2017.10.6

国際観光学部学生広報誌「ラ・れっとる 42号」大学祭に学部にゼミ活動に走り回る坂根君

学部の内外で活躍する坂根さん

 2017年4月から全学の学生組織である「学生会」が発足しました。体育会本部・文化会本部・大学祭実行委員会・留学生会、そして各学部の学生委員会からなる組織です。それに伴って、国際観光学部の学生委員会も学部学生会として新たに出発しました。これまで国際観光学部ではコンスタントに学生活動が行なわれてきました。4月の新入生歓迎レクリエーション、7月の七夕祭り、10月のソフトボール大会とハロウィンイベント、12月のクリスマスイベント、1月のゼミ報告会など、ほぼ2カ月に1回のペースでイベントを開催し、新入生に「活気ある学部」であることを示してきました。学生会になっても、その方針は変わらず、今年も予定通りに年間イベントを開催しています。その裏側で準備や運営に尽力しているのは、言うまでもなく学生会の皆さんです。この「ラ・れっとる」においても、学生会の活躍を取材してきましたが、このたびは、私たちと同学年である3回生の坂根晃揮(さかねこうき)さんに話を伺いました。坂根さんは学生会員である一方、大学祭実行委員の副委員長として活躍しています。大学祭の開催も相当に手間がかかるものと聞いています。大きな組織であるだけに、そのまとめ役である坂根さんの苦労も推し量られます。坂根さんは、活発に地域連携活動を展開している和泉大樹先生のゼミ生でもありますので、ゼミ活動こともお聞きしました。多方面で活躍する坂根さんの努力と苦労は、高校生や在学生のみなさんに、大きな刺激となることでしょう。ご期待ください。(織田星也)

※この広報活動は、阪南大学給付奨学金制度によって運営しています。

常に走り回っているイメージ

家次:このたびは、お忙しいなか、取材を受けていただき、ありがとうございます。
坂根:いえいえ、光栄です。
織田:さっそくですが、坂根さんは国際観光学部の学生会で活動される一方、大学祭実行委員会にも所属されていますが、二つの委員を兼務されるのは、ご自身の方針なのでしょうか。
坂根:大学に入学した当初は、サークルや部活動に入りたいと思っていました。ただ、経済的にアルバイトも必要ですので、勉学を含めた3つのことを同時に進めなければなりません。これは大変です。

織田:どれもが中途半端になるかも知れませんね。
坂根:その通りです。なので、サークルや部活動ではなく、二つの委員になることを選びました。
家次:ちょっとお待ちください。二つの委員を掛け持つことの方が大変なのではないですか。アルバイトと勉強を含めて4つの活動となりますが。
坂根:すみません、話が矛盾しますね。確かに輪をかけて忙しくなるのは、間違いないのです。でも、これが案外うまくいくのです。大学祭実行委員会は大学祭に向けての準備、とりわけ学祭の前後が忙しいのですが、学生会の活動とはそれほど重なりません。大学祭の会議は日中にあり、学生会の会議は毎週水曜日の5限以降に行なわれるので、時間帯が違います。
家次:会議の時間帯がズレることで何とか、ということですね。でも、坂根さんと聞けば、常に走り回っているイメージが浮かびますよ。(笑)
織田:ちなみに、坂根さんは、大学祭実行委員会では、どのような役割なのですか?
坂根:副実行委員長を務めています。
家次:なんと、副実行委員長ですか!
織田:やはり、走り回らないといけないポジションだったのですね。副委員長の仕事や、執行部として気をつけていることは?
坂根:そうですね。副委員長の仕事は、みんなに指示を出し、意見や内容を聞いて、情報を共有し合い、調整して実行に移していくのがメインです。実際は、大学祭の当日が一番忙しい。すべての部署の管理を行なうのが委員長や副委員長の務めで、いろいろな場所に足を運び、うまく進んでいるかどうかを確認します。みんなが何をしているのかを、常に把握しておく必要があるのです。
家次:とても大変そうですが、それをやりがいにされているのは、何か理由が?
坂根:大学祭実行委員会は、全ての学部が集まって構成される委員会なので、他学部の学生と仲良くなれるのがありがたい。それぞれに学部を背負ったメンバーと行事を企画することは、真剣でもあり、楽しくもあります。学部の枠を超えた先輩、後輩の関係を築けることも魅力かな。
織田:メンバーは何人ぐらい?
坂根:ざっと300人くらいですかね。
織田:はあ、300人!会社が作れるじゃないですか。
坂根:多いですよね。なぜか大学祭実行委員は人気があるのです。この人数をまとめる執行部のサブを任せていただいていることに、やりがいを感じています。
家次:300人のリーダー格ですから、会社で言えば副社長。
坂根:そういうことはあまり意識していませんが、他人に仕事を押し付けないこと、自ら行動を起こし、自ら意見を言い、発言することを心掛けています。
家次:立派すぎます。メンバーに対しての心がけまで、できている。素晴らしい。ところで、下世話なことですが、副実行委員長の仕事を就職活動に活かせるのでは?
坂根:直接的には、どうでしょうか。ただ、企画を立てて、その内容を発表する機会が多いので、人前に立つことに自信が持てますし、自分の意見をしっかりと伝えることができます。こういう能力は、就職活動には、非常に大事なことでしょうね。自分の強みとして、大切にします。
織田:自信と言えば、ゼミ活動にも有効なのではないですか。
坂根:はい、間違いなく有効です。企業の方や、役所の方の前に立って発表する機会が多いのですが、発表慣れしていますので、あまり緊張もせず、言いたいことをお伝えできます。ただ、まだ読上げ原稿に頼っているレベルなので、将来的には自分の言葉で訴えることができるよう、磨きます。
家次:私はプレゼンテーションに自信がないのですが、坂根さんの話を聞いて、積み重ねが大事であることを悟りました。このインタビューを参考にさせてもらいます。

ゼミでは分厚い壁にチャレンジ

織田:坂根さんが所属しているのは、和泉大樹先生のゼミですね。活動の内容を教えてもらってもいいですか。
坂根:大阪府の岬町をフィールドにしています。そこでも高齢化が進んでおり、定住人口も減少しています。ですから、若者や観光客を受け入れて、活気のある街にすることが課題です。班に分かれてフィールドワークを行ない、見いだしたものをまとめ、岬町の人たちの前で発表します。
織田:例えば、どんなことですか。
坂根:そうですね。目下のことで言えば、カフェマップを作ってはどうかと。ただ、発表をしてみると、いろいろな課題が浮かび上がり、成功する可能性がまだまだ低いことがわかりました。試行錯誤を繰り返しているところです。
家次:私たちのゼミでも、行き詰るときがありますね。壁を破るのは、板根さんたちでも難しいですか。
坂根:はい、難しいですね。岬町には南海のみさき公園がありますが、それ以外の観光資源はと言うと、心もとない。だから、私たちが資源を作り上げていこうと、意気込んでいるのですが、ゼロからの出発に近いので、本当に難しい。
家次:ゼロからの出発とは?
坂根:岬町を「大阪の鎌倉」にすることが私たちの狙いなのですが、神奈川県にある本家の鎌倉は、観光地としての土台が出来上がっているため、観光客が集まっています。一方、岬町は社寺や街並みなどの観光資源に乏しく、その差は大きい。
家次:観光資源をこれから作るのは大変ですね。
坂根:私たちは学生ですので、予算も自由に使えるわけではない。できる範囲は相当に限られています。ゼロからスタートは、やはり分厚い壁ですね。
織田:坂根さんたちの発表を聞く方々の年齢層は?やはり年配の方が多いのですか。
坂根:そうですね。年配の方が圧倒的に多いですね。岬町のことを愛している方々ですので、「ここがいいよ」と勧めて下さるのですが、私たちにはピンと来ない。ジェネレーションギャップが大きく、こちらの意見も伝わりにくく、悩んでいます。若者が気軽に足を運べる観光地にするには、このギャップを埋めて、基盤を作ることが大事ですね。ゼロからのスタートですが、それだけに、やりがいは感じています。
家次:学生が壁にぶち当たったとき、和泉先生はどうフォローを?
坂根:頭を抱え込んでいるときは、一緒に考えて下さいます。その熱意を感じて、まだまだ頑張ろうと、再びやる気が出ますね。
織田:和泉ゼミといえば、仲がいいイメージがあるのですが、その秘訣は?
坂根:そうですね。4回生から1回生までを上手にまとめている先生の存在が、やはり大きい。ゼミ内での運動会や球技大会を定期的に開催されていまして、後には懇親会が。学生との距離が近くなるように努められています。ゼミ学生の参加率も高いので、おのずと仲がよくなる。
織田:仲がいいことは素晴らしいことですが、仲がよすぎて問題になることは?
坂根:仲がよすぎると、一つの方向に進むのも早い。それぞれが主張をしたのちに進むのではなく、強い意見に引っ張られて流される感じです。ある意味、危険ですので、そこは気をつけています。
家次:そこまで考えておられるのでしたら、心配ありませんね。ちなみに、ゼミ学生たちがいくつかの班に分かれて提案するとお聞きしましたが、グループに分かれることの効果は?
坂根:4班に分かれています。1つの課題に対し、4つのアイデアが出てきます。自分たちの考えと他者の考えを比べることで、互いの考えを補完できます。アイデアも増えますし、いいことばかりです。
織田:私たちもフェリーで九州へ行く船旅の企画を考える上で、アイデアに詰まることが多いので、参考になります。
家次:それでは最後に、坂根さんの抱負をお聞かせ下さい。
坂根:こういう立場上、先輩や後輩たちと接する機会が多く、先輩に頼ることもよくありました。これからは逆に、私たちが後輩たちを引っ張る番です。これまで、たくさんのことにチャレンジしてきましたので、自分で言うのも何ですが、アドバイスができることは、かなりあります。頼られる先輩になることが、当面の抱負です。
織田:実に頼もしい。
家次:ありがとうございました。

インタビュー後記

 大学祭実行委員会の副委員長を務める一方で、学生会の活動にも熱心な坂根さんの強みは「積極性」であると、インタビューを通して実感しました。私たちが質問をすると、その答えが一つから二つ、二つから三つへ広がってゆきます。おかげで取材がとてもスムーズに進みました。「人前に立って話す機会が多い」という坂根さんですが、言葉通り、話の訓練ができています。大学祭で300人もの学生を束ねる一方、学部学生会では裏方として頑張る。ゼミ活動では、あれこれとアイデアを出しては壁にぶつかり、それを解決しようと努力を重ねる。そんな坂根さんですから、3回生の後半から始まる就職活動は、人よりも一歩前で健闘されることと信じます。就活の面接では「大学で何を頑張りましたか」という質問が定番であると聞いていますが、坂根さんの場合は話題がありすぎて、何から話し始めるかに困るほどでしょう。就活を有利に展開する材料は、勉学や活動の成果であるとのことですので、高校生のみなさんも1回生・2回生のみなさんも、坂根さんのように、全学や学部、そしてゼミを盛り上げる活動に打ち込まれてはいかがでしょうか。そういう私たちも、坂根さんを見習わねばなりませんね。(家次未來)