経済学部では、学部の「特色ある教育」を更に充実させるため、社会(人)・企業との接点を学生に提供する授業の一環として、2026年度も「実務講座A(営業活動実務)」(経済学部非常勤講師 村田敏也先生ご担当)において村田先生の豊富な人脈を活用したゲスト講師による講義を実施しています。2026年6月15日(月)、浜田綾様をお招きし、「突き抜けろ!~普通のままで終わらない~」というタイトルで特別講義をしていただきました。

以下、村田先生にその内容(要点のみ)をご報告いただきます。

浜田 綾 様について
大阪府生まれ。関西大学文学部を卒業後、会社就職。約10年間ビジネス文書の作成しながら結婚と2度出産。また、会社勤めをしながらライターとして活動開始。会社退職後「コトバノ」という屋号で開業。電子書籍の編集リーダーなどをしつつ、オンラインサロン「箕輪編集室」「前田デザイン室」の運営リーダーとなる。雑誌編集にも携わり、株式会社NASUに入社し執行役員となる。編集協力した書籍として『マエボン』(前田デザイン室著)、『勝てるデザイン』(前田高志著)、『鬼フィードバック~デザイン力はダメ出しで育つ~』(前田高志著)、『デザイナーが最初の3年間で身に着けるチカラ』(NASU著)、『愛されるデザイン』(前田高志著)などがある。

「普通」でいることは、本当に安心なのか?

講義は、「普通でいたい」という学生の価値観に問いを投げかけるところから始まりました「普通に就職して、普通に生活できればいい。」そんな考えを持つ人は少なくありません。しかし浜田氏は、「今の時代、普通でいること自体が難しい」と語ります。就職活動も仕事も比較の連続であり、AIが急速に発展する時代だからこそ、「誰にでもできること」だけでは選ばれにくくなっています。

そこで学生たちに、「安心できる年収はいくらですか?」という質問が投げかけられると、「500万円くらい」という声が上がりました。では、「普通」とは何なのでしょうか。「誰にでもできる仕事を目指すのか、それとも自分にしかできないことを持つのか。」学生たちは、自分自身の将来を考えながら講義に引き込まれていきました。

才能ではなく、最初の一歩が人生を変える

浜田氏は、自身も学生時代は決して意識が高いタイプではなく、「夢も特別な才能もなかった」と振り返ります。しかし、「毎日楽しみたい」という小さな目標を持ち、「面白そう」と思ったことには、とにかく飛び込んでみたそうです。

Webライターとして活動を始めた当初は単価も低く、決して順風満帆ではありませんでした。それでも編集者が運営するオンラインサロンへ参加し、「本をつくってみたい」という新たな夢を見つけます。夢ができると、人に会いに行き、自分から声を掛け、チャンスをつかみにいくようになりました。

「人生を変えるのは才能ではありません。最初の一歩です。」

この言葉に、多くの学生がうなずいていました。

飛び込んだ人だけが見える景色

浜田氏は、オンラインサロンで出会った多くの若者たちのエピソードも紹介しました。自分自身に10万円を投資する学生、オンラインサロンの参加費を捻出するため、自分のアート作品を販売していた高校生。彼らに共通していたのは、特別な才能ではなく、「面白そう」と思ったらすぐに行動する力でした。

断られることを恐れず、自ら飛び込み、経験を積み重ねる。その経験が人生の「目次」となり、やがて自分だけの価値になっていくことを、具体的な事例を交えながら伝えていただきました。

「あなたなら、どんな本を書きますか?」

講義後半では、「もし自分が本を出版するとしたら、どんな本を書くか」という問いが学生に投げかけられました。「メルカリ活用術」「だんじり祭りの魅力」「自由になるための考え方」など、それぞれが自分の興味や経験をテーマに発表しました。

浜田氏は、「あなたにとって当たり前のことでも、他の人にとっては価値になる。」「好きなことは、人より異常なくらい続けられる。」と語り、一人ひとりの個性こそがオンリーワンの価値になることを学生へ伝えました。

宿題は「憧れの人にDMを送ること」

講義の最後に出された宿題は、とてもシンプルでした。「今日、尊敬する人や憧れの人にDM(ダイレクトメッセージ)を送ってください。」イベントへ申し込む、人に会いに行く、自分から手を挙げる。どんな小さな行動でも、その一歩が未来を変えるきっかけになるかもしれません。授業終了後には、実際にその場でDMを送る学生の姿も見られました。今回の講義は、学生に「成功する方法」を教える授業ではありませんでした。「自分から一歩踏み出す勇気」その大切さを、浜田氏自身の経験を通して伝えていただく貴重な時間となりました。これから学生たちがどのようなストーリーを描いていくのか、とても楽しみです。
授業後、多くの学生が実際にDMを送りました。返事が来る人もいれば、来ない人もいるでしょう。しかし、今回の授業で一番大切だったのは、返信ではなく「自分から一歩踏み出した」という事実です。その一歩が、数年後に「あの日が人生の転機だった」と振り返る日につながれば嬉しいと思います。
  • 授業の内容をリアルタイムでグラフィックレコーディング

※写真提供・グラフィックレコーディング ・文責:村田 敏也(阪南大学 経済学部 非常勤講師)