阪南大学経済学部では、「キャリアアップ」枠並びに「リーダーシップ」枠という学部独自の給付制奨学金制度(2・3・4年次生各5名、1名につき年間給付額40万円)を用意して、学生の成長をサポートしています。
 「キャリアアップ」枠は、公務・金融・国際という三つのキャリア分野を設け、学業成績が優良で主体的に進路目標の実現をめざして資格取得等に励んでいる学生に給付される奨学金です。
 「リーダーシップ」枠は、学業成績が優良で経済学部や大学が主催する行事等の企画・運営で中心的な役割を果たした学生に給付される奨学金です。
 今回は、2022年度「キャリアアップ」枠・2年生の活動成果を紹介します。

リーダーシップ

経済学部2年生 岩本懍さん

 阪南大学経済学部2年生岩本懍と申します。この度、経済学部奨学生に選出して頂きありがとうございました。働いていたアルバイト先が閉店することとなり、アルバイトを減らす所か0になってしまう所でしたが、奨学金があったおかげでなんとかやりくりすることができました。また、留学に行こうと思っておりましたが飛行機が上手く飛ばず、キャンセルになってしまい行くことができなかったため、またタイミングを見て行くことができたらと思い、それに備えて貯金することにしました。その分時間ができましたので、資格に挑戦しようと考え、まず普通免許を取得しようと思い長期休暇の機会に教習所に通い始めました。
今年から経済学部学生企画委員会の委員長に選出され、 去年と違う忙しさがありました。オープンキャンパスを始めとし、委員会メンバーのやる気を落とさないためにもクリスマス会やプレゼン大会などアクティブに活動することを心掛け活動してきました。3年生が引退し右も左も分からないままのスタートでしたが、同級生とタックを組み企画書を書いたり教室確保したりと仕事の分担を図りなんとかスムーズに進めることができています。4月からは新入生を迎えてより一層モチベーションの維持が必要になってくるため、経済学部全体でのイベントを企画する予定です。
ゼミでは、藤井寺市・八尾市のおでかけキャンペーンというリーフレット作りや梅田駅にある大阪新卒応援ハローワークを低学年の大学一年生にも利用してもらうためにはどうしたら良いのかについてアイデアを出すという取り組みをしてきました。バス路線とハローワークに共通する部分は誰にどういう内容を知ってもらいたいか、ということでした。そのためには、どんな人が利用していてその人たちがどういう目的で使用しているのかという所まで見る必要がありました。リーフレットでは、バスを使ったお出かけマップを作りました。ゼミ生でバス路線を分担し、バス路線周辺で見つけたおすすめスポットにアポを取ることから始めました。おすすめスポットにあげたお店や会社の方たちと打ち合わせを行った後、構成を考えていきました。最終的にお食事処や体験ができる工場が見やすく紹介されたリーフレットが完成し、配布することができました。ハローワークの取り組みでは、グループを作り各々分野別でどうしたら良いのかを話し合いました。ハローワークを認知してもらうためにTikTokを使うことを提案しましたが、公的機関のためTikTok開設は難しいと指摘を受けました。InstagramやYouTubeの利用については、許可をもらうことができました。この二つの取り組みから、分析の大切さと仲間と協力する大切さを学ぶことができました。次年度はさらに深化させて取り組んでいく予定です。
教習所の授業は朝早くから夜遅くまで入っており、アルバイト・委員会・課題等との両立を図ることが奨学金のおかげでできました。普通免許の取得でも、仮免試験と卒業検定を1回で合格したかったので慎重に勉強し運転をしました。最初の頃は右折すらできず乗り上げたり苦労が多かったですが、卒業検定のときにはしっかり走れていたと言われ、人は練習すれば成長するんだなと改めて感じることができ、無事に卒業し普通免許を取得することができました。
このように、委員会やゼミ活動、普通免許の取得にしっかり取り組むことができたのは経済学部奨学金を頂いていたからだと実感しています。また、去年より今年は濃い1年にしたいと考えております。少し怠けてしまった部分もありましたので気を引き締めていきます。
これからも阪南大学経済学部奨学生として誇りを持って大学生活を過ごしていきたいと考えております。

経済学部2年生 藤本千穂さん

 私が今学年で取り組んだことは主に二つあります。一つ目は新入生オリエンテーションでファシリテーターとして活動したことです。入学して間もない学生同士のグループワークで自己開示を促すこと、大人数をまとめることにはとても苦戦しましたが、周囲を観察し適度に仲介として入ることや、ファシリテーターメンバーが一丸となり連携して企画を成功に導きました。
 二つ目は学部の授業に対して意欲的ではない学生対象の講義でファシリテーターとして活動したことです。高校生の時からリーダーという役回りで動く機会が多かった私ですが、後期ではファシリテーションの講義を受け、さらには実際にファシリテーターとして活動させていただきました。グループワークでは主に自己開示のサポートを行いました。人と関わることが苦手な学生に毎回の授業で積極的にオープンエンドの質問をしました。傾聴力を意識して話すことで心を開き、様々なことを打ち明けてくれるようになり、さらには授業に出ることを頑張っていきたいと思ってもらえるようになりました。そこで私は周囲を引っ張っていくリーダーシップと同時に時には寄り添い伴走することが大切だと学びました。
 私はアルバイトの場面でもファシリテーションの授業で学んだことを生かし、周りを観察し、傾聴することに重きを置いて接しています。トレーニングする際には、どうしてその手順が重要なのか、どうして正しい手順を守ることが大切なのかを丁寧に説明しています。その成果もあり、アルバイトリーダーに抜擢していただき、トレーニングの責任者として働いています。乗り越えるべき壁はいくつもありますが、根気強くトレーニングすること、従業員が一丸となって働くことを目標として日々努力しています。
 今後は、自分自身の苦手分野であるマネジメントスキルを習得したいと考えています。また、今回学んだファシリテーションスキルをもっと深く学んでいくと同時に他のコミュニケーションスキルも学びたいと考えています。

経済学部2年生 森本祐生さん

 このたび学部奨学金をいただきました、経済学部二回生の森本です。この奨学金によって、限られた時間の中で委員会活動、学業、アルバイトの両立ができました。ありがとうございました。
 私は現在、経済学部学生企画委員会に所属しており、事務局、オープンキャンパス実行委員長を経て、事務局長に就任しました。HEPでの活動で大きく2つのことに力を入れました。
 1つ目は夏のオープンキャンパスです。コロナウイルスの感染者数がまだ落ち着かない状況での開催となり、感染対策と来場者の満足度向上を主軸に実施しました。新規イベントとしてスタンプラリーやカフェブースの変革を行いました。一回生のスタッフ参加も非常に多く、ピーク時では50人を超えるなど、マネジメントにも注力しました。マニュアル製作を行い、経験が少ない学生でも積極的に関わることができる環境の構築を行いました。
 2つ目はプレゼンテーション活動です。現在HEPにはプレゼン班があり、10名程度が在籍しています。オープンキャンパスでのプレゼン発表のクオリティーアップを目的として、定期的にプレゼン活動を行える環境を構築しました。経験豊富な先輩に講習会を実施していただき、集大成としてプレゼン大会を実施しています。課題成果報告会ではHEP所属学生が上位になるなど、HEPでの経験をもとに各々がスキルアップをしています。
 昨年度はコロナ禍が収まりを見せ、オンラインと対面の両立が課題となりました。対面実施のノウハウが少ないこともあり、HEPメンバーと試行錯誤を重ねながら、先生方のサポートを受けることで無事やり遂げることができました。学業やアルバイトがある中で、委員会活動にこれほど力を入れることができたのは、ひとえに学部奨学金によって金銭的余裕ができたからだと思います、重ね重ねになりますがありがとうございました。
新入生オリエンテーションやオープンキャンパスなどが今年度も実施されるため、今度は私が主体となり、経済学部を盛り上げるイベントを実施していきたいと思っています。

キャリアアップ

経済学部2年生 小堂辰真さん

 経済学部2回生の小堂辰真です。今年度のキャリアアップ枠公務分野において学部奨学生に選んでいただき、誠にありがとうございます。私は、アルバイトが禁止されている公立高校に通っていたことや家庭の事情など、学費の支払いも簡単ではない状況にあります。ですが、今回学部奨学金をいただけたことで、公務員試験対策に積極的に取り組める余裕が生まれました。また、私自身春には3回生になるため、今年度どれだけ努力できるかが将来のターニングポイントになると考えています。その結果、学部奨学生である自覚と感謝を忘れることなく、常に高い意識を持って学習を継続していく覚悟が出来ました。
 私は、今年度、学部奨学金も利用しつつ、地方公務員への就職を目標としてさまざまな活動に取り組みました。具体的には、3つの活動に分けられます。まず、1つ目に公務員試験に向けた日々の学習が挙げられます。内容としては、基本は、毎週2回受講しているゼミにおいて数学の問題理解や英語の翻訳を行っています。個人でもそこで用いられるテキストや文章での予習復習を隈なくしています。また、参加した模試やネットの公務員試験問題を使って時間を図りながら解き、間違いの確認と再復習を進めてきました。加えて、継続的な学習姿勢を日頃から身に付けていくために、履修授業一つ一つに意欲的に取り組んでいました。その成果もあり、通年での評点平均では3.5以上をキープしています。
 2つ目にボランティアへの参加が挙げられます。明確には、大学の所在地である松原市で行われている食料支援活動「フードバンク」に月一回協力させてもらっています。活動の中には来てくださる地域の方々と相談や意見交換のできる場が設けられています。そのため、私は地方公務員を目指す者として、市民が抱えている不安はどのようなものであるかを聞いてみるなど積極的にコミュニケーションを取るようにしています。
 3つ目に地方公務員の特徴や公務員試験の概要の情報収集が挙げられます。これに関しては、面接対策と近年の試験における傾向を掴んでおく目的から行うことにしました。試験内容は、採用までの一般的な流れや希望する都道府県での試験区分などについて調べています。しかし、地方公務員の詳しい情報に関して、地方公務員として何をしてどうありたいのか具体的に答えられるほどの知識はまだ付いていません。これから自分の意見に自信をもって言える状態に持っていくために努力を続けています。
 これら3つの活動は、間違いなくいただいた奨学金によってより充実したものになっています。公務員試験対策講座、模試への参加をはじめ、参考書や公務員試験ガイドブックの購入も学部奨学金あってのことだと身をもって感じています。また、ボランティアについても今年度から富田林で行われるものにも参加することになりました。本当に奨学生に選んで貰えたことに感謝しています。
 そのため、今後の活動についても、いただいた奨学金を無駄にすることのないよう有効に活用しなければなりません。だからこそ、毎日現状に満足せず、日々成長を感じながら学習する環境作りを大切に過ごしていきたいです。

経済学部2年生 出口青空さん

 2022年度、阪南大学経済学部給付型奨学金をいただいた2回生の出口青空です。今回は、奨学生に選んでいただき、感謝致します。私は、専門職として働きながらも、もう一度、学問を学ぶ意欲を持ったため、2021年に社会人枠で阪南大学に入学致しました。勉学と仕事との両立、生活費や授業料をすべて自分で支払っており、今回頂いた奨学金が心の余裕となりました。
 私は、キャリアアップ枠の国際分野で奨学金を頂きました。そのため、英語の学習に力を入れてきました。具体的には、一つ目に英語3の授業を選択し、授業内でTOEIC?の問題形式のテキストの復習を行いました。最初は、解き方が分かりませんでしたが、質問パターンや同じ単語が設問で出てくることが多く、何度も復習を重ねるごとにパターンを理解することができました。二つ目は王ゼミで金融英語の教科書を輪読、和訳し、金融の専門的な知識を理解することです。1回生の時に、王先生のゼミ紹介と、王先生の授業を受けて王ゼミで英語を学びたいという強い思いが募り入ることができました。授業では予習した英訳を、一人ずつ発表する形式で、先生が解説していました。後期では、自分たちが先生役として、英訳のほかに英文の注意点をみんなが分かるように解説しました。自分が間違えた点や、他の学生が正解を言ってくれた点は、印象に残っており、TOEIC?にももちろん出てくる単語やフレーズが多いので、勉強に生かすことができました。三つ目に、English spaceの活用です。English spaceでは、日本人の講師から、TOEIC?に関する勉強法やテキストの選択などのアドバイスをいただきました。スピーキングの練習として前期は、週に1回、自分でセンテンスを作成し、それをベースにネイティブの講師と英会話するという方法で活用しました。後期は、新たなプログラムができ、テキストを自分で選択、そのテキストで英語の会話や単語をネイティブと練習することで活用しました。テキストがあるため、授業がスムーズで自分にとって非常に勉強になりました。結果として、この一年間でTOEIC?リーディングの点数がアップしました。
 私は、英語を手段として使うことを意識しながら英語学習をしています。この手段を使って自分のキャリアアップに繋げることができるよう、今後も継続的に努力していきたいと思います。