文:永山晴香 写真:炭家清花


 今回は、「基本情報処理技術者試験」に合格された経営情報学部4年生の西村優真さんにインタビューさせていただきました。

2回目の挑戦で合格率22.9%の資格試験に合格!

——:基本情報処理技術者とは、どのような資格ですか?
西村:システムエンジニアやプログラマーなどの開発者向けの資格です。経済産業省が主催する国家資格です。
——:基本情報処理技術者試験の開催時期と試験時間を教えてください。
西村:試験は、春と秋の年2回開催されます。試験時間は、午前が150分で、午後が150分です。
担当教員注:
基本情報処理技術者試験は、大きく分けて、テクノロジ系・マネジメント系・ストラテジ系の出題があります。ストラテジ系では、経営戦略や企業と法務等の出題があります。午後問題の中にプログラミングの出題があり、いくつかのプログラム言語の中から受験者が選択できます。
——:午後問題のプログラム言語は何を選択しましたか?
西村:表計算ソフトを選択しました。
——:基本情報処理技術者試験は、「基本」という名前が付いているわりには合格率が20%台と取得が難しい資格だそうですが、この資格を取得しようと思ったきっかけは何ですか?
西村:就職活動で役に立つと思ったからです。でも、合格したのは4年生の秋だったので、役に立ちませんでした(笑)。
担当教員注:
西村君が合格した2018年秋期試験の基本情報処理技術者の合格率は22.9%でした。
——:何回目の受験で合格されたのですか?
西村:2回目で合格しました。4年生の春に初めて受験し、秋に2回目で合格しました。
——:すごいですね。私も2回、国家資格にチャレンジしたことがあるのですが、2回とも落ちてしまいました(笑)
勉強開始から資格取得までの期間を教えてください。
西村:3年生の秋から勉強を始めました。

参考書を全部覚えた

——:学習方法を教えてください。
西村:参考書を買って、独学でした。
担当教員注:
経営情報学部には、基本情報処理技術者試験受験を想定した「情報処理技術の基礎講座2」という科目があり、受講することで試験対策にすることができます。
——:いつ、勉強していたのですか。
西村:平日は、大学の授業後に学校の図書館や、夕食後に家で2~3時間勉強しました。休日は、午後から予定がないときは、家で4~5時間勉強しました。
——:どのように勉強をしましたか。
西村:参考書の内容を全部覚えたり、過去問を何度も解いたりしました。
——:資格勉強中マイルールのようなものはつくりましたか?
西村:娯楽をした後だと集中力がもたないので、娯楽をする前に勉強するようにしていました。
——:この資格を取得するにあたってかかった費用の合計は、どのくらいですか?
西村:2万円くらいです。資格の受験代が1回5000円で、2回受験したので1万円、参考書が1万円くらいです。
——:この資格を取得するのに役立った科目があれば教えてください。
西村:IT系の授業です。プログラミング入門は役に立ったと思います。
——:勉強をするにあたって大変だったことを教えてください。
西村:午後問題の勉強がすごく大変でした。午後問題は、暗記だけではどうにもならない長文問題があるので、文章を読む力をつけるのにすごく時間がかかりました。
——:試験前は緊張しませんでしたか?
西村:緊張しました。一睡もできないまま試験を受けました。
——:私も資格試験の前日は、あまり眠れませんでした。
——:この資格を取るメリットは何ですか?
西村:学長表彰されて5万円貰えることです(笑)。
担当教員注:阪南大学には資格取得によって奨励金が支給される制度があり、基本情報処理技術者試験に合格すると5万円が振り込まれます。
——:これから基本情報処理技術者試験を受験しようと思っている方に、メッセージをお願いします。
西村:ひたすら問題を解くことです。あと、午後問題は長文問題なので、文章を読む力をつけておいた方が良いと思います。

情報のことだけでなく経営のことも学べるから経営情報学部に入学

——:次に、西村さん自身のことについてお尋ねします。
入試区分を教えてください。
西村:公募推薦です。
——:出身校を教えてください。
西村:堺高校です。
——:なぜ、阪南大学・経営情報学部を志望したのですか?
西村:情報系に進みたかったということと、もし大学4年間の間に新しい道が見つかったときに、情報のことだけでなく経営のことも学べると思ったので、経営情報学部のある阪南大学に入学しようと思いました。
——:所属ゼミを教えてください。
西村:伊田先生のゼミです。
——:ゼミではどんな勉強をされていましたか?
西村:ECサイトや、海外と日本のインバウンドについて勉強していました。
——:卒業論文のテーマを教えてください。
西村:SNSのエンゲージメント(指数)について、書きました。TwitterやFacebook、Instagramを比較し、どんな企業がそれぞれのSNSに向いているか比較しました。

情報系のゼミ以外から基本情報処理技術者試験合格を目指す

——:情報系のゼミでないのに、なぜ基本情報処理技術者の資格を取ろうと思ったのですか?
西村:3回生になって、就職について考えていた時に、システムエンジニアやプログラマーになりたいと思い始めたので、就職活動に有利になる基本情報処理技術者の資格を取ろうと思いました。
担当教員注:経営情報学部は、経営と情報の融合をコンセプトとしており、将来IT系を目指す学生も経営系科目を学び、経営系を目指す学生も情報系科目を学びます。そのため、所属ゼミの専門領域とは異なったジャンルの企業に就職できますし、経営系ゼミの学生が情報系の資格を取ることも、情報系ゼミの学生が経営系の資格を取ることも可能です。
——:卒業後はどんなお仕事をされるのですか?
西村:プログラマーとして入社します。
——:阪南大学や、経営情報学部に入学して良かったと思うところは何ですか?
西村:IT系のことを学べたことはもちろん、就職活動の際、キャリアセンターの方に積極的にサポートしていただけたのが良かったです。
——:阪南大学や経営情報学部に入学するか迷っている高校生に、一言お願いします。
西村:やりたいことがあるなら、学生を積極的にサポートしてくれる大学なので、向上心のある方に入学をお勧めします。

取材を終えて

 まずは、西村さん、基本情報処理技術者試験の合格、本当におめでとうございます。難関国家資格試験に合格するというのは、並大抵の努力では、成し遂げることができないことだと思います。西村さん、お忙しい中、今回は本当にありがとうございました。
永山 晴香


 お忙しい中取材を引き受けてくださりありがとうございました。合格率の低い国家資格に独学で合格したというのは素晴らしいことだと思います。情報系のゼミに入っていないからと諦めずに自分の目標のために資格を取得したという信念を見習いたいです。
炭家 清花

ゼミ指導教員より

 私のゼミは、情報系ゼミという訳ではありませんが、これまでもプログラマーやシステムエンジニアとして社会に巣立っていった卒業生を何人も輩出しています。西村優真さんもその一人で、とても真面目で優秀な学生でした。
 彼が卒論で扱ったSNSの企業エンゲージメント率とは、企業と顧客の関係性・絆(きずな)を示すもので、たとえば、FacebookやTwitter、Lineにおける、企業の1投稿に対しての「いいね!」「コメント」、「シェア」などのユーザー反応の度合いから、顧客の絞り込みやプロファイリング、より効果の高い宣伝(景品や注目トピックの利用等)、ユーザー参加型の商品開発など、その適用範囲はとても広いものです。西村優真さんのこれからの活躍に期待しています。
伊田 昌弘
経営情報学部学生広報委員会では、「じぇむ」の記事を書いていただける方・撮影をしていただける方を募集しています。興味のある方は担当教員(濱)か、教務課までお問い合わせください。