2021.3.17

経営情報学部学生広報誌「じぇむ」no.35 宅建に合格した木津翔斗さん

文:藤田佑衣子  撮影:松田珠実
 
 今回は、宅建に合格された経営情報学部4回生の木津翔斗くんに取材させていただきました。

野球をやってきた経験が資格試験勉強に役立った

——:宅建合格おめでとうございます。
木津:ありがとうございます。
——:まず初めに、この資格を取得しようと思ったきっかけは何ですか?
木津:大学4年間の中で、何か1つ資格を取りたいと思ったからです。1、2回生のときは忙しくて、なかなか時間がない状態だったのですが、3回生になると少し余裕ができてきて、その時ぐらいから将来、不動産業界に勤めたいと思い始めたので宅建を取得しようと思いました。
——:宅建は合格率が約16%という難関資格だそうですが、それでもチャレンジした理由は何ですか?
木津:チャレンジしないと結果は分からないので、とりあえずチャレンジしてみようと思いました。
ライター注:木津くんが受験した令和2年(2020年)度(10月実施分)の合格率は17.6%、受験者数は168,989人、合格者数は29,728人、一般受験者合格基準点は50問中38点、登録講習修了者合格基準点は45問中33点でした。
出典:「一般財団法人 不動産適正取引推進機構 試験実施概況(過去10年間)」(2021年3月9日採録)
——:いつ頃受験を決めたのですか?
木津:3回生の4月に決めました。去年にも1回受験していて、その時は1点足らずに落ちてしまったので、「今年こそは絶対に取る」という意気込みで挑みました。
——:学内講座は利用されましたか?
木津:利用しました。でも、今年はコロナで対面の授業があまりなかったので、授業動画をスマホで見て、分からないところは巻き戻して勉強をしていました。
——:1日どのようなスケジュールで勉強されていたのですか?
木津:本番の試験が始まる1か月くらい前からは、朝起きて軽く勉強して、お昼ご飯を食べてまた勉強して、毎日勉強するようにはしていました。
——:宅建の勉強は1日に何時間されていたのですか?
木津:1日2時間は勉強して、試験直前は1日5時間ぐらい勉強をしていました。
——:勉強はどこでしていましたか?
木津:自分の部屋です。人混みが苦手なので、自分の部屋でやる方が集中できました。
——:勉強のモチベーションを保つための工夫は何かされていましたか?
木津:50点満点の試験で40点は取りたいという目標があったので、そこに向かってずっと頑張っていました。
——:勉強をしている際に、これまでの経験で活かせたことはありますか?
木津:小学生の頃からずっと野球をしていたので、一度始めたら諦めないという気持ちや目標に向かって挑んでいくという心持ちが宅建の勉強でも生きたのかなと思います。
——:試験当日はどのようなお気持ちでしたか?
木津:今までやってきたことを出すだけなので、あまり緊張はせず、リラックスして挑めました。
——:試験後、手ごたえはありましたか?
木津:試験後の自己採点では、手ごたえはかなりあった方で、今度は受かったかなと思いました。
——:合格された時はどんなお気持ちでしたか?
木津:すごく嬉しかったです。3回生のときは落ちてしまったので、その分の嬉しさがより強かったです。
——:宅建を目指している学生にアドバイスをお願いします。
木津:つらい時期など多いと思いますが、そこで負けずにやり続けることが大切だと思います。

4年間の前半でしっかり単位を取ることが大事

次に木津くんについて質問します。
——:出身校を教えていただけますか?
木津:阪南大学高等学校です。
——:高校でも野球部に所属されていたのですか?
木津:はい。野球部に入っていました。
——:入試区分は何ですか?
木津:阪南大学高校特別推薦入試です。
——:阪南大学経営情報学部を志望した理由は何ですか?
木津:経営について大学で学びたいと思ったからです。
——:所属ゼミを教えていただけますか?
木津:森ゼミです。
——:森ゼミを選んだ理由は何ですか?
木津:森先生は、一人一人と向き合ってくれ、的確なアドバイスをもらえるところです。
——:ゼミではどんな勉強をしましたか?
木津:経営の本を使ってプレゼンをしていました。ブラック企業についての本をみんなで読んで、それを一人一人どう思うか発表したり、自分でユニクロの経営についての本を選んで発表したりすることもありました。
——:卒論のテーマは何ですか?
木津:「フライボール革命」です。
——:内容について詳しく教えていただけますか?
木津:今の野球界では、フライを打ち上げることが多くなってきているので、そのことについて書きました。昔の監督は、ボールを転がせっていうのを言っていたのですが、今はだんだんフライを打っていけという指導になっています。その理由は、ゴロだと絶対にホームランにはならないからです。今はフライを上げることによって、ホームランの確率を上げているというような内容を書きました。
ライター注:フライボール革命とは、打者がより得点に貢献する打撃を目指してフライを打ち始めた革命のことです。
出典:森本崚太「フライボール革命は日本人にも可能か 長打量産に必要なものは?」(2021年3月9日採録)
——:受講して良かった科目や面白かった科目は何ですか?
木津:「スポーツ科学論」です。いろんなスポーツのジャンルを詳しい言葉で細かく学べたので面白かったです。
——:卒業後はどんな仕事をされるのですか?
木津:宅建を取ったこともあり、不動産業界に勤めます。
——:阪南大学や経営情報学部に入って良かったことは何ですか?
木津:スポーツや経営や情報のことについて学べたことがすごく良かったです。
——:阪南大学での学生生活を振り返り、高校生に向けて一言お願いします。
木津:単位をしっかり取るということが大事なことだと思っています。4年間の前半に単位を取るのか、前半遊んで後半に単位を取るのかでだいぶ変ってきます。僕自身は前半にできるだけ単位を取ったことによって、後半で就職活動に集中できたので、単位をしっかりと取ってほしいです。

取材を終えて

 改めまして、木津くん宅建合格とご就職おめでとうございます。普段の努力だけでなく、木津くんの野球で培った精神や何か資格を取ろうと思う気持ち、単位をしっかりと取るなどの真面目さが宅建合格にも結びついたのだと強く感じました。今回は私にとって初めての取材で、同じ大学、学部の先輩のお話を聞けてとても良かったです。
藤田 佑衣子

 まずは宅建合格おめでとうございます。私も大学在学中になにか資格を取りたいと思っているので、勉強法などとても参考になりました。木津さんのように夢に向かって努力出来る様になりたいと感じました。貴重なお話を聞かせて頂きありがとうございます。
 私は今回が初めての取材だったのでとにかく緊張しました。コロナの感染対策で教室が使えず、しかも雨が降っていたのでベンチなどはほとんど濡れていて撮影場所選びが難しかったです。撮っている中で驚いたことは、私のマスクと鼻の間から空気が漏れてカメラのファインダーが曇ってしまったことです。今までは暖かいところで撮影していたので想定外でした。
 これからたくさん経験を積んで撮影技術を身につけていきたいなと思いました。
松田 珠美

ゼミ指導教員より

木津くんは、3年次から森ゼミの所属ですが、宅建の勉強をしていると聞いたのは4年次の夏ごろだったと思います。2020年度はコロナ禍で、ゼミも前期はオンライン中心だったため雑談というものがなく、私はゼミ生の日常の様子を十分に把握できていなかったのです。木津くんから卒論の進捗状況を聞く中で、「宅建の勉強が忙しくて卒論が進んでいません」と話してくれて、宅建を目指していることを知りました。森ゼミではもう1人、宅建に取り組んでいる学生がいましたが、木津くんもそうだったとは思いもしませんでした。しかし、卒論はプロ野球界におけるフライボール革命の是非について、様々なデータや新聞・雑誌記事から調べ上げたもので、その労力と熱意からも、木津くんが努力家で不言実行の人であることがわかり、宅建合格は不思議ではないと思っています。
森 芳周
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