが、残念ながら一部の学生にPCR検査陽性者が発生したため、再びすべての授業を遠隔に戻して当初と同様の入構制限や学外活動の制限を行ないました。またその後、一部クラブにおいて複数名のPCR検査陽性者が確認されたため、現在この状態を前期いっぱい継続せざるを得ない状況に至っております。
 一部マスコミの報道などで多大なご心配をおかけいたしましたが、これまでも本学キャンパス内での感染者は確認されておらず、クラブ活動、フィールドワーク等も現在中止しておりますので、本学学生、近隣等への感染拡大の可能性はほとんどございません。この点ご安心いただければと思います。また、遠隔授業については、まだまだ不十分な点があることは否めませんが、今後さらに授業内容を充実させるべく取り組んでおり、単位取得においても遠隔授業によって学生が不利になることのないよう考えておりますのでご安心いただきたいと思います。
 現在本学では、9月末からの後期開講時に十分な感染防止体制を敷きながら、少しでも多くの対面授業が行えることを最優先課題としており、残った遠隔授業についてもその質の向上に取り組んでおります。
 今後は何分手探り状態での回復となりますので、皆さまには幾分歯がゆい思いを強いることとなるかもしれませんが、本学はこれからもでき得る限りの学修機会の保障、学生の心身両面における保護を第一に考え、歩を進めてまいる所存です。何卒皆さまのご理解・ご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

阪南大学長 田上博司