2015.9.8

国際観光学部学生広報誌「ラ・れっとる 第3号」〜人生を見つめる選択肢 バックパックの旅〜

国際観光学部学生広報誌「ラ・れっとる 第3号」〜人生を見つめる選択肢 バックパックの旅〜

藤村竜喜さんの経験

 こんにちは。国際観光学部広報部員の芝麻美です。高校生のみなさん、この夏休みはいかが過ごされましたか?もう夏休み気分も抜けて、2学期に向けて気分を新たにされていることと思いますが、大学の後期授業は9月の下旬から始まりますので、大学生はまだ夏休みのまっただ中です。羨ましい話でしょう。
 大学の夏休みは2ヶ月近くもありますので、いろんなことに挑戦できます。ぼんやり過ごしていては、もったいないと思い、短期留学に挑戦する学生もいれば、長期留学控えて最後の特訓に励む学生もいます。世界を相手に仕事をしようと考えている学生にとっては、夏休みこそ飛躍の時期なのです。暑い季節を怠けて過ごすか、有意義な夏にするかは、学生たちの心構えにかかっています。選択の自由が与えられる分、積極的に行動しなければ、時間の無駄遣いとなります。
 大学に入ると海外へ飛び出そう、と夢を描いている高校生のみなさんの、何かヒントになればと思い、留学経験や海外旅行の経験のある先輩を探しました。海外留学をしたいけど、1人では不安がいっぱい。海外に行きたいが勇気が出ない、と考えている人もいるでしょう。海外に行くための語学力が足りない、と悩んでいる人もいるでしょう。「そんな悩みに応えてくれる人は、いないものか」と探し、たどりついたのが国際観光学部4回生の藤村竜喜(ふじむらりゅうき)さんでした。(芝麻美)

 ※この活動は、阪南大学給付奨学金制度によって運営しています。

留学は自分の道を見つけるため

 今年の4月、藤村竜喜さんは、4回生に上がるときに、思い切って大きな決断をしました。休学をして、長期留学に挑戦しようという決断です。聞けば、大学生活の3年間で、アメリカ・ヨーロッパ・インド・タイ・シンガポール・マレーシア・フィリピンなど、実にさまざまな国を旅してきたそうです。大きな荷物を背負って、野宿に近い旅を続けるバックパッカーに挑戦しているとか。見知らぬ国を渡り歩き、ときには長く滞在しているうちに、生活や文化の違い、価値観の違いなどを肌で感じたということです。そこで藤村さんは考えました。知りたいと思ったことに、とことん向き合うには、短期間の旅ではだめだ。長期間が必要であると。そこで藤村さんはこの9月からアメリカへ旅立ち、カリフォルニアの語学スクールに半年間通うそうです。腰を落ち着けて海外生活をすることで、さらなるステップアップをめざそうと決断したのです。

芝:休学を選択するときに、迷いは?
藤村:ありませんでした。2回生の時から留学を考えていました。アメリカに行ったときに、「いつかここに住みたい」という思いにかられました。その思いを実現する時が遂に来た!そういう気持ちです。
芝:留学先でどんなことを学ぼうと考えていますか?
藤村:もちろん、語学は鍛えます。ただ、それだけでは渡航する意味がありません。国際観光学部で学び、教わったことは少なくありませんが、学べば学ぶほど好奇心が旺盛になります。興味のある国の習慣や文化をもっと知りたい。自分の肌で感じてみたい。そう望んでいます。
芝:日本にいてはつかめない何かがあると…
藤村:異文化を素直に受け入れられない社会や考え方が日本には残っています。異なる習慣や文化に触れたとき、日本人はなぜかいらだちます。心のどこかに異文化を拒絶する壁があるのでしょう。海外に出て、外から日本や日本人を眺めると、異文化を受け入れられない理由がわかるかも知れない。その壁を取り除くための解決策が見つかるかも知れない。そう考えています。
芝:ゼミの先生はサポートしてくれますか?
藤村:先生は海外生活を経験されていますので、よく理解して下さっています。迷ったときには、的確に助言を下さいます。ありがたいと思っています。
芝:留学から帰ってからは、どのような道を歩まれますか?
藤村:休学をしてまで空けた貴重な1年間ですので、自分が本当にやりたいことを見つけなければ、もったいない。1年後にどの道を進むにせよ、挑戦する心は保ち続けたい。挑戦には終わりがないと考えています。

芝:最後にお聞きしますが、TOEIC(トーイック)*の目標点数は決めておられますか?
藤村:TOEICの点数を上げるために留学に行くのではありません。点数は日本にいても上げられます。TOEICの点数は商品のおまけのようなものだと考えています。何かを学ぶことが先。英語の能力はその努力の結果、おのずと向上するものだと考えています。
芝:アグレッシブに学生生活を送って来られた藤村さんならではの言葉ですね。ありがとうございました。

編集後記

TOEICは二の次ということですが、もちろん英語のステップアップにも励まれることでしょう。あえてこういう思いを言葉にされるところに藤村さんの意気込みが感じられました。常に新しいことに挑戦する心はバックパッカーの経験が生み出したのでしょう。たくましさを感じます。大学に入り留学に挑戦しようと考えているみなさんに、ぜひ藤村さんの姿勢をお伝えしたい。どんなことにもプラス思考で臨み、積極的に行動を起こす。そうして視野が広がり、思考も深くなってゆく。そのことを藤村さんとの会話で実感しました。前向きに行動する人の話を聞くことは実に有意義です。経験したこともない世界に触れることによって、確実に何かをつかみと取ることができます。国際観光学部には藤村さんのようなユニークな道を歩んでいる先輩や仲間がきっとまだたくさんいるはずです。これからもインタビューでどんどん発掘してゆきます。ご期待ください。(芝)

*TOEICは国際コミュニケーション英語能力テスト。世界150ケ国で実施されている英語検定試験です。阪南大学の留学支援制度もTOEICの点数に基づいて運営しています。