茅葺屋根の歴史・文化に触れる:美山かやぶきの里~京都府美山町~

国際観光学部3年 寺田 観洋

 私は、京都府美山町にある「かやぶきの里」を訪れました。美山町は京都府のほぼ中央に位置し、日本海側に近く、年間を通じて多雨多湿で、年間平均雨量は1,509mmと比較的雨が多い地域です。美山町は周りが山に囲まれていることもあり、気温が比較的低く、私が訪れた時も涼しかったです。豊かな緑と清らかな水の流れを持つ自然豊かな農山村地域であるため、四季折々の景色を楽しむことができます。
 なかでも「かやぶきの里」は美山町を代表する観光スポットで、「かやぶき屋根の民家」として知られています(写真1)。平成5年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定され、京都丹波国定公園にも指定されています。そのかやぶきの里には、茅葺屋根の家屋が39軒並んでおり、身近に茅葺屋根について学ぶことができます。また、家屋の周りには季節の植物や花が咲いており、SNS映えもすると思いました(写真2、3)。
 そして、里内にある美山民俗資料館では、北山型民家の母屋、納屋、蔵を実際に見ることができます。珍しく貴重な農機具や生活道具など約200点以上が展示され、美山のかつての人びとの暮らしについて理解を深めることができます。
 京都は嵐山や四条河原町などが観光地として大きく目立っていますが、かやぶきの里では実際に私たちが観光文化について授業で学んだことを現地で見て、触れることができます。その意味で、とても貴重な観光資源を持つ場所だと思います。ぜひ機会があれば、多くの人に「かやぶきの里」を訪れてもらい、人々の暮らしぶりからかつての日本の歴史や文化について理解を深めてほしいと思いました。
  • 写真1 かやぶき屋根の民家

  • 写真2 かやぶきの里に咲く花

  • 写真3 かやぶきの里に佇む郵便ポスト