阪南大学経済学部では、「キャリアアップ」枠並びに「リーダーシップ」枠という学部独自の給付制奨学金制度(2・3・4年次生各5名、1名につき年間給付額40万円)を用意して、学生の成長をサポートしています。
 「キャリアアップ」枠は、公務・金融・国際という三つのキャリア分野を設け、学業成績が優良で主体的に進路目標の実現をめざして資格取得等に励んでいる学生に給付される奨学金です。
 「リーダーシップ」枠は、学業成績が優良で経済学部や大学が主催する行事等の企画・運営で中心的な役割を果たした学生に給付される奨学金です。
 今回は、2023年度「キャリアアップ」枠・2年生の活動成果を紹介します。

リーダーシップ

経済学部2年生 岡 雄斗さん

 私が2023年度活動した主な内容は、経済学部学生企画委員会(HEP)でのオープンキャンパスの運営、ゼミ活動、部活動、MOS(Word、Excel)講座の受講と資格取得の4つである。
 私は、オープンキャンパスにお越しいただいた、高校生や保護者の方々の前で、経済学部の魅力や普段の生活の様子を伝えるプレゼンテーションを行ったり、個別での質問(大学に入学してからのことなど)にお答えしたりした。
 私がプレゼンテーションを担当した2023年8月のオープンキャンパスは、来場者の方が一番多く、約150人の前でプレゼンテーションをした。こんなに大勢の前でプレゼンテーションをしたことがなかったので、最初は緊張していたが、真剣に聞いてくださる方やうなずいてくださる方を見て、話しているうちに緊張もほぐれ、プレゼンテーションを終えて拍手をいただいた時には、達成感でいっぱいだった。今後150人以上の人の前で話すことがあっても、この時のプレゼンテーションを思い出して、自信を持って話すことができると思う。
 ゼミ活動では、2023年夏頃から約半年間かけて、八尾市の近鉄バス利用者を増やすためにバス停付近のお店を現地調査してリーフレットを作成したり、バネやボタンを作っている中小企業さんの工場を見学したりと、様々なことを経験することができた。
 私は2回生の春からフォークソング部に入部して活動している。私は高校生の時に軽音楽部に所属していてギターを弾いていたので、また音楽をしたいと思いフォークソング部への入部を決めた。
 フォークソング部では、ライブハウスや野外音楽堂など様々な場所でライブをしている。また私は学園祭の時にGYCホールで演奏して、学園祭を盛り上げた。まだ部員は少ないので、2024年度は新一年生を勧誘して、部をさらに大きくしていきたいと考えている。
 MOS(Word、Excel)の春季講座を受講して、試験は2つとも無事合格した。私はWordやExcelの使い方をある程度熟知しているつもりだったが、この講座を受けてまだまだ使いこなせていない機能があったのだと気付くことができた。
 行動計画書に書いていた、FP技能検定3級の取得と短期インターンシップへの参加については、部活との兼ね合い等もあり実行できていなかったため、FP技能検定3級は4月にCBTを活用して受験し、短期インターンシップはもう少し業界研究を行ってから取り組もうと考えている。

経済学部2年生 菊澤 菜月さん

 阪南大学2回生の菊澤菜月です。この度、学部奨学生に選出していただきありがとうございます。私は大学の学費や教科書代、交通費も全て貸与型奨学金から支出しているのですが、毎回とてもギリギリで賄っていたため、資格取得や、そのための資格講座を受講する余裕がありませんでした。しかし、今回学部奨学金を頂いたことによりお金に少し余裕が出来たため、MOS(Excel)の講座を受講することができました。その結果、無事にMOS(Excel)の資格も取得できました。
今年度のオープンキャンパスでは、コンシェルジュ班(来場される高校生や保護者の方々からニーズを伺い案内する役割)のリーダーを務めさせていただきました。昨年度はスタッフとしての参加でしたので、班を引っ張っていくリーダーの仕事は新鮮で良い経験になりました。コンシェルジュ班のリーダーとして、班のメンバーの行動やオープンキャンパスに来場いただいた方々への声掛けなど積極的に行いました。
ゼミではさまざまな活動をしてきましたが、特に印象に残っていますのは、八尾市と近鉄バス株式会社にご協力いただき、八尾市のおすすめスポットを紹介するリーフレット制作と、ファクトリズムという八尾市の中小企業を見学・体験出来るイベントへの参加です。
リーフレット制作ではデザイン班を担当しました。デザインを考える際に、前回のリーフレットと似たようなデザインのほうが手に取ってもらいやすいのではないか、場所を指すピンは前回と変えた方が良いのではないかなど色々な改善点やアイデアについて話し合いました。大変な作業でしたが、とても完成度の高いリーフレットを制作することができ、取材先や連携先からも高い評価をいただきました。
ファクトリズムでは、旭食品株式会社と株式会社ユタニを訪問し見学させていただきました。見学の際に積極的にご挨拶や質問、メモをとるなどを心掛けました。今回訪問した際には、他の企業の方をはじめとした社会人の方々も入られていたので、目の付け所や質問のレベルが非常に高く、とても勉強になりました。
オープンキャンパスや資格取得、ゼミ活動など多くのことを経験することが出来たのは経済学部奨学金をいただいたからだと感じております。来年度から就職活動も始まるので、今年一年で学んだことを忘れず、今一度気を引き締めて大学生活を過ごしたいと考えております。

キャリアアップ

経済学部2年生 葉山 碧志さん

 経済学部経済学科2年の葉山碧志と申します。この度、経済学部奨学金キャリアアップ枠金融分野で採用されました。この学部奨学金を頂いたことにより、貴重な時間の多くを学修に充てることが出来ました。ここでは、その報告も兼ねまして、今年度、私が取り組んだ活動について、ご報告します。
私は税理士を目指しており、その夢を実現するために、主に資格取得に取り組み、日商簿記検定2級、3級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP3級)を取得しました。また、税理士試験の簿記論に挑戦しました。
税理士になるためには、官報合格、大学院免除、国税OBなどのいくつかの方法がありますが、私は税理士試験の3科目合格と大学院の税法2科目免除で税理士を目指しています。税理士になるためには会計や税法の専門的な知識などが必要となりますが、簿記の学習から始めるのが良いとの情報に接し、まずは日商簿記検定の取得に取り組みました。遡りますと、高校3年の秋に日商簿記検定3級の学習からとなります。普通科の高校に通っていたため、簿記の授業はなく、独学で学習を始め、高校卒業時点で日商簿記3級を取得しておりました。その後も学習を継続し、大学1年の時に日商簿記検定2級を取得しました。学外の予備校を利用し、日商簿記検定1級の取得も考えていましたが、税理士試験の受験資格が緩和されたため、税理士試験の簿記論を受験することにしました。予備校では、同じ目標を持ったライバルと共に学ぶことで、モチベーションを維持することが出来ました。また、自習室やすぐに講師に質問できる環境が整っているため、学修に集中でき、わからない点もすぐに解決することが出来ました。私は主に2つのことを意識して学修を継続しました。
 1つ目は、学修しない日を作らないことです。たとえ5分であってもテキストを読み、1問でも電卓を叩いて問題を解くことで、学修を習慣化することが出来たと思います。
 2つ目は、本試験を意識して問題を解く訓練を主眼に置いた学修計画の策定です。答練や実力テストを受ける時から本試験を想定して、問題の取捨選択や集計でミスが出ないように意識して解いていました。また本試験が午前9時開始なので、本試験で頭がしっかりと働くように、普段から早く起きて、早朝から学修しておりました。
こうして臨んだ今年度の税理士試験でしたが、力及ばず不合格でした。税理士試験は日商簿記検定1級合格者や公認会計士受験生、会計事務所に勤めている方もいるため、受験生のレベルが高く、また競争試験であるため、合格するのは自分が想像していたよりも甘くはなかったことを痛感し、これが難関試験なのだと実感しました。今年度の税理士試験での悔しさをバネに、結果を出せる努力を継続していく覚悟です。

経済学部2年生 小瀧 愛結美さん

 今回、金融枠で経済学部奨学金をいただきました、経済学部経済学科2回生の小瀧愛結美です。
 経済学部の学部奨学金をいただいたことによって、1回生の時よりアルバイトの時間を削減することができ、大学での学習、資格取得に向けてなど様々なことに対してじっくりと向き合うことができました。
 この1年間、私は特に次の2つのことに力を入れました。
 1つ目は、2回生から始まったゼミ活動です。ゼミ活動では、八尾市や近鉄バス株式会社と連携して八尾市のバス路線沿いの魅力を伝えるリーフレットを制作したりするなど様々な活動を行いました。ゼミ活動は時に休日を利用しました。これまで休日はほとんどアルバイトに時間を充てていました。そのため休日に活動があると金銭的な不安が少なからず発生します。しかし、学部奨学金をいただけたことにより、不安は解消されました。結果として、自分自身が納得のいく活動結果を残すことができたと考えています。
 2つ目は、資格取得です。私は将来、金融関係の仕事に就きたいと考えています。どの職業でも知識は必要だと思いますが、金融関係の仕事に就くならば金融業界ならではの知識が必要になる中、まずは簿記の知識を身に付けておきたいと考え、日商簿記2級に挑戦しました。6月から11月までの約半年間一生懸命に勉強を継続しましたが、残念ながら自分が望んだ結果を得ることはできませんでした。しかし、諦めることなく次の試験日程に向けてこれからも教えていただいたことの復習を怠ることなく、絶対に合格したいです。
 このように私は、大学での勉強と自分のための資格取得に対して時間を確保することができました。今回学部奨学金をいただけたことで学習に力を入れることができたと実感しております。これからも学習面において怠ることの無いよう日々精進したいと思います。また、今後も大学での学習、自分に役立つ資格取得に力を入れ、残りの2年間も実りのある学生生活を送りたいと考えています。