阪南大学経済学部では、「キャリアアップ」枠並びに「リーダーシップ」枠という学部独自の給付制奨学金制度(2・3・4年次生各5名、1名につき年間給付額40万円)を用意して、学生の成長をサポートしています。
 「キャリアアップ」枠は、金融・公務・国際という三つのキャリア分野を設け、学業成績が優良で主体的に進路目標の実現をめざして資格取得等に励んでいる学生に給付される奨学金です。
 「リーダーシップ」枠は、学業成績が優良で経済学部や大学が主催する行事等の企画・運営で中心的な役割を果たした学生に給付される奨学金です。
 今回は、2018年度「キャリアアップ」枠・国際分野奨学生である大西紀穂さん(2年生)、田上裕也さん(3年生)の活動成果を紹介します。

経済学部2年生 大西紀穂さん

 私は阪南大学経済学部奨学金をいただいた結果、金銭的に余裕が生まれ、1年次では週3~5回アルバイトをしていたのが、2年次では週1~3回に減らせることができました。時間的に余裕ができたことで、1年次よりも資格や語学の勉強に力を入れることができました。阪南大学経済学部奨学金を給付していただいたことにとても感謝しています。
 この1年で一番力を入れたことは、英語の勉強です。1年次の初めにTOEIC Rという英語力を測るテストを受けました。そして、自分の英語力のレベルを理解し、それ以降、計画的に勉強してきました。1年次では、まず語彙力をつけることに重点を当て、2年次では、それまで培ってきた英語力をもとに、英語で会話すること、スピーキングとリスニングに重点を当てて勉強しました。学内にある外国人の先生と気軽に話が出来るグローバルスペースを活用し、出来るだけ英語に触れる機会を増やしました。
 また、私が所属しているゼミの課外活動で、同志社女子大学で開催された、Asia Community Engagement(ACE)の英語学生会議に参加しました。ACEでは、いろいろな大学から参加した学生たちが、今現在、産業・企業が抱えている問題に対し、いくつかのグループに分かれグループディスカッションを通して解決案を考え、その解決案を企業代表者やほかの参加者に向けてプレゼンテーションの形で正式に発表します。コミュニケーション力やプレゼンテーション力、問題について対策を考える力などを高める事がACE英語学生会議の目的であるとともに、英語力の向上も目指しており、グループディスカッションやプレゼンテーションなどすべての活動が英語で行われます。英語で行われるグループディスカッションなどは想像以上にレベルが高く、時々辞書で調べたり、話を細かく繰り返し説明してもらったりしました。そのとき、相手が伝えたいこと、自分が伝えたいことが伝わらないということの不便さや自分の力のなさを強く感じました。改めて自分のレベルを再確認でき、普段関わることのない違う大学の人たちと関わりを持つことで、よい刺激をもらったと思っています。次にまた開催されるときまで、継続的に英語の勉強を続け、もう一度ACEに参加したいと考えています。
 3年次の夏休みには、英語圏の国に短期留学をする予定です。今まで見たことのない人達や文化に直接触れることができる、自分にとってよい経験ができる機会だと考えています。その経験をより意味のあるものにするには、しっかりと準備する必要があると考えています。留学するまでに英語力を高めておけば、生の英語を学べる環境の中に身を置くことで得られる学習効果がより一層高まるだけでなく、国際体験を通じた国際理解や実践的なコミュニケーション能力など、ほかにも多くのことを学べると考えています。
 残された大学生活は残り半分になりましたが、残された時間の中で自分が出来ることを精一杯努力して、より意味のある大学生活を送りたいと思います。

経済学部3年生 田上裕也さん

 私は阪南大学経済学部奨学金を今回受給できたことによって、さまざまな面で時間を有効活用することができました。
 経済学部奨学金の主な部分はオーストラリアへの留学費用に充てさせていただきました。留学には大変費用がかかってしまうのですが、奨学金を受給できたため、勉強に時間を割くことができました。現地の語学学校で2週間英語の勉強をし、その後インターンシップという形で実際の職場で3週間働かせていただきました。私が行ったBond Universityでは、日本人が多かったものの、英語だけを話すことを意識しました。その結果、授業の先生からスピーキング能力はあるとの評価をもらいました。また、インターンシップではクルーズのクルーという日本ではあまり耳にしない職業を体験しました。
 その後は、オーストラリアで培った英語力とJEMUN(Japan English Model United Nations)という近畿大学で6月に開催された英語模擬国連に参加した経験を活かし、自身が所属しているEDS部(English Debate Society)の活動にも積極的に参加しました。EDS部は11月に本学でHUMUN(Hannan University Model United Nations)を主催し、私はSecurity Council(安全保障理事会)という、言語がすべて英語であるルームのチェアーを担当しました。そのルームでは英語を話すことはもちろん、国連の専門用語もあり、そういった単語を駆使して話すという点に苦労しました。また、HUMUNの運営にも携わり、参加者に与えられた課題やほかのルームの進行の手助けをしました。さらに、EDS部の活動の一環として、児童養護施設に行ったり、沖縄での神戸・夢未来号にボランティアという形で参加したりしました。
 また、12月には国際コミュニケーション学部主催のイベントであるスピーチコンテストにも英語部門で参加しました。経済学部生が参加するのはあまりないことなのですが、英語を勉強している一環として参加しました。そこでは自分自身の経験を踏まえ発表し、入賞はできなかったものの、自身の英語力を試す機会にもなり、非常に良い経験になりました。
 なお、勉強以外では、文化会本部長として学生会にも所属して学内の運営に携わっています。学生会では毎月の代表者会議で部活動の主将達の前に立ち、連絡事項を説明しています。ほかには阪南大学の部活動がより良く活動できるような環境づくりを心掛けたり、文化会の部活動と予算の折衝を行ったりしました。
 最後に、今回奨学金をいただいたことで、自分のモチベーションを上げることができ、より一層勉強に励みたいという気持ちになることができました。大変感謝しております。