2019.1.11

経営情報学部学生広報誌「じぇむ」no.15 橿原ビジネスプランコンテストでグランプリを受賞した近藤快樹さん

文:秋吉恵梨香 撮影:炭家清花
 今回は、第4回橿原ビジネスプランコンテストにて学生部門でグランプリを受賞した経営情報学部2回生の近藤快樹さんにインタビューさせていただきました。

2年生でグランプリ受賞!

——:近藤君、グランプリ受賞おめでとうございます!
ビジネスプランコンテストへの取り組みは早くても2年生後期からで、表彰を受けるのは早くても3年生になってからと思っていました。ですから近藤君が2年生なのに、もう表彰されていることに驚きました。コンテストには、いつから取り組んだのですか?
近藤:2年生の夏休み前からです。2年後期からある専門演習入門で、花川先生のゼミを選択していました。ゼミが始まる前だったんですが、2年前期の夏休み前に、花川先生から連絡があり、そこからやることにしました。
——:橿原ビジネスプランコンテストに応募した理由は何ですか?
近藤:花川先生に教えてもらったことがきっかけです。また、人前で話すのが好きなこともあり応募しました。
——:近藤君は、橿原市ご出身ですか?
近藤:いいえ、大阪市出身です。
——:そうだったのですね。橿原市と何かゆかりがあるのだと思っていました。
ビジネスプランコンテストとは、どのような仕組みなのですか?
近藤:橿原ビジネスプランコンテストでは、最初にエントリーシートを書いて送り一次審査があります。そこを通過したら、二次審査となり、審査員の前でプレゼンテーションします。
——:どんな人が応募されるのですか?
近藤:学生部門と一般部門で分かれていました。一般部門では、経営者や社長の方が多かったです。また、これから行う事業のプレゼンをしている方もいました。
——:色んな方が応募されているのですね。
ビジネスプランコンテストは、何人かでチームを組んで取り組むことが多いと聞いていますが、近藤君が1人で取り組んだ理由は何ですか?
近藤:花川先生にもチームで取り組むことを勧めてもらいました。ですが、周りに参加したいという人がおらず結果1人で取り組みました。

応募プランは「ARで学ぶ観光 歴史へGO!」

——:どんなビジネスプランで応募されたのですか?
近藤:「ARで学ぶ観光 歴史へGO!」というプランで応募しました。これは、歴史的観光地にARを使って、歴史を分かりやすく学ぶことをプロデュースするというものです。企業に依頼すると費用が高くなるのですが、僕たちが仲介役となり、産官学連携で行うと費用を安く抑えることができるというものです。
担当教員注:
AR(Augmented Reality)は、ポケモンGO等で利用されている拡張現実のことで、「カメラで撮影した現実の映像に文字や画像などの情報を重ねて表示する手法」(朝日新聞出版発行「パソコンで困ったときに開く本」)です。VR(Virtual Reality;仮想現実)が仮想世界を基本にしているのに対し、ARは現実世界の映像に文字や人工的な画像等を重ねるものです。
——:ARを選ばれた理由は何ですか?
近藤:日本の観光地は、説明板に文字だけというところが多いです。そこでARを使えば、映像でわかりやすく説明ができると考えました。また、最近の技術では物をマーカーにできるものがあります。従来は、QRコードが必要だったのですが、その必要がなく、歴史的建造物に物理的負荷をかけないようにできる技術が開発されています。
担当教員注:
ARシステムにおけるマーカーとは、「付加情報を表示する位置を指定するための標識となる、決まったパターンの画像のこと」(IT用語辞典)です。「物をマーカーにできる」とは、現実の物体の写真をマーカーとしてあらかじめ登録しておき、その物体にスマホ等のカメラを向けることで、説明用の画像等を呼び出せることを意味します。
——:日本の歴史的観光地を選ばれた理由は何ですか?
近藤:花川先生が海外旅行に行った際に、海外の歴史博物館ではストーリー仕立てとなっていてわかりやすかったそうです。それに比べて日本は説明板だけとわかりづらいので、そこを変えたいなと思い選びました。
——:PowerPoint作成で工夫したことは何ですか?
近藤:スライドの最初の2枚で相手の心をつかむことを意識しました。そのあとは、わかりやすく説明するように心がけました。
——:何をするにしても最初が肝心なのですね。
ビジネスプランコンテストを通じて学んだことは何ですか?
近藤:文章の書き方はもちろん、あとはアイディアを出し、どうしたら売れるかといったことを自身でしっかりと考えることです。

目標は、キャンパスベンチャーグランプリ!

——:阪南大学へ入学した理由、経営情報学部へ入学した理由は何ですか?
近藤:阪南大学高校に在学中、阪南大学について調べていました。そこで、経営情報学部を知り、社会人になっても使えることを学べたらいいなと思い選びました。
——:今回のビジネスプランコンテスト応募に当たって参考になった授業はありますか?
近藤マルチメディア入門です。PowerPointの使い方やプレゼンの仕方について学びました。
——:マルチメディア入門はPowerPointの基礎が学べますよね。私も1年生の時に取りました。
今後の目標は、何ですか?
近藤:キャンパスベンチャーグランプリ(CVG)という関西で一番大きなコンテストで賞をとることです。

取材を終えて

 私は近藤君と、1年前期の大学入門ゼミで同じゼミでした。その時から話しやすい印象を持っていましたが、今回のインタビューの中でも笑いを交えたり話が聞きやすく、楽しくインタビューをさせていただきました。近藤君のビジネスプランが歴史的観光地で使われる日が待ち遠しいです。近藤君、ありがとうございました。
秋吉恵梨香


 私は一回生で初めての取材だったのでとても緊張していましたが、近藤君の和やかな雰囲のおかげで気張せずに撮影することが出来ました。ビジネスプランコンテストに二年生前期という早い時期から取り組んでグランプリを取られたと聞いて、何事にもやりたいことには早めに取り組むことが大切だと気づかされました。ご協力ありがとうございました。
炭家清花

ゼミ指導教員より

 近藤君やそのほかの学生も、ビジネスコンテストにチャレンジするために専門演習入門開始前の2年生前期から自主的に勉強会を重ねました。特に、夏休みは暑い中、大学に通ってプランを練ったり、文章を何度も書きなおす等、大変な労力を費やしました。ITビジネスプランは他大学との競争です。夏休みを費やしたからといって受賞できるわけではありません。最近は、大学生によるビジネスプランの注目度もあがり、ますます受賞が困難となってきています。努力はもちろん、柔軟な発想、意外性のある着眼点、最新技術の知識、そしてなによりも最後まで投げ出さない忍耐強さを身に着けてほしいと思います。
花川典子
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