2026年7月10日(金)、韓国・培花女子大学から「短期言語・文化交流プログラム」に参加している学生たちが、阪南大学大学会館の和室で茶道と華道を体験しました。本企画は学生支援課が主催し、阪南大学茶華道部の先生と部員の学生たちが運営を支えながら、日本の伝統文化に込められた精神や美意識を伝えました。

茶道体験では、畳の和室という日本独自の空間の中で、茶碗や茶筅、茶杓などの道具に触れながら、お茶をいただく際の作法や抹茶を点てる手順を学びました。学生たちは、一つひとつの所作を実践する中で、茶道が単にお茶を味わうためのものではなく、客を思いやり、限られた時間と空間をともに大切にする文化であることを体感しました。

お茶を差し出す動作や茶碗の扱い方、相手への挨拶といった細やかな所作には、客を敬い、心を尽くして迎える日本の「おもてなし」の精神が表れています。静かな和室でお茶と向き合う時間を通して、参加学生たちは、日本文化に息づく礼節や思いやりの心に触れ、その奥深さへの理解を深めました。
                                   
                                      和室で茶道の説明を受ける学生たち


                              

                                 茶碗や道具を手に実践する様子            

続いて行われた華道体験では、季節の花や枝葉の形、色、向き、空間の広がりを生かしながら、それぞれが一つの作品を制作しました。花を多く飾るのではなく、草花の個性と余白を大切にしながら全体の調和を生み出していく過程を通して、学生たちは日本文化に特徴的な「間」の感覚や、簡素さの中に美を見いだす美意識を学びました。

同じ花材を用いても、完成した作品には一人ひとりの感性や工夫が表れます。学生たちは互いの作品を鑑賞しながら、表現の違いを楽しむとともに、自然と人との関わりや、花を通して季節を感じる日本文化の豊かさを実感しました。
  • 華道に取り組む学生たち

今回の体験では、知識として日本文化を学ぶだけでなく、お茶の香りや味、茶器の手触り、和室の静けさ、草花の色彩や香りなどを通して、文化を五感で受け止めることができました。実際に見て、触れて、味わい、自らの手で取り組む経験は、言葉だけでは捉えにくい文化の背景や価値観を理解する上で大きな意味を持ちます。

また、茶華道部の先生より道具の使い方や作法、花の生け方についての詳細な説明を聞いた後、茶華道部員たちによる丁寧な支援もあり、参加学生たちも茶華道部員たちともより自然な会話と交流も生まれました。体験後には茶華道部員たちSNSを交換する姿も見られ、文化を教える側と学ぶ側という関係を越えて、同世代の学生同士による新たなつながりが育まれました。
  • 華道部の先生から助言を受ける様子

この交流は、培花女子大学の学生にとって、日本文化を深く理解する貴重な機会となっただけでなく、阪南大学の茶華道部員にとっても、自らが学んできた文化を異なる文化的背景を持つ相手に伝える実践の場となりました。普段何気なく行っている所作や考え方を言葉にして説明することは、自国の文化を改めて見つめ直し、その価値を再認識する学びにもつながります。

外国語の学習と文化理解は、互いに切り離すことのできない関係にあります。文化の背景を知ることで、学んでいる言葉の意味や使われ方への理解が深まり、実際に相手とコミュニケーションを図ろうとする意欲や自信も育まれます。今回の茶道・華道体験は、日本文化を理解する機会であると同時に、学生同士が文化を通して歩み寄り、新たな交流へ踏み出す機会となりました。
                       
                                                                                                   集中して花を生ける様子と完成した生け花作品

以下では、茶道・華道体験に参加した培花女子大学生の感想を紹介します。

研修参加学生の感想

語学研修中に意義深い茶道の授業を受けました。畳部屋でお茶をいただく際の作法や、茶筅・茶杓といった道具の使い方、お茶を点てる順序について学びました。

細かい作法が多く、最初は少し緊張しましたが、先生が丁寧に教えてくださったおかげで、少しずつ慣れていくことができました。
授業の最後には自分たちが点てた抹茶を和菓子といただき、その優しい味わいがとても印象に残りました。

この授業を通して、日本文化の奥深さを感じることができ、貴重な経験になりました。
(培花女子大学/チェ・ボギョン)


韓国では小さな花瓶に生け花をしたことはありましたが、大きな花器に花を生けるのは初めてだったので、とても新鮮で興味深い体験でした。花の香りや草の匂いに包まれ、心が落ち着くような気持ちになりました。

途中で花が何度も倒れてしまい苦労しましたが、阪南大学の茶華道部の学生や先生に助けていただき、素敵な作品を完成させることができました。久しぶりに一つのことに集中し、穏やかな時間を過ごすことができてとても楽しかったです。

また、華道ではバランスや調和を考えることが大切だということも学びました。日本でしかできない特別な体験だったので、より一層意義深く、いつまでも心に残る授業となりました。
(培花女子大学/ジョン・インア)