大学生活を充実させる

 意外に大学生活の4年間はあっという間に過ぎていきます。ゼミ活動はその大学生活を充実させるためのひとつでもあるのではないでしょうか。国際観光学部は1回生からフィールドワークをする機会が多くあり、2回生後期からになるとそれぞれのゼミに所属してゼミ活動を展開します。そんなゼミ活動について、今回は森重ゼミ4回生である三谷悠子さんにお話をうかがいました。(家次未來)

※この広報活動は、阪南大学給付奨学金制度によって運営しています。

地域振興に関わりたい

織田:この度はインタビューを受けてくださりありがとうございます。
三谷:こちらこそです。
家次:早速なのですが、森重ゼミに入ろうと思ったきっかけは何ですか。
三谷:地域振興に関わる活動がしたかったので入ろうと思いました。
織田:なぜ地域振興に関わる活動がしたかったのですか。
三谷:私は高知県出身ですが、高知県は観光地の候補としてはあまり挙がってこないところです。そんな似たような地域はたくさんあると思います。そんな地域を観光によって活性化させたいと考えたことから、地域振興に興味を持ちました。
家次:なるほど。
三谷:田舎に住んでいたからこその目線を活かしてゼミ活動に取り組んでいきたいと考えていました。
織田:地域振興というと他のゼミでも取り組んでいるところがあると思いますが?
三谷:確かに地域振興に関わる活動は森重ゼミだけではありませんね。しかし私は学生主体で活動を進められるというところに魅力を感じ最終的に森重ゼミに入ることを決めました。
家次:学生主体というとどのようなことですか。
三谷:森重ゼミは「ゼミ長だから、副ゼミ長だから」という縛りは特になく、先生もゼミ生の判断に任せてくれて、ゼミ生全員でひとつの事に向かって取り組んでいくというスタイルです。だからフィールドワークの場所も全て最初から自分たちで決めました。

大変だからこそ充実したゼミ活動

織田:では具体的にゼミ活動についても教えて頂けますか。
三谷:はい。森重ゼミでは1代ごとにフィールドワーク先が違います。そして私たちは鹿児島県の鹿児島市内をフィールドワーク先に決定し、若者の観光客を誘致する活動を行いました。
家次:フィールドワーク先が県外ということですが、どれくらいの頻度で訪れるのですか。
三谷:実際、鹿児島に訪れたのは3月に行った下見と9月の本格的なフィールドワーク、成果報告に伺ったので合計3回です。決して多い数ではないですが、その代わりフィールドワークの準備を入念に行いました。
織田:どういった準備をされるのですか。
三谷:まずは下見として鹿児島を訪れました。その後、鹿児島市の観光スポットをまとめたり、鹿児島市の観光客の層を見てみたり、とにかくデータ収集を行いました。
家次:観光スポットをまとめるというと具体的にどのようなことですか。
三谷:鹿児島市の観光スポットをひとつの表にして、どの観光雑誌に載っているのかいないのかを判別していきました。しかしすべてが正確な情報とも言えないので、観光雑誌だけでなく公式のサイトや観光情報サイトでも調べました。
家次:観光客の層についてはどのような結果が得られましたか。
三谷:シニア世代が多く若者が少ないことが分かりました。そこで若者をターゲットとすることにしました。
織田:なぜ若者をターゲットとしたのですか。
三谷:鹿児島県に来る観光客の中で、少ない世代は若者でした。若者は他の世代よりも、SNSなどの利用で拡散力があり、そこを強みと考え若者をターゲットとしました。
家次:なるほど。では実際に現地ではどのようなことを行いましたか。
三谷:3チームに分かれて事前に調べていた観光スポットを、1週間かけて回りました。
織田:1週間もですか?
三谷:はい。実際に回ってみて私たち若者から見て本当に魅力的なのかどうかを調査しました。
家次:具体的に魅力的というと?
三谷:例えばカップルをテーマにしたとすると、実際にカップルで訪れた時に来てよかったと思えるのかどうかというのを話し合いながら行いました。
家次:魅力と感じたものは何でしたか。
三谷:旅行雑誌載っていたものより、現地に行って現地の人から聞く穴場の温泉などでした。これを魅力だと感じたゼミ生は多かったです。
織田:いいですね。僕もそういうのにとても魅力を感じます。フィールドワーク後はどのような活動をされたのですか。

三谷:マップを作成した後、鹿児島市役所とコンベンションセンターへ成果の報告にうかがいました。
織田:準備から成果報告までしっかりとした流れがありますね。
三谷:そうですね。でも私たちはフィールドワークに行くまでの準備をかなり重視していたので、万全な状態でフィールドワークを行うことができました。
家次:最初におっしゃっていた準備はとても大変そうに聞こえました。
三谷:そうですね。データ収集に終わりが見えず、フィールドワークが本当にできるのか不安で、楽ではなかったですが苦でもなかったです。

オンとオフ

織田:ゼミの雰囲気はどうでしたか。
三谷:私たちのゼミはタイプの違う人ばかりが集まっていました(笑)。でもゼミ活動に関していうと、1人ひとりが自分の役割を把握していて、全員が主体的に考えて行動することができていました。
家次:ひとつの事に向かってやるからこそ同じ方向に向かっていけるのですね。
三谷:そうですね。ゴールが見えず行き詰ったこともありましたが、お互いにサポートし合って切り抜けました。
織田:団結力が感じられますね。
三谷:はい。そんな雰囲気だったからこそ、1人ひとりが自分の役割を見つけ出し成長していけるゼミだったと思います。
家次:ゼミ活動以外ではどうでしたか。
三谷:ゼミ終わりにご飯を食べに行ったり、ゼミ旅行として韓国へ行ったりもしました。他にバーベキューもしましたね。
家次:いいですね。オンとオフがはっきりしていますね。
三谷:はい。これから2人も就職活動や卒業論文で大変だと思いますが、充実していたと思えるように残り1年過ごしてくださいね。

インタビュー後記

 現在、私と家次は大谷ゼミとして鹿児島県の大隅半島を中心に活動を行っておりますが、森重ゼミの三谷さんも同じ鹿児島県の鹿児島市をフィールドにし活動されていたとお聞きし、私たちの今後のゼミ活動へのアドバイスにもなりました。大谷ゼミは何度もフィールドワークを行い成果物を考え完成させる活動スタイルですが、森重ゼミはゼミ内でデータ分析や話し合いを深めながら、一度にまとめてフィールドワークを行うスタイルであることがわかり、よく似たフィールドでありながら活動の進め方が異なる点も面白いです。
 本学の国際観光学部を考えている高校生の皆様や在校生の皆様、ゼミ活動で大学生活が充実するかが決まってくると思いますので、自分に向いているゼミを選べるようしっかり検討してみて下さいね。(織田 星也)