2016.5.18

国際観光学部学生広報誌「ラ・れっとる 第18号」 新入生を迎える 手作りのレクリエーション

国際観光学部学生広報誌「ラ・れっとる 第18号」 新入生を迎える 手作りのレクリエーション

学生が学生を導くオリエンテーション

 2016年度の新入生オリエンテーションは2部に分けて開催されます。1部は4月16日(土)に本キャンパスで行なうレクリエーション、2部は5月14日(土)に奈良県明日香村で行なうフィールドワーク。いずれも、学部が独自に企画する活動です。「自分たちで考え、自分たちで行動する」学部の方針を新入生に伝える、まさしくオリエンテーション(方向づけ)であるのです。まずは、本キャンパスの人工芝グラウンドとGYCホール(体育館)で開催したレクリエーションの成果をお伝えしましょう。当日は天候にも恵まれ、4月とは思えないほどの眩しい日差しのなか、新入生、チューターの上級生、ゼミの先生方を含めて、総勢200人をこえる活気ある運動会が開かれました。レクリエーションの報告と、企画・運営に携わった学生委員のなかで、来村ゼミのSAも務める井上佑太君へのインタビュー記事をお届けします。(湯栗未名実)

※この広報活動は、阪南大学給付奨学金制度によって運営しています。

抜群の効果を発揮したレクリエーション

 レクリエーションは午後の1時から始まりました。人工芝の緑色をツツジの紅色が縁取る本キャンパスのグラウンドに入門ゼミのクラスごとに集合。学生委員の代表がルール説明や諸注意を済ませたあと、すぐさま本番へと入ります。ゼミは15クラス。これに学生委員のグループを加えて16チームです。時間の効率を考えて、8チームずつ2組に分かれ、同じ内容を前半と後半で入れ替えて進めます。GYCホールではジェスチャーゲームとしっぽ取りゲーム、グラウンドではドッジボールが行なわれます。ジェスチャーゲームはムード作り。数々の珍プレーに笑い声が絶えません。一方、しっぽ取りゲームは真剣そのもの。白熱した場面の連続です。ドッジボールは全員が気の抜けない試合です。どの学生も「当たれ」「当たるな」と真剣な表情。観戦しているこちらまで、はらはらします。真面目でおとなしい印象の女子学生も、前面に立ってボールを受け止め、力いっぱいに投げ返します。その姿は実に頼もしい。入学して1ヶ月にならない新入生が固く結束して、心を通わせています。レクリエーションの効果は抜群でした。

 優勝を目指して戦うのは、メインの出場者である新入生だけではありません。ゼミの先生もチューターである上級生も必死です。過去の経験を活かし、積極的にアドバイスを送る先輩もいれば、みずからドッジボールに参加する先生もいらっしゃいます。私も担当のゼミを優勝に導くため、ミーティングを重ねては後輩たちの意見をまとめて作戦を立て、サポートに全力を尽くしました。「新入生が怪我なく楽しめるように、そっと見守っておこう」という冷静な気持ちが一変、目の前で繰り広げられる熱戦に、思わず声を荒げてしまう始末。子どもの運動会で我がことのように力が入る親心とは、こういうものでしょうか。ふと将来の自分を感じました。
 全体の決勝戦はグラウンドでのスプーンレース。スプーンに軽い球を載せて、落とさないように走る競技です。一見すると地味ですが、コツをつかむまでが大変なようで、それだけに、はまる深みがあるようです。4チームが1組となって、それぞれに1位を決め、4組の勝ち抜きチームが決勝戦に臨みました。16チームの上位は以下の通りですが、勝ち負けに関係なく、全員が楽しみ、互いに健闘を讃えました。

大所帯の学生委員会

 4月のレクリエーションを手始めとして、国際観光学部ではさまざまな学生イベントが行なわれます。それらを企画し、運営する組織が学生の学生委員会です。今年も早くから新入生が加わり、50人近い学生が参加しています。毎週水曜日の放課後にミーティングを開き、イベントを企画し、告知のためのチラシを作り、リハーサルを行ない、そして、当日には運営を主導します。実にたくさんの仕事を全員が分担して進めているのです。そのうちの1人、2回生の井上佑太(いのうえゆうた)君を取材し、学生委員会の魅力や、活動を通じて成長した点などをお聞きしました。
湯栗:学生委員会が企画するイベントのなかで、井上君が最も楽しみにしているのは?
井上:何といっても七夕祭りでしょう。数あるイベントのなかで、参加者も最多です。昼休みの時間にアッセンブリホールで開く「織姫・彦星コンテスト」は、新入生を中心に盛り上がりますね。その日は学生の大半が浴衣姿となり、先生方や事務職員の方々までもが浴衣姿で仕事をされます。南キャンパスがぱぁっと華やかになりますね。
湯栗:いいですよね。私も毎年参加しています。今年の準備は順調ですか?
井上:ちょうど今、七夕祭りについての打ち合わせをしている最中です。
湯栗:そうでしたか。たて続けにイベントがあり、忙しくないですか?
井上:いつも慌ただしいですよ。ですが、新入生に我々の活動を知ってもらう絶好の機会ですので、気合いが入ります。
湯栗:多くの学生が七夕祭りのあとで学生委員会へ参加するのですか?
井上:その時期に入る新入生もいますが、ほとんどが入学したての4月、5月ですね。僕もそうでした。
湯栗:学生委員会に入ろうと思ったきっかけは?
井上:入学する前から、キャンパスで開催されるイベントには積極的に参加しようと思っていました。高校生のときにオープンキャンパスを拝見し、学生委員会のことを知りました。「もし入学できたら、真っ先に入ろう」と、そのときから決めていましたね。
湯栗:念願が叶ったわけですね。学生委員会に入ってよかったことは?
井上:縦のつながりができたことです。最近ではゼミ選びに悩んでいますので、先輩が入っているゼミのことなどをお聞きしています。どの先輩も熱心に相談に乗ってくださるので、ありがたいです。

あえて苦手なことに手をあげる

湯栗:楽しい活動のなかにも苦労話はあるでしょう?
井上:ありますね。去年の秋にソフトボール大会で司会を務めたのですが、大勢の前で話す緊張感は半端ではありません。そもそも人前に立つことが苦手なので、苦戦しました。司会の原稿を練る段階から壁に当たりました。要領がつかめず、先輩と2人で何度もやり直しましたね。今でもはっきりと覚えています。
湯栗:学生委員会は50人近くの大所帯だそうですが、それだけ多くの人がいるなら、適材適所で、司会の得意な人に代わってもらえたのでは?
井上:苦手だからこそ、司会に立候補したのです。「これを機に克服しよう」という思いが勝りました。ただ、たくさんイベントがあるので、司会だけでなく、すべての役割を体験しようと決めています。
湯栗:素晴らしい。前向きな考え方ですね。そのようなチャレンジ精神が役に立った経験は?
井上:企画と運営を繰り返し、そのつど達成感を味わうと、自信に繋がり、積極的に行動できるようになります。この春休みも、フェイスブックで見かけた離島のインターンシップに参加してきました。
湯栗:それは、どんなものですか。
井上:ある民間企業が企画しているもので、奄美大島の自然や歴史・文化を学び、島での生活と仕事を体験してきました。そこでも、大勢の前で発表する機会がありましたが、まだまだ駄目ですね。自分の伝えたいことをしっかりと表現することができず、歯がゆい思いをしました。
湯栗:それは残念でしたね。
井上:はい。ですが、夏休みにも開催されるそうなので、リベンジをしてこようと思います。せっかく大学に入ったのですから、たくさんのことに挑戦したいです。得意なことはもちろん、苦手なことにも失敗を恐れずに挑んでいきたいですね。

向いていない、と思う人こそ

湯栗:高校時代から学生委員会を知っていたとのことですが、想像と違う点はありましたか?
井上:「委員会」と聞いて、「堅苦しいのでは」と思っていました。しかし、実際はそうではありませんでした。先輩も気さくに話しかけてくださいますし、友人も増えました。イベントを企画することは、やり甲斐があって、楽しいですね。
湯栗:どんなときにやり甲斐を感じますか?
井上:やはり、ねぎらわれたときですね。「楽しかったよ」と声をかけられると、「頑張ってよかった」と、心から思います。
湯栗:そういう一言が励みになりますよね。どんな人が学生委員会に向いていると思いますか?
井上:「向いている」「向いていない」ということは、あまり気にしなくてもいいのでは。初めから完璧にできる人はいないでしょう。失敗しながら学んでゆき、少しずつできることが増えて、苦手を克服できるのでは。「向いていない」と思った人も、少しでも興味があるなら、ぜひ、活動をのぞきに来て下さい。
湯栗:自分自身の弱点と正面から向き合う井上君だからこそ、そういう言葉が出るのですね。説得があります。それでは最後に、今後、やってみたいことはありますか?
井上:今まで以上に、学生委員会が学部の運営に関わることができたらいいですね。同学年の仲間もたくさんいますので、まだまだ活動する力はあります。国際観光学部なので、観光に関係するイベントがあっても、いいかもしれませんね。
湯栗:夢が膨らみますね。今後の活躍を期待しています。

インタビュー後記

 見た目や口調は穏やかな井上君ですが、ひとつひとつの言葉に力があり、内に秘めたエネルギーを感じます。困難なことにこそ、とことん挑戦する。そういう強い意志や向上心がインタビューの間にも、随所に感じられました。「苦手な司会に挑戦した」エピソードをお聞きしたときには、内心で「苦手なら、得意な人に代わってもらえばよかったのに」と思ってしまったのですが、井上君が言うように、それでは自分の幅が広がりません。得意な分野を伸ばすことも大切ですが、新たな分野に挑んでみないことには、自分の可能性を量れません。自分には何があって、何がないのか。これから学ぶべきことは何か。それを教えてくれたのが、井上君にとっては学生委員会の活動であったのです。彼の強い意志もさることながら、やりたいことに積極的にチャレンジできる学生委員会の環境が素晴らしい。とても温かい場所であるのでしょう。興味がある方は、水曜日のミーティングに顔を出されてはどうでしょうか。新たなチームで、どのようなイベントを企画してくれるのか。今年も彼らの活動から目が離せません。