国際観光学部で新入生歓迎イベントを開催しました

 国際観光学部では2015年度のオリエンテーション事業として、4月25日(土)に本キャンパスで新入生歓迎イベントを開催しました。導入教育の一環として実施したもので、新入生がいち早く学部の教育に触れ、互いに絆を深めることを目的としました。したがって、新入生には全員参加を呼びかけ、その結果、出席者は95%に達しました。
 当日は天気もよく、開始予定の9時半にはほぼ全員が集まり、順調なスタートを切りました。本キャンパスのGYC(ジック)ホールをメイン会場として、50周年記念館のスチューデントコモンズや4階ホール、3号館2階のコミュニティープラザなどを併用しました。学舎が南キャンパスにある国際観光学部の学生は、本キャンパスの施設を使う機会が少ないため、早くから本キャンパスに馴染み、施設を有効に活用してもらう意味も込めました。
 イベントを準備し、当日の運営を担ってくれたのは、学生委員の学生たちです。プログラムの内容はすべて彼らの意見で決まりました。自分たちが新入生であったころの気持ちを思い出し、何をすれば後輩たちに有意義な体験をさせてあげられるのかを、しっかりと考えてくれたようです。
 入門ゼミの授業をサポートするSA(スチューデントアシスタント)を加えて、40人ばかりの上級生がイベントを支えました。教職員を含めて、総勢は240名ばかりです。これだけの人数が一度にイベントを行なうのは、さすがに大変であるとの判断で、14のゼミをA班とB班に分け、午前と午後に入れ替わって同じ内容を繰り返すことにしました。大人数の活動を心得た学生委員たちの工夫です。
 2時間ずつのワークショップとレクリエーションを午前と午後に行ない、昼食はたっぷり1時間半をとってコミュニティープラザで立食パーティーを開きました。ゼミの枠を越えて交歓してもらうことが目的です。そして、仕上げは50周年記念館の4階大ホールでワークショップの発表会を行ない、成果を確かめ合いました。それぞれ5分ばかりの短い時間でしたが、新入生がゼミごとに登場して舞台に立ち、元気よく発表してくれました。
 ワークショップのテーマは「夢(希望)と不安(悩み)」。入学して3週間ばかりの短い日数しか過ごしていませんが、新入生たちは授業やキャンパス生活で感じたことを言葉にしてゆきます。「夢を叶えるにはどうすればよいか」「不安や問題点を解消するにはどうすればよいか」を話し合い、結果を模造紙に描き込んでゆきます。内容の優劣は問題ではありません。話し合うこと、まとめること、そして発表することで絆が深まります。
 絆といえば、GYCホールの広い体育館で楽しんだ3種のゲームは、新入生同士の連帯、新入生と上級生と連帯、そして学生と教員との連帯を強くしました。レクリエーションはジェスチャーゲームと大縄跳びと球運びリレーで、全員の積極性と団結力が必要です。白けた顔をした学生はひとりもおらず、驚くほど真剣に取り組んでくれました。
 午後5時過ぎに歓迎イベントは終了し、新入生たちは疲れた様子もなく帰路につき、学生委員とSAの学生たちは手際よく後片付けに入ります。ひとりの離脱者を出すこともなくオリエンテーションを無事に終えることができたのは、ひとえに彼らの努力によるものです。学生たちの努力によって学部が支えられ、魅力が生まれていることを、改めて実感させられました。今年度の学部行事も、きっと盛り上げてくれることでしょう。

【足立ゼミ】オリエンテーション2015で深まった13人の絆

国際観光学部新入生歓迎イベントとして開催されたオリエンテーション2015において、私たち足立ゼミの13名が考え、感じ、実行し、そして学んだ事柄を共同執筆という形で報告させていただきます。

率直な意見交換を通して仲間から学ぶ

 午前中のワークショップでは、「夢(希望)と不安(悩み)」をテーマに話し合う課題が与えられました。そこで私たちは、今、ゼミ生13名が共通に抱えている不安(悩み)が何かを見いだすところから作業を開始しました。みんなが抱えている不安や悩みを思いつくまま付箋に書き出し、類似のものをまとめて分類したところ、共通の不安や悩みがいくつか浮び上がりました。府外から大阪に出てきた学生は、新しい環境のもとで慣れない独り暮らしをする生活面の不安を抱えていました。また、大学の授業にしっかり取り組んでいけるだろうかといった就学上の不安や、友達ができるだろうかといった人間関係の不安を抱えている人もいました。最も多くのゼミ生が不安として挙げたのは大学卒業後の進路でした。無事に卒業したとしても、自分たちが希望する職業に就けるかどうか、みんなが不安に思っていたのです。この不安は、視点を変えれば、4年後に望みどおりの職に就きたいという私たちの願い(夢)に繋がります。そこで、卒業後に希望通りの就職をすることに焦点を絞って話し合うことになりました。しかし、大学に入学したばかりの私たちにとって、4年先のことはまだまだ現実のものとして捉えられません。何をどこから話し合えばよいのか分からなくなり、みんな押し黙ってしまいました。
 そんな時、足立先生や先輩SAが助け舟を出してくださり、社会(企業)が大学生に求めている能力のいくつかを紹介してくださいました。それは社会人基礎力と呼ばれ、前に踏み出す力(action)、考え抜く力(thinking)、チームで働く力(teamwork)など、大学時代に身につけておくべき3つの力を指しています。そこで、こうした力を培うために、どんなことに気をつけながら大学生活を過ごすべきかについて話し合うことにしました。大学生活をスタートさせたばかりの私たちですが、これからの4年間の過ごし方が自分たちの将来を左右すると思うと現実味がでてきて、みんなが具体的な意見を積極的に述べるようになりました。例えば、他者に働きかける力をつけるためにもっと周りの人と交わろう、想像力を養うために本を読もう、コミュニケーション能力を養うために人の話に耳を傾けよう、語学力を磨くために海外留学をしようなど、さまざまな提案がされました。こうした提案を分かりやすい簡潔な文章で言い直し、イラストを交えて模造紙に書き写して午後のプレゼンテーションに備えました。文字を書く人やイラストを描く人など、それぞれが役割を分担して発表用の資料を完成させました。手探り状態で取り組んだワークショップでしたが、13人が積極的に意見を出しあったからこそ内容の濃い結論を導きだすことができ、それをプレゼン資料としてまとめ終えたときは、自分たちで初めて一つのことを成し遂げた喜びに心躍りました。
 ワークショップで思い思いに意見を出しあい、お互いのことが分かるようになったことで、私たち13名はかなり打ち解けてきました。それまでの私たちは、男女間に隔たりがあり、お互いに話そうともしませんでした。そうかといって、女子でまとまっていたわけでもありません。13人がどことなくよそよそしく振る舞っていました。また、何事につけSAの先輩に頼るところが多く、先輩たちの言われるままに行動しがちでした。しかし、ワークショップで率直な意見を述べあい、ゼミの仲間が何を考えているのか、どんな夢をもっているのか、夢を叶えるために何を頑張ろうとしているのかが分かるようになりました。同じことを考えている人もいれば、まったく違うことを夢みている人もいました。それまでは気にもとめなかったことに気づかされることもありました。こうして徐々にみんなの気持ちが通じ合うようになりました。しかし、ワークショップを終えた段階では、まだお互いに遠慮があり、和気あいあいの関係になったとまではいえない状況でした。私たちを隔てている目に見えない垣根が完全に取り払われたのは、午後のレクリエーションで13名が固い結束力を示したときです。
  • 書き出した不安や悩みを分類

  • イラストを描きプレゼン資料を作成

  • 文章を書き入れプレゼン資料を作成

見えない垣根を取り払ったレクリエーション大会

 ジェスチャーゲームは、身体表現によって他者にメッセージを伝えるゲームです。ですから、人前で恥ずかしがらずに振る舞い、分かりやすく伝える工夫が求められます。恥ずかしがり屋が揃っている私たちのゼミでは、その点に不安がありました。しかしゲームが始まると、身振り手振りで一所懸命伝えようとする仲間の必死さに引きつられ、いつのまにか全員が夢中になっていました。そのおかげで、このゲームで1位になりました。言葉で伝えられないもどかしさを感じながらも、身体で表現することの面白さと楽しさを知り、これこそ私たちが午前中に話し合ったコミュニケーション力を養うために欠かせない大切なものであることに気づかされました。
 2分間で何回跳べるかを競う大縄跳びは、一人の失敗が全員に迷惑をかけてしまいます。それが大きなプレッシャーとして一人ひとりにのしかかっていました。阪南大学に入学し、たまたま「大学入門ゼミ」というクラスで一緒になったメンバーと息を合わせるのは至難の業です。それを乗り越えるため、互いに声をかけ合い、気持ちを一つにして跳ぶことに集中しました。しかも、先輩たちの力を借りることなく、自分たちで改善点を見いだし、みんなの息を合わせて跳べるよう工夫しました。13名が初めて自分たちの主体性を示せた瞬間でした。残念ながら1位にはなれませんでしたが、13名が一丸となって40回以上の跳躍をクリアしたことで、私たちの結束力の強さは十分に証明できたと思います。
 最後の球運びリレーは、ゴールまで一気に駆け抜ける走力を競うゲームではなく、スプーン上の球を落とさずに走る技術や、次の走者に引き継ぐ連係プレーの巧みさが試される種目です。そのため休み時間に、球を落とさないようスムーズに動き、次の走者に速やかに渡すバトンタッチの練習を何度も繰り返しました。リレーがスタートするや、男子の頑張りがあって、私たちのチームは単独1位に躍り出ました。しかし、慎重に球を運ぶことに集中するあまり、走っているのか歩いているのかわからないほどのスピードで進むチームメイトもいて、途中で他のチームに追いつかれてしまいました。ハラハラドキドキの連続でしたが、仲間に声援を送り続けた結果、私たちの最終走者が1番でゴールしました。その瞬間、私たち13名全員が集結し、互いに抱き合いながら勝利の喜びを分かち合いました。
 レクレーション大会午後の部で総合優勝を果たせたことは、私たちの誇りとなり、財産となりました。知り合って3週間しか経っていない私たちが、一つの目標に向けて力を合わせ、互いを支えながら目標を達成できた素晴らしさは、今後、大学生活を有意義に送るうえで大きな力になると思います。最初は他人まかせで会話もあまりなかった私たちですが、ワークショッップ、レクリエーション、そしてプレゼンテーションとプログラムが進んでいくうちに、お互いの気心が分かるようになり、主体性も目芽生えてきました。13名がコミュニケーションをとるきっかけとなり、それまでのよそよそしさはどこかに吹き飛んでいきました。また、自己主張するだけでなく、相手のことを思いやる大切さを気づかせてもくれました。オリエンテーションや大学入門ゼミを通して、最高の先生、最高の先輩、そして最高の仲間とめぐり合うことができました。
 最後になりましたが、大学に入学したばかりの私たちが実りある大学生活を送れるよう素晴らしいプログラムを準備してくださった学生委員や教職員のみなさん、本当にありがとうございました。そして、オリエンテーション2015に参加した1年生のみなさん、お疲れさまでした。
  • 結束を誓い合う13名

  • 先輩に頼らずに自分たちで戦略を話し合う

  • 玉運びリレーで1位となり、13人が集結

【共同執筆者】
赤崎真帆、入江理子、岡田敦志、北内里奈、小高杏奈、柴田真子、竹田理紗、堂滿直人、長田優介、羽室美穂、布野雄大、三浦七星、森山翔太

【和泉ゼミ】オリエンテーションイベントに参加して 1回生 清水桃子

 私は大学入門ゼミにおいて、和泉先生のクラスになりました。4月初旬、地方から来ているからか、友達もまだ指折り数えられるほどしかいませんでした。ゼミの時間内に自己紹介などもしましたが、それでもまだみんなの名前や顔などを把握できないままでした。
 その約2週間後に、新入生のオリエンテーションイベントが開催されました。まだ、みんなともそんなに仲良くなれていないことが少し不安でしたが、積極的に私に話しかけてくれたり、一緒に写真を撮ろうと言ってくれたりする人が大勢いてくれたおかげで、私はすんなり打ち解けることができました。ゼミでは、もうすっかりみんな仲良くなり、みんなでご飯を食べに行くまでになりました。

 このように、みんなが打ち解け、大学生活への不安が無くなったのは、このレクリエーションに参加したからだと思います。大縄跳び、ワークショップによる発表など、ゼミで一丸となって1つのことに取り組むプログラムの中で親交が深まり、また、みんなの特徴や性格を新たに発見することができ、とても有意義でした。
 私は毎週水曜日の3限が楽しみです。このゼミが前期で終わってしまうことがとても残念です。だからこそ、この短い期間で有意義なゼミ活動ができるよう、全力で取り組みたいと考えています。